1999年1月9日号

Socket 370対応Celeronの正式販売スタート
K6-2は対抗して劇的な大幅値下げ

Celeron PPGA BOXついに登場
【Celeron PPGA BOX】【ついに登場】
PPGA Celeron価格表Socket 370 CPU入荷
【PPGA Celeron価格表】【Socket 370 CPU入荷】
Socket 370変換アダプタ予約K6-2大幅値下げ!
【Socket 370変換アダプタ予約】【K6-2大幅値下げ!】

 Intelが新年早々、Celeron 366MHz/400MHzと300A MHz以降全ラインナップのPPGA対応を発表したことで、アキバには早速変化が起きている。Intel国内代理店が新Celeronのリテールパッケージを流し始め、一斉に9日(土)からショップでの販売が始まっている。国内代理店経由のリテールパッケージとして新たに出回ったのは300A MHzのPPGA版、366MHzのSEPP版とPPGA版、そして400MHz SEPP版の4種類('98年末に出回った300A MHz PPGAリテールパッケージは輸入品)。不思議なことに、333MHzと400MHzはバルク品も含めてまだPPGA版が登場していないが、これも追って登場することになりそうだ。

400MHzでも2万円前半の安さ

 366MHz(SEPP,PPGA)と400MHz(SEPP)はすでに'98年末からバルク品でのフライング販売の実績があり、その時点でも比較的安い価格をつけていたが、新たに登場したリテールパッケージの価格はさらに安くなっている。400MHz(SEPP)は21,800円~27,800円の範囲で、2万円前半の価格が中心。366MHz(SEPP,PPGA)は16,800円~21,800円。300A MHz(PPGA)にいたっては販売スタート直後から1万円を割って9,480円~11,450円という価格になっている。また、従来のSEPP版も値下がりして1万円割れの価格が続出している。PPGAの方がローコストのはずだが、現状ではSEPPとPPGAの違いによる価格差は小さい。上位モデルに関しては、今ではバルク品よりリテールパッケージの方が安く、いずれも保証書とCPUクーラーがセットの価格であることを考えると、ベースクロックが66MHzの製品とは言え、その手頃感はかなり魅力的だ(価格の詳細なデータに関しては「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 PPGA版の333MHzと400MHzがまだ出ていないのが気になるところだが、400MHzに関してはTWO-TOP秋葉原1号店が10日(日)に入荷するとの予告を出している。また、333MHzも含めて予価を店先に表示中で、それによると333MHz(PPGA)が11,800円、400MHz(PPGA)が23,800円になっている。

安価なSlot 1 to Socket 370変換アダプタが来週入荷

 ただしSEPP版はともかく、PPGA版については現状でSocket 370に対応したマザーボードの数が少なく、ニーズがほとんどないというのが実情。ショップでもまだ売れ行きに関しては期待薄というところが多い。

 その意味で期待されているのは、各社から発売予告が出ているSlot 1 to Socket 370の変換アダプタ。これを使うことで、PPGA版のCeleronを擬似的にSEPP版と同様のSlot 1対応CPUに変化させ、既存のSlot 1対応マザーボードで使えるようになる。特に自作PC市場では、「人柱用パーツ」としても注目度は高い。AbitやGIGABYTEといったメジャーメーカーが発売の予告をすでに出しているが、どうやらアキバでの販売一番乗りはA-MAX Technologyというマイナーなメーカーの製品になりそうだ。

 入荷の予告を出しているのはCOMTRADERで、予定では13日(水)に入荷するという。予価は1,980円と非常に安く、PPGA版Celeronを既存のSlot 1対応マザーボードですぐにも使いたいという人には朗報だ。同店では予約も受け付けているので、確実に入手したいという人は同店に連絡してみるといいだろう。

ライバルK6-2は対抗して大幅値下げ

 一方、ライバルのAMDも黙っているわけはなく、価格改定でK6-2の価格が劇的に下げられている。実際、アキバではK6-2/400の最安値が一気に2万円割れになるなど、どのモデルも競合する同クロックのCeleronの価格をすべて下回る形になるよう激しく下がっている。このあたり、いかにCeleronを意識した価格改定だったかがわかる。複数のショップによると、店頭の実売価格が大きく下がったのは基本的に海外ルートの仕入れで下がったためとのことで、今後、国内での価格改定も実施されれば、一気に本格的なCeleron vs K6-2の価格競争へと発展することになりそうだ。

 新Celeronの登場と同時にSocket 370の環境が一気にブレイク、とはいかなかったものの、K6-2との価格競争には確実に火がついたようだ。

[撮影協力:コムサテライト1号店COMTRADER]


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