1999年3月6日号

K6-2/450デビュー、K6-III製品版の単体展示も始まる
コア電圧は2.4Vで価格は24,800円~29,000円

K6-2/450新入荷K6-2/450表
【K6-2/450新入荷】【K6-2/450表】
K6-2価格表2万円後半
【K6-2価格表】【2万円後半】
K6-III/400K6-III対応マザー予約
【K6-III/400】【K6-III対応マザー予約】

 正式発表されたばかりのK6-2/450がショップに並び始めた。価格は発売直後のためか24,800円~29,000円とややバラついている(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。このCPUはコア電圧がこれまでの2.2Vではなく2.4Vになっている点に注意が必要だ。

 一方、注目のK6-IIIは複数のショップで製品版の展示が行われるなど、いよいよ発売間近の雰囲気が濃厚になってきている。

コア電圧に要注意!

 K6-2/450はIntel米国本社のPentium IIIと同日に発表されたAMDの最新Socket 7用CPU。発表の日付からすると、K6-IIIよりも新しい製品ということになる(K6-IIIは22日、K6-2/450は26日)。6日(土)時点で販売していたショップは確認できただけで25店もあるが、実売価格は24,800円~29,000円とややバラついている。中心の価格帯は26,000円前後で、これはPentium II 350MHzよりやや高い程度のところに位置する。

 注意しなければならないのは、このCPUはK6-III/400や450と同様にコア電圧が今までの2.2Vから2.4Vに引き上げられている点。現在使用中のマザーボードと組み合わせて使用することを検討している人は、まずはマザーボード側に2.4V設定があるのかどうかを確認する必要がある。ちなみに、AMDが公開しているK6-2/450用推奨マザーボードは、いまのところ「AOpen AX59PRO Rev1.40」「ASUS P5A-VM Rev1.05」「BIOSTAR M5ALA Rev2.0」「Iwill XA100 Plus Rev1.3」の4種類のみとなっている。

 K6-2/450の実物をチェックしてみると、表面のマーキングはコア電圧の値が2.4Vとなっているのはもちろん、型番の部分が「AMD-K6-2/450AHX」となっているのが今までと大きく違っている。最後の2桁は、これまで「FR」や「FQ」だったが、K6-2/450では「HX」となっている。データシートによると、「H」はコア電圧の仕様が2.3V~2.5Vの範囲で、「X」は保証温度範囲が0℃~65℃という意味になっている。この欄はK6-2/380までが「R」で0℃~70℃、K6-2/400が「Q」で0℃~60℃となっていたことを考えると、保証温度範囲はK6-2/400よりもやや緩やかになったということになる。

K6-IIIの製品版展示も始まる

 また、AMDのCPUで現在もっとも注目を集めているK6-IIIについては、今週からDOS/Vパラダイス本店BLESSの2店で製品版の参考展示が行われている。これは先週から始まった一部ショップでのデモで使用されていた黒インクによるマーキングのES品と違い、レーザーマーキングによるれっきとした量産出荷品。製品版のマーキングは、K6-2/450と同様にコア電圧2.4Vで、製品型番の最後2桁もHXと記されている。

 この2店以外にも、同様に非売条件で製品版を入手しているショップが複数あり、販売開始が間近であることを予感させる状況になっている。実際、複数の流通筋からの情報によると、来週か再来週には少量の単体販売が行われる可能性が非常に高いという。

Socket 7マザーボードがアキバで激減

 K6-2/450がデビューし、K6-IIIもデビュー間近とK6シリーズに関する話題は華やかだが、気になるのはアキバでのSocket 7マザーボードの在庫事情。特に今年に入ってからSocket 370対応マザーボードが大量に発売されたため、ところてん式にSocket 7マザーボードが押し出されて在庫数が各ショップで激減している。

 例えばK6-III/400用の推奨マザーボードに挙げられている「AOpen AX59PRO Rev1.40」「ASUS P5A Rev1.03」「ASUS P5A-VM Rev1.05」「GIGABYTE GA-5AX Rev4.1」の4機種について、6日(土)にアキバで在庫調査を実施してみたところ、リビジョン番号を無視しての調査でも、それぞれ8店、8店、6店、3店という結果で、いずれも10店を割込んでいる(詳細は「K6-III対応マザーボード販売状況一覧」参照のこと)。もちろん、その一方でFREEWAY FW-TI5VGFのようにK6-III対応をうたって新たに出てくる新製品もあり、一概には言えないが、おおむねSocket 7マザーボードは選択肢と入手状況が絞られる方向にある。

 現時点でK6-2/450かK6-IIIを使おうと考えている人は、まずは現在使用中のマザーボードが2.4V対応かどうかを確認し、場合によっては対応マザーボードの新規購入を早いうちから考えて手を打つ必要がありそうだ。

□AMD-K6 Processor Recommended Motherboards
http://www1.amd.com/K6/k6mbl/

[撮影協力:ツクモパソコン本店IIBLESS]


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