1998年11月7日号

急速に増殖するmicroATXマザーボードとケース
440BX採用のmicroATXが登場してブレーク?

HOT-675CT-6BSA
【HOT-675】【CT-6BSA】
KA-6130microATXケース
【KA-6130】【microATXケース】

 ブームの前兆なのか、このところmicroATXフォームファクタのマザーボードやケースが続々と登場している。ショップでも徐々に売れる傾向を見せ始めているそうで、日本に限って言えば、440BXチップセットを搭載した高性能なmicroATXマザーボードが出始めたというのが、重要なきっかけになっているらしい。

売れる440BX搭載microATXマザー

 microATXマザーボードといえば、これまでは種類が少ないうえ、搭載しているチップセットが440EXや440LXのみだったため、ベースクロックが66MHzまでにしか対応せず、高性能志向の日本ではほとんど見向きもされなかった。それが、ここ最近は徐々に売れ始めているという。特に10月から出始めた440BXチップセット搭載の製品が集中的に売れているそうだ。

 今週はその440BXとApollo Proチップセットを搭載したベースクロック100MHz対応の新製品が5種類も出ており(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)、ブームのきっかけとなる可能性もありそう。いずれも拡張スロットが少ないというデメリットはあるものの、そのほとんどはサウンドチップがオンボードで、さらにビデオチップがオンボードの製品もあることから、セカンドマシン的な使い方をするには十分と言える。なかには、クロックアップなど保証外のマニアックな使い方にも使えそうな、133MHzまでのベースクロックに対応した製品もある。

 ケースもいつのまにか、かなり種類が増えており、デザインされた製品もあって選択肢は増えつつある。あるショップは、microATXのケースが実際に売れ始めているそうで、それをみて急遽440BXチップセット搭載のmicroATXマザーボードの発注手続きをおこなったという、なにやら本末転倒な話まである。

もはやSlot 1用CPUが余っている?

 Slot 1用のmicroATXマザーボードでマシンを自作する人が増え始めているというのは、Pentium IIやCeleronをすでに複数所有し、持て余している人が多くなっているということなのかもしれない。余ったCPUがあれば、それを活用するために小型のマシンを作ろうというのは自然な流れ。特に価格の安いCeleronが出始めたあたりから、今まで使っていたPentium IIからの乗り換えで余ってしまったという人や、Celeronを複数購入したという人も多い。また、数はSlot 1ほど多くはないものの、Socket 7対応のmicroATXマザーボードもいくつか出ており、これらは余ったSocket 7用CPUでセンカドマシンを作ろうという人にはピッタリだ。

 あるショップに来たマザーボードメーカーの営業は、「11月にアメリカでmicroATXをブレークさせる」と息巻いてたそうで、合わせて今年のCOMPUTEX TAIPIEIでmicroATX関連の製品が山のように出ていた事実も見逃せない。

 これから年末にかけてもっといろんな製品が出てくる可能性が大。microATXが日本で本格的にブレークする日も近いかも知れない。

[撮影協力:Flip-Flapツクモパソコン本店II]


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