1998年12月5日号 |
Socket 370対応Intel製CPUのサンプル品展示開始
それはまるで「単なるMMX Pentium」
【Socket 370 CPU表】 | 【Socket 370用ファン表】 |
【Socket 370用ファン裏】 | 【展示中】 |
●見た目はMMX Pentiumソックリ
そのCPUはMMX Pentiumとまったく同じPPGA(Plastic Pin Grid Array)パッケージを採用しており、見た目は「単なるMMX Pentium」のよう。ただ、よく見れば、Socket 7よりもピン配置で1周分増えるかたちでピン数が多くなっていることから、Socket 7用CPUでないことはわかる。
CPU表面にあるコアの金属面には、2次元コードがマーキングされているだけで、CPUの名称やクロック数は確認できない。裏側にCPUの名称や詳細な型番が記されているようだが、残念ながらこの部分は秘密保持を理由に公開をとめられているそうで、展示も表側のみになっている。ただし、Intelがこれまでに明らかにしている計画からすれば、これが2次キャッシュ128KB統合版のSocket 370対応Celeronであることは明らか。
一方、同時に展示されているIntel純正のSocket 370用CPUクーラーは、従来のSocket 7用とはまったく形状が異なっている。ヒートシンクも含めて背は低くなり、CPUよりも底面積はやや大きく、長方形をしている。
●デビュー間近の前兆か?
この新型CPUのサンプル品は、このほかいくつかのショップでも入手しており、やはり展示などを計画しているところがある。国内のショップにこれだけサンプル品が供給されているということは、メーカールートへの流通量もかなりの数にぼっていることが予想され、場合によっては、海外経由でこうしたルートから正式発表前にアキバへ販売用として流れる可能性も考えられそうだ。Socket 370対応のマザーボードも台湾メーカーがCOMDEXですでに披露しており、その後も製品発表が続いている。Intel自身も正式発表前に440ZXチップセットやSocket 370対応マザーボードの仕様を公開するなど、いつになく「事前情報」の量が多い。ショップでのCPUサンプル品展示も含め、全てがデビュー直前の前兆のように思えなくもない。
□Intel
http://www.intel.com/
・BI440ZX(Socket 370対応マザーボード)
http://developer.intel.com/design/motherbd/bi/bi_ds.htm
[撮影協力:BLESS]