1998年11月14日号 |
新しいM II-300GPはIBM 6x86MX-PR333とほぼ同一の形状で、セラミックパッケージの上に黒っぽい色の放熱板がついている。セラミックパーケージはIBMのものより若干薄く、放熱板は四片が下を向くように曲げられている。セラミックパッケージ部とこの放熱板には1mm程度の隙間があり、CPUダイの部分だけで接触しているというのもIBM 6x86MX-PR333と同じ。裏側はピン以外には何もないシンプルなものだが、IBM 6x86MX-PR333と違って格子状に小さな溝のようなものが刻まれている。この溝は、以前に一部のK6でみられたものと同じものだ。
これを見ると、0.25ミクロンプロセスで製造されたものではないかと期待してしまうところだが、電圧仕様が2.9Vであるというところからすると、どうも違うようだ。例によってCyrix側からは、この新パッケージについては何ら発表がされていないため、詳しいことはまったく不明。ナショナルセミコンダクタージャパンにも聞いてみたのだが、現時点では詳細は答えられないとの返事だった。
CyrixのCPUはとにかく仕様がコロコロと変わるため、どこか謎めいたイメージがある。これは演出なのだろうか? 謎といえば、この新M II-300GPがアキバで現在手に入らないというのも謎だ。写真で掲載したものは、新宿のビックパソコン館新宿東南口店で編集部が購入したもので、14日(土)の調査ではアキバで存在を確認できなかった。11月9日(火)時点で、価格は9,280円。そのうち、アキバにも出回ることになるのは確実と思われる。
RIVA TNTでは、ワークステーション向けなどのハイエンドビデオメーカーとして知られるELSAから「ERAZOR II」(SGRAM 16MB,AGP)、国内ベンダーのinfoMagicから「Magic!TNT」(16MB,AGP)など計3製品が出ている。一部を除いて価格は2万円前半が中心といったところ。Voodoo Bansheeでは、ASUSから「AGP-V3200」(8MB,AGP)、Joytechから「Apollo 3D Banshee」(SGRAM 16MB,AGP)など計4製品が登場。相変わらず1万円前半が中心価格帯で安いのが特徴だが、なかでもASUSの製品はVoodoo Banshee搭載ビデオカードとして初めてメモリ8MBを搭載したバージョンで(今までは16MB)、そのぶん価格が安く1万円前後と手頃になっている。Voodoo Bansheeも、これでとうとう1万円以下で買えるようになったというわけだ。
製品が増え続ける中、人気も集中。RIVA TNTとVoodoo Bansheeは今、絶好調だ。
[撮影協力:コムサテライト1号店とT-ZONEミナミ]
USBハブに2種類ユニークな製品が出ている。ひとつは、MCTという台湾メーカーから出たシリアルポートとパラレルポートを持ったUSB 3ポートハブ「MCT3U1S1P」。PCのUSBポートにこのハブをつなげば、USBハブとして動くのはもちろん、シリアルとパラレルのポートがUSB接続で増設されることになる。SONY VAIO C1のように、USBポートはあってもシリアルとパラレルポートがないというサブノートPCなどに最適。価格も9,980円(T-ZONEミナミ)と安くて魅力的だ。もうひとつは、スピタル産業の小型USB 2ポートハブ「UHB-200」。USBハブでは4ポートというのが普通だが、あえて2ポートにして小型化されているため、持ち歩きに便利。これも、ノートPC用に携帯用として使うと便利そうだ。パソコンCity支店で5,380円。 |