1999年3月20日号 |
「MT-PRO1000」は、基本性能を変えずに一部コストダウンをはかり、デザインにも力を入れたというオールアルミボディATXケースの第2弾製品。アルミ素材の使用や基本的な構造の多くを継承しているほか、軽量かつ高剛性と熱伝導率の高いボディという特徴も引き継いでいる。目立った違いは、マザーボードを固定するベースボードの着脱構造で、これまでのケースを開閉せず簡単に背面から引き出せるという構造から、サイドパネルをはずしたうえで複数のネジ止めをはずして横倒しにするというやや手間のかかる構造に変更されている。また、全面的に採用されていたドライバーレスの手回しネジは、今回のモデルではオプション扱いになっている。目新しい点は、フロントパネルのデザインが大幅刷新されたこと。今までは素っ気無い事務的なデザインだったが、「MT-PRO1000」ではスイッチ類が配置されている縦ラインに半透明の部品をはめ込むなどのユニークな新デザインが採用されている。同社曰く、「ジャパンスタンダードを主張する以上、その機能、品質、デザインにおいて一切の妥協は許されません」。
「MT-PRO2000」と同様、定評のあるSEVENTEAM製電源を採用し、冷却効果のあるアルミ製HDD増設トレイや増設ファンなどがセットのオプションキットも用意されている(実売価格は5,000円程度)。見た目のデザインと、価格の点で「MT-PRO2000」には手が出なかったという人にはちょうどいい廉価版と言えそう。冬も終わって気温が上がり始めているこの時期、冷却性能を重視するヘビーユーザーには要注目の製品だ。
[撮影協力:コムサテライト2号店とツクモパソコン本店II]
まず筆頭は世界的に注目されている3COM Palmシリーズの最新作「Palm V」。アルミボディを採用した薄型PDAで、厚みはこれまでのPalm IIIの約半分になっている。その高級感は従来のプラスチックボディとは比較にならないもので、Palm IIIユーザーなら見ればすぐに欲しくなること請け合い。実際には約2週間前にT-ZONEミナミに英語版が少量入荷したものの、あっという間に売りきれてしまったそうだ。価格は62,800円。同店の5Fにデモ機が設置されているので、興味のある人はここで実物に触れてみるといい。近日中にまた60個ほど入荷する予定があるとのこと。
Palmシリーズは、IBMが日本語化したPalm IIIをWorkPadとして発売したことをきっかけに、急速にまた盛り上がり始めている様子。関連製品も国内サードパーティーから続々と発売され、携帯電話やPHSとつないでデータ通信を行う「Snap Connect」がアイ・オー・データ機器から発売されて人気商品となっているほか、今週はPalmシリーズと合体させる超小型の片手入力キーボードも発売になっている。これは富士通が以前に試作機を発表して話題を呼んだもので、 富士通高見澤から「SH-Keys」という名で出荷された新製品。独自の18キー配列により高速な入力が可能で、手で持った状態で入力できるほか、キーボードをスタンドにしてPalmを立てた状態で入力することもできる。製品ラインナップには右手用と左手用の2製品が用意されており、現時点では右手用のみ販売されている。これはアイ・ツー Mobile専科 東京3号店などでデモ機が設置されているので、これも実際に触れてみるといい。ローマ字での日本語入力を考慮した独自のキー配列だが、慣れればかなり早く入力できそう。2店で販売中で、実売価格は15,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
このほか、ザウルスをベースにして開発された携帯電話用データ通信インターフェイス内蔵のシャープ新型PDA「igeti」も出ているほか、800×600ドットの液晶やUSBを搭載し、見た目がノートPCのようなWindows CE H/PC Pro 3.0採用ハンドヘルドPCがシャープとNECから発売になっている。いずれもモバイル系ショップや大型店を中心にデモ機が用意されているので、まずは触って感触を確かめるのがよさそうだ。それぞれの実売価格などは「今週見つけた新製品」を参照のこと。
[撮影協力:T-ZONEミナミとアイ・ツー Mobile専科 東京3号店]
店舗スペースはかなり狭いが、そのぶん品揃えをCPUやHDDなど自作系パーツに絞るなど、指向性のハッキリしたわかりやすい店舗になっている。現在、本数限定の特価品を多数用意したオープンセールを実施中。特価品狙いの人は早めにチェックするのがよさそう。このところ新型CPUの早期入荷や人気マザーの低価格販売などで注目を集めているZOAの2号店だけに、目の離せないショップになりそうだ。
住所:〒101-0021 千代田区外神田 4-4-9 定貞ビル 2F
Tel: 03-3526-3385 Fax: 03-3526-3386
営業時間: 11:00~19:30
□3/19(金) ZOA21 T-ZONE近くに新規 Open !!(ZOA)
http://www.zoa.co.jp/
発表されて間もないPentium III Xeon 500MHzも販売開始になった。ただし、在庫を持っているのはUSER'S SIDE本店のみで、キャッシュ512KB版以外は全て受注発注。受注発注による販売は、ほかでも数店で行われている。同店でのキャッシュ512KB版の価格はリテールパッケージで128,000円。他店で行われている受注発注の価格はキャッシュ1MB版が約27万円、2MB版が約50万円といったところ(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。リテールパッケージの外箱デザインは基本的にPentium II Xeonをベースにしており、基調となる色は青のまま。Pentium IIIのような黄緑色は使われていない。 |
ついに80芯のUltra ATA/66対応ケーブルがマザーボードに同梱されはじめた。ASUSから発売されたSiS620チップセット搭載Socket 370対応マザーボード「MES-VM」には、従来の40芯IDEケーブルのほか、Ultra ATA/66対応の80芯IDEケーブルも同梱されている。もちろん、マザーボード自体もSiS620搭載ということでUltra ATA/66対応をうたった製品になっている。これまでにもUltra ATA/66対応ケーブルは一部のショップで単品販売されていたが、マザーボードに同梱になったことで入手性は大きく改善された。対応HDDはすでに多数出回っており、Ultra ATA/66はまた一歩身近な存在になったと言える。実売価格は17,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□MES-VM(http://www.asus.com.tw/Products/Motherboard/Pentiumpro/Mes-vm/index.html) |
Adaptecから64bit PCI対応のUltra2 SCSIカード「AHA-3950U2」が発売された(日本語リテールパッケージ)。このカードは2チャネルのUltra2 SCSIバスを持ち、64bit PCIに対応しているのが特徴。Ultra2 SCSIバスが2チャネルあるため、このカードはデータ転送の論理最大転送能力が80MB×2=160MB/sにも達し、既存の32bit PCIでは最大で133MB/sまでしか転送できずボトルネックになってしまう。そこで64bit PCIに対応したというわけ。32bit PCIでも利用可能だが、実際に接続するとコネクタが32bit分はみ出るかたちになる。64bit PCIカードがPCショップで売られるのは初めて。コムサテライト1号店で販売中。56,800円。
□AHA-3950U2(http://www.adaptec.co.jp/ultra2/ultra2.html) |