1999年1月23日号 |
Ultra ATA/66対応をうたったマザーボードがついにデビュー
SiS530チップセットを搭載したSOYO SY-5SSM
【SY-5SSM】 | 【Ultra ATA/66】 |
【ケーブルは80Pin】 | 【ヒートシンク付きSiS530】 |
●チップセットはSiS530
SY-5SSMはSOYOが開発した最新Socket 7対応マザーボードで、SiS530チップセットが搭載されている。SiS530はUltra ATA/66をサポートし、AGP接続の3D対応ビデオ機能(SiS6326AGP相当)を内蔵したSiSの最新チップセット。SY-5SSMはmicroATXフォームファクタを採用したコンパクトな設計で、ビデオメモリはUMA機能でメインメモリと共有し(チップセット自体はUMAを使用しないモードもサポートしている)、そしてSolo-1サウンドチップをオンボート搭載したオールインワンマザーになっている。AGPスロットもなく、いかにもローエンド向けに開発された製品という印象が濃厚だが、対応するベースクロックが66/75/83/90/95/100/103/112/124/133MHzと幅広い点など(マザーボード上のシルク印刷では112MHzまで)、Ultra ATA/66に対応している点と合わせて考えても、なかなかマニアックな魅力を持った製品ともいえる。
ただ、SiSと言えば、いち早くベースクロック100MHz対応したという触れ込みで'98年1月に登場したSiS5591が、実は後になって初期ロットは100MHz非対応で、最終的にほかのチップセットメーカーの製品にずいぶんと遅れをとって100MHz対応の新ロットに切り替わったという過去を考えると、今回のUltra ATA/66はどうなのか気になってしまうところ。その点については、台湾SOYOのWebで自ら掲載しているSY-5SSMの製品情報でしっかりUltra ATA/66対応と記述されているほか、マニュアルの中にも対応が明記されており、少なくとも現時点でメーカーが完全に公式対応をうたっていることは確か。また、複数のショップの話によれば、営業担当者も「Ultra ATA/66対応です」といってショップを回っていたそうだ。
●Ultra ATA/66に必要なパーツが出揃う
アキバでは、すでにUltra ATA/66対応のHDDとしてWestern DigitalとIBMの製品が出回っており、そのうえUltra ATA/66に必要な80ピンのIDEケーブルもUSER'S SIDE本店で以前から販売中だ(2,480円)。同店によると、このIDEケーブルは以前まで仕入れ段階でUltra ATA/66対応とはうたわれていなかったものの、最近になってUltra ATA/66対応ケーブルとはっきり明示されるようになったとのことで、なんともまるで対応マザーボードの発売とタイミングを合わせたかのようで興味深い。
もちろん、現時点ではHDD自身のデータ転送速度がまだUltra ATA/33で十分な性能であり、今すぐUltra ATA/66を利用することに実用的な意味はあまりないが、誰よりも早くこの新技術を試せるという点では非常に魅力的だ。
Western Digialの資料(Ultra ATA/66 Tech Paper)によれば、'99年後半に出てくるHDDではもはやUltra ATA/33がボトルネックになるとあり、いまのうちに来るべきUltra ATA/66時代の環境を整えて試してみるというのも面白そうだ。なお、SiS530チップセット搭載のマザーボードは、このあとにEliteの製品なども近々販売が始まる予定になっている。
□SOYO Computer
http://www.soyo.com.tw/
・SY-5SSM
http://www.soyo.com.tw/product/5ssm.htm
http://www.soyo.co.jp/new-prod/5ssm.htm
・SY-5SSM日本語マニュアル
http://www.soyo.co.jp/manual/5SSM10J.pdf
□Silicon Integrated Systems(SiS)
http://www.sis.com.tw/
・SiS530
http://www.sis.com.tw/products/pentium/s530.htm
□Western Digital
http://www.wdc.com/
・Ultra ATA/66 Tech Paper
http://www.wdc.com/products/drives/drivers-ed/ata66tp.html
[撮影協力:パソコン工房秋葉原3号店]