1998年11月14日号 |
第2の3DNow!対応CPU「WinChip 2」の販売スタート
200/225/240MHzの3モデルで3.52V単一電源版のみ
【WinChip 2 240MHz表】 | 【WinChip 2 240MHz裏】 |
【エンブレム】 | 【WinChip 2販売開始】 |
●WinChip C6との「差」
製品版の実物を見ると、10月に出回ったサンプル品と比較しても外見上の変化はほとんど見られない。やはり従来のWinChip C6との見分けが難しく、目新しさがないというのが第一印象。ロゴにもまったく変化がなく、一部のサンプル品にあった「Winchip2-xxxMHz」(xxxはクロック数)という型番マーキングも、確認できた範囲では全て「W2-xxxMHz」という省略形に統一されている。従来のWinChip C6とWinChip 2との見分け方は、型番マーキングが「C6-xxxMHz」か「W2-xxxMHz」なのかという小さな違いを確認する以外にない。
その一方、性能の点ではMMX命令と浮動小数点の処理速度改善、そして3Dゲーム用に特化した命令コード3DNow!に対応するなど、スペックシート上はWinChip C6との差は大きい。実際にベンチマークや体感でどの程度のスピードアップになっているかはまだ未知数とはいえ、WinChip C6との価格差がほとんどなく(逆転しているケースすらある)、どのモデルも1万円以下で手に入れられるという魅力は大きい。最安値で見ると、WinChip 2 200MHzは実に5,240円で、240MHzでも6,520円と安い(いずれもFlip-Flap)。単純に「ちょっと3DNow!を試してみたい」という人でも、6,000円なら気軽に買えるというものだ。ちなみに、国内正規ルートのものならば、購入時にはWinChip 2のロゴが描かれたエンブレムがついてくる(エンブレムに使われているロゴは、CPUと違ってWinChip 2用の新しいものが使われている)。
●全12モデル発売予定は直前に4モデルへ変更
IDTが10月にサンプル品をショップに配布した時点では、WinChip 2のラインナップは全12モデル(各クロックの製品ごとに4つの電圧仕様タイプを用意)としていたものの、発売直前になって全4モデルに変更された。これはOEM販売分は別として、一般のショップで販売するものに関しては、わかりやすいようにラインナップが絞られたためだそうだ。現段階では、200/225/240MHzの3.52Vシングルボルテージ(単一電源)版のみ3モデルが出回っている。このあと200MHzの3.3Vシングルボルテージ版も出る予定になっており、これを合わせると4モデルということになる。
●古いマシンでも手軽に3DNow!
動作クロックからすると、他社製CPUとの比較で非力さが目立ってしまうものの、従来のWinChip C6がそうであるように、古いマシンなどの手軽なアップグレード用CPUとしてWinChip 2も期待できそうだ。価格も安く、余ったSocket 7マザーボードと組み合わせて3DNow!を試そうというマニアックな人たちの需要も掘り起こせるに違いない。
キーワードは「6,000円で3DNow!」。
□IDT/日本IDT(株)
http://www.idt.com/
http://www.idt.co.jp/
・WinChipファミリー
http://www.winchip.com/
http://www.idt.co.jp/WinChip/WinC.html