1999年3月20日号 |
Dual Celeronブームを加速する注目商品が発売に
Soltek製変換アダプタとNT 4.0評価キット
【Dualon】 | 【セット商品】 |
【SL-20A表】 | 【SL-20A裏】 |
【NT4.0評価キット】 | 【NT4.0評価キット】 |
●改造不要の変換アダプタ
まずアキバで今週末一斉に出回ったのが、Soltek製Slot 1→Socket 370変換アダプタの「SL-02A」。最大の特徴は、そのまま無改造の状態でDual Celeronの環境に対応すること。これまで、各社から出ている変換アダプタを使ってDual Celeronの環境を作る場合は、必ず半田ごてを当てるなどしてアダプタ側に改造を施す必要があったが、「SL-02A」はすでにDual Celeron対応の設計で製造されているため、そのままCeleron PPGA版とセットにしてDual対応マザーボードに装着するだけですんでしまう。また、さらにユニークな特徴として、既存のPentium II(SECC)用Retention Kitで固定できるよう、外形をSECCと同様にするためのプラスチックカバーも同梱されている。実売価格は3,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。ただし、CeleronのDual動作はもともとIntelも保証していない動作であり、当然ながら「SL-02A」にもDual Celeronの動作に関する保証はなく、パッケージには明確に「この商品はデュアルでの動作を保証するものではありません」との注意が書かれている。
●NT4.0評価キットとは
そして、同時に発売になったのが、同じSoltek製のDual CPU対応Slot1マザーボード「SL-68A」と「SL-02A」1個、さらに「Windows NT Workstation 4.0 評価キット」が全て一緒になったセット商品。「Windows NT Workstation 4.0 評価キット」とは、マイクロソフトが拡販目的で企業ユーザー向けに2,000円で販売している120日間の使用制限付きNT 4.0。ServicePack4も含まれているほか、簡単なマニュアルなどもついており、使用期間が過ぎた後でも製品版を上書きインストールすれば、そのままの環境を引き継いで使用できる。
Windows 98はマルチプロセッサの環境に対応していないため、Dual Celeronの環境を作ってWindowsで動作させようとした場合、自動的にOSはWindows NT 4.0を使わざるをえなくなるが、NT 4.0はWorkstationでも製品版は高価で、これが個人でDual Celeron環境を運営を試みる際のちょっとしたネックになっていた(ハードの価格は劇的に下がっていても、OSは高いまま)。それが、このセット商品なら、Celeron 2個ともう1枚の「SL-02A」を追加さえすれば、期間限定つきながらすぐにOSも含めたDual Celeron環境が出来あがってしまうというわけ。実売価格も約25,000円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)と安く、これはかなりの人気を呼びそうだ。また、Windows NT 4.0 Workstation OEM製品版を同梱した商品も一部ショップで販売が始まっている。
●Dualonブーム加速か?
ほかにも、いちはやくDual Celeronの完成PCを発売していたPC夢工房が製品ラインナップを増やすなど、Dual Celeronに関連する商品は増える一方。一部では「Dualon」とも呼ばれるDual Celeron環境だが、これらの商品でまた一気に盛り上がる可能性もありそうだ。
□SL-02A
http://www.soltek.com.tw/product/sl02a.htm
□SL-68A
http://www.soltek.com.tw/product/sl68a.htm
□Windows NT Workstation 4.0評価キット
http://www.microsoft.com/japan/products/ntwork/brk/
[撮影協力:PCiN秋葉原]