1998年12月26日号

■編集後記:'98年を振り返って
来年は1月9日から更新を開始します


C-900ZOOM

【記者名】 石橋 文健
【担 当】 記事
【使用機器】 オリンパス C-900 ZOOM(デジカメ)

 いまさら言うことでもない気もするが、「よくもまぁ毎週毎週こんなに取り上げるニュースがあるもんだ」とつくづく感心してしまう。'98年を振り返っても、トップランクのニュースを苦し紛れにあげたような週は2,3回しかない。たった1週間の間に、自作PCユーザー層的に関心の高い製品の新発売や、大きな価格変動などが必ず起こっていたわけだから、このアキバという街はまったくもって落ち着きがない。

 もちろん、だからこそ面白いのだが、それを追っかけるほうはもう大変である。限られた短い時間の中で膨大な製品の山と情報の海を渡り歩き、それをすべて即日、データと記事でまとめなくてはならず、実のところ3人で分担しても今はまだその全てをさばくことができない。おそらく、捨てている情報の方が多いかもしれない。いったいいつになったらこの電脳ジャングルの「今」を完全に切り取ることが出来るのかと考えると、気が遠くなってしまう。

 まぁ落ち着かないのは我々も同じ。Webの更新方法や内容は毎回試行錯誤の連続で、9月にはトップページのデザインを一新し、マップも全面入れ替えを実施、タイトル名も'95年3月から使っていた「秋葉原マップ(WWW版)」から「AKIBA PC Hotline!」に変更した。さらに、来年にはいくつか変更を実施する予定や新しいサービスを始める計画もあって、当分落ち着くつもりはない。まぁせいぜい本物のアキバに負けないよう落ち着かず、「だから面白い」と思われたいものだ。

 '99年もアキバが落ち着きのない刺激的な街でありますように。アキバにある神田明神への初詣では、そうお願いすることにしよう。


DC-4

【記者名】 鈴木 光太郎
【担 当】 新製品、お買い得情報、相場チェック
【使用機器】 リコー DC-4(デジカメ)
シャープ コミュニケーションパル(PDA)

 今年もやってきました編集後記。

 「ショップが増えて忙しくなった」なんて書いてある昨年('97年)の編集後記なんぞを脇見しつつ、「何を書こうか」と考えること十数分。やっぱり出てきたのは「ショップが増えて忙しくなった」。我ながら芸がありませんね・・・・

 せっかくなのでざっと数えてみると、パーツ取り扱い強化なども含めて増えたショップが約15店、そこからA-Masterやコンピュータボックスなどの閉店ショップを差し引いたところ、実質では10店ぐらいが増えた計算に。昨年は「20店増えた」なんて書いてあるので、それより少ないとはいうものの、やっぱり今年もだいぶ増えました。

 ショップが増えた分、価格競争も激しくなりました。面白いのは、「人気製品ほど価格が下がる」ということ。BH-6しかり、CD-Rドライブしかり、とにかく「売れるものほど値下がりしやすい」というのが、最近のおおまかな傾向のようです(*1)。単純に考えると「人気があるなら、値段を下げなくても売れるんじゃ?」とも思えますが、よっぽどの品不足ではない限り、最近は「人気製品=客寄せに最適」と考えるショップが多いようです。そして、安くなった人気パーツはさらに人気となり、そしてさらに値下げ圧力が強まっていく・・・・・という展開にもなっていきます。こういう展開になると、買う側としては嬉しい限りで、「やっぱり秋葉原だよなぁ」などと思ってしまいます。

*1 もちろん、そうではないものもたくさんあります。

 もっとも私、今年1年はほとんどPCパーツを買いませんでした。私用で買った主なものといえば、NetGenesis4コミュニケーションパル、そしてWinChip 2 240MHzぐらい。・・・・といっても、欲しいパーツが無かったわけではなく、欲しいパーツが「買えなかった」だけ。Windows NTでは、マザーボードが古くなったからといって簡単にはマザーボード交換できない(*2)ために、私のマシンのマザーボードは古いまま。AGPはないし、CPUを交換しようにもコア電圧(Socket 7)は2.8Vまでしか出せない、さらに、マシン構築時に前使用機種のSIMMを流用したため、いまだにFastPageのSIMMで動いています。

 というわけで、能力的にも不満がある(*3)ので、'99年中にはマシンを更新しようと思っています。
 で、「半年先の価格なんて想像できない」なんて言われながらも、しっかり購入計画を思案中。

 「HDDは'98年1年間でほぼ半額になったし、ビデオカードは〝ハイエンド〟チップ搭載カードが3万円ぐらいから1万数千円になった、中堅クラスのCPUは2万円台中盤から1万円台中盤になった。メモリもだいたい半額・・・・・・・・・そうすると'99年の今ごろは・・・・」なんて。
 こういう仕事をしていても、この手の悩みは尽きません。

 あなたも私も、安くて良いマシンが作れる'99年になることを祈って。

*2 プラグアンドプレイに対応していないため。
*3 今年からメガピクセルのデジタルカメラを使い始めたので、画像処理がどうしてもモタつくようになった。


C-840L

【記者名】 青山 祐輔
【担 当】 メモリ/CPU相場チェック
【使用機器】 オリンパス C-840L(デジカメ)
NEC MobileGear(PDA)

 まずは、今年アキバで買ったモノをかたっぱしから挙げてみよう。

 まずCPUは、K6/266、K6-2/300、Celeron 266MHz、Celeron 300A MHz。メモリがEDO 32MB×2、PC/100 SDRAM CL2 128MB×2で合計320MB。ハードディスクは、IBMのDDRS34550UWとLVDを1個ずつで合計9GB。CD-ROMドライブはプレクスター PX-32TSi/T0、TEAC CD-524EA、パイオニア DR-506Sの計3台。ビデオカードはMatrox Millennium G200、カノープス SPECTRA 3200とPWR128P GTS、クリエイティブ 3D Blaster Voodoo2、おまけにMillennium II用の8MB増設メモリ。マザーボードがElite P5SDB、GIGA-BYTE GA586HX2、Tyan Trinity 100AT、AOpen AX6B。SCSIカードがTekram DC390UとDC390U2W。サウンドカードはCreative Sound Blaster AWE64とSound Blaster 16に、ノーブランドのYMF724搭載カードとMaestro 1搭載カードを1枚ずつ。ネットワークカードは3Com EtherLink III×4枚、Fast EtherLink XL PCI×2枚。ネットワークといえば、富士通のダイヤルアップルータNetVehicle fx3と、PlanexのデュアルスピードハブDNS-800は、今年1番気に入っている買い物だ。そのほかストレージ系ではメルコのMCR-SFBというSCSI接続の内蔵PCカードリーダ。2台目のディスプレイとして三菱電機のRD17GIII。具体的な商品名を覚えているのは、だいたいこれくらいかな?

 そのほか細かいものでは、フロッピーディスクドライブが2台、ATXフルタワーケースが1台、ATミドルタワーケースが1台、300WのAT電源が1台、キーボードが2本、OEM版Intelli MouseとIntelli Mouse Proが2個ずつ、Socket 7用のクーラーが1,2,3,……合計6個(笑)。ケース用のファンが大中小取りそろえて4個に、チップ用ヒートシンクがいくつか。ちょっと特殊なところでは、ペルチェ素子が2枚、原発乗っ取り用のオシレータやら基板やら抵抗やらを約3セット分。あとFEXT PLL'97の発振モジュールと、某ショップの店員さんに背中を押されたTurbo.PLL-01が1個ずつ。

 まだソフトウェアが残っているが、いい加減自分でもイヤになってきたので、この辺で打ち止め。おっと、そういえば今日買ってきたアクトンテクノロジィのスケルトンUSBハブ、Jucy USB Quad Hubを忘れていた。やはり今年も合計金額をだすのはやめておこう(笑)。

 昨年末にAKIBA PC Hotline!担当となってから、この1年は本当によく秋葉原に行った。ちなみに私の場合、秋葉原に足を運ぶ頻度を計算すると、まず実際に取材を行う土曜日と、下調べとPC Watchのメモリ価格調査のために金曜日には必ず出向く。木曜日はパソコン本体の価格調査のために、月に1回は出ることになる。水曜日は周辺機器の価格調査のため、ほぼ毎週出ることになる。つまり、通常のスケジュール通りでも多い時では週に4日も秋葉原に足を運ぶことになる。ちなみに編集部は市ヶ谷にあり、秋葉原まではJRを使ってすぐとは言え、自分でもあきれるほどだ。

 そして、驚くべきことに、これだけ頻繁に秋葉原に足を運んでいながら、自分がこの街に飽きるということがない。ショップをいくつか歩けば、未だ見たことのない製品にぶつかり、顔見知りの店員に声をかければ、裏話を聞かせてもらえる。今年の前半には約2カ月に渡って、毎週何かしらの新しいCPUが登場し続けたこともあった。確かにパソコン好きな人間にとって、これは魅力的だ。

 だけど、秋葉原の魅力とはこれだけでは無いような気がする。もっと、はっきりと言葉にできない他の何かが在る気がする。今はまだ、はっきりと表現できないが、来年はそれを言葉にできるようになるのが、私の目標でもある。

 1年間、ご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。


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