1999年4月17日号 |
ひとつはAOpenの「AX6BC TYPE R V.spec」で、その名の通り、既存の440BXチップセット搭載Slot 1マザーボードAX6BC TYPE Rの機能強化版という位置付けの製品。66MHz~153MHzまで16通り用意されたベースクロック設定やAGP TURBO機能など、これまでの特徴を継承しながら、さらにBIOSからのCPUコア電圧調整機能(標準値から+0.2Vまで)、システム稼動中のマウス/キーボードの抜き差しをサポートするなどの機能が追加されている。ほかにPC99規格に合わせてI/Oコネクタ類が色分けされているといった変更点もある。注意しなければいけないのは、マザーボード上のシルクやマニュアルには「AX6BC PRO」という型番の記述もあり、ショップによって表記がバラバラになっていることで、別の製品と間違えかねない。パッケージの表面には必ず「AX6BC TYPE R V.spec」と書かれた大きなシールがついているので、これを目印にするといい。また、パッケージには「PC-DIY」誌5月号(890円)も付録として同梱されている。価格は2万円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
もうひとつはIwillの「BD100Plus」。こちらも440BXチップセット搭載Slot 1マザーボードで、CPUコア電圧の調整(+5%と+10%)のほか、I/O電圧までジャンパで設定できる(3.5V/3.6V/3.8V)というのがウリ。ジャンパによる設定というのが面倒なところだが、I/O電圧調整までサポートされているというのは前例のないユニークな特徴と言える。いわゆるAGP TURBO機能もあるほか、ベースクロックの設定は66MHz~133MHzまで10通り用意されている。価格は15,500円~15,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
いずれも、クロックアップを楽しみとするマニアにとっては要チェックなマザーボードと言えそう。なお、AX6BC TYPE R V.Specは在庫店が多数あるが、BD100Plusは少なめなので、購入を検討している人は早めの行動が必要だ。
□AOpen
http://www.aopen.com.tw/
□BD100Plus(Iwill)
http://www.iwill.com.tw/products/bd100plus.htm
[撮影協力:ツクモパソコン本店II]
K6-III/450を展示しているのはDOS/Vパラダイス本店とTWO-TOP秋葉原本店の2店で、いずれもショーケースに入れられて展示されている。実物を目視した範囲では、形状等に変化はなく、マーキングもクロックの記述以外は特にK6-III/400から変更されている点はないようだ。DOS/Vパラダイス本店では「近日入荷」の札をつけているものの、実際にはまだ時期も価格も具体的なところは決まっていないとのこと。また、先週からDOS/Vパラダイス本店が展示を始めているK6-2/475は、今週からBLESSとパソコンCity支店でも展示が始っており、これでアキバでは計3店がK6-2/475の実物を店頭で展示していることになる。
WinChip 2-266はパソコンCity支店が展示を始めている。このCPUはWinChip 2 Version Aと呼ばれる新型で、100MHzのベースクロックサポートと、今までサポートしていなかった5倍速設定、さらに2.33倍設定、2.66倍設定がサポートされている。この新型では、ベースクロック100MHzで動作させるCPUに限って性能表記が実クロックではなく「スピードグレード」と呼ぶ単位で表すことになっているため、展示中のWinChip 2-266も実クロックは266MHzではなく、100MHz×2.33=233MHzとなっている。目視で見る限りでは、こちらも形状等は特に従来の製品と変化なし。予価や入荷時期は今のところ未定とのこと。
例え買えなくとも、売り出される前の新型CPUが目の前で見られるというのはアキバのいいところ。それぞれのCPUに興味のある人は実際に見にいってみるといいだろう。
[撮影協力:DOS/Vパラダイス本店とパソコンCity支店]
また、COMTRADERでは別のメーカーが開発したという新種のDual Celeron対応変換アダプタ「CPU370」のサンプル品を展示中。ただし、メーカー名は今のところ明らかにされていない。この製品の大変興味深いところは、クロックとDual CPU対応に関する設定のほか、「CPU Brand」というジャンパ設定も用意されていること。この設定には「INTEL」と「CYRIX」の項目があり、変換アダプタを使用する際にはどちらかを指定する必要がある。マニュアルには「Supports all Intel/Cyrix PPGA370 Celeron CPU」という謎の記述も見られる。CyrixがSocket 370対応のCPUを開発していることは度々報道されているものの、こうしてそれを裏付けるような製品が出てきたのはこれが初めて。ただし、CyrixのSocket 370対応CPUでもDual CPUが可能になるのかどうかは現時点では不明。同店では、この変換アダプタを使ったDual Celeronのシステムを現在デモ中。来週にも入荷する予定だそうだ。
いずれにしても、Dual Celeron対応変換アダプタは増えるばかりだ。
[撮影協力:USER'S SIDE本店とCOMTRADER]
本体の大きさはほとんどパワーザウルスとかわらない程度で、重量は255g。デモ機に触れると、その液晶表示の綺麗さにきっと驚くはずだ。4インチという小ささながら640×480ドットの解像度を持ち、さらに低温ポリシリコンカラーTFT特有の発色性の良さと滲みのないクッキリとした画面は、直接目にしてみるとかなりインパクトがある。デモ用の写真画像データなどを表示させてみると一番わかりやすい。インターネットへの接続ももちろん可能で、85万画素デジタルカメラも接続できるなど、機能の方もなんでもあり。もはやPDAと言うべきものなのかどうか悩んでしまうほどだ。
大型店やモバイル専門店などには必ずデモ機が用意されているので、機会があればぜひ直接触ってみるといい。モバイル系機器の高性能化が急激に進んでいることを実感させられるはずだ。アイクルーズ本体の実売価格は、ほぼ128,000円で横並び。オプションの85万画素デジタルカメラは32,800円~36,000円とやや幅がある(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□アイクルーズ(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/sc/eihon/miex1/text/index.html
[撮影協力:アイ・ツーMobile専科]
フェイスは、Creativeの「Sound Blaster PCI512」なる製品のバルク品を販売中。この名前の製品はCreativeから発表されていないが、確かにマニュアルやCD-ROMなどにはこの型番がついている。Sound Blaster Live!と同じ「EMU10K1」サウンドチップを搭載しており、マニュアルを見ると4スピーカー出力や3DオーディオのEAXにも対応していると書かれている。近日正式発表が行われるものと見られるが、サウンドカードのフライング販売と言うのも珍しい。価格は7,470円。 |
ぷらっとホームに、RIVA TNTをオンボード搭載したIntelの440BXチップセット搭載Slot 1対応マザーボード「SR440BX」が入荷した。16MBのビデオメモリも搭載し、サウンドチップもオンボードのオールインワン設計で、フォームファクタはmicroATX。C.P.TechnologyのDREAMCODEという同様にRIVA TNTオンボードのマザーボードがCOMTRADERで入荷するという話も以前からあったが、結局Intelが一番乗りを果たした。パッケージのデザインがPentium IIIと似て青と緑の配色になっている。価格は31,800円。 □SR440BX(http://developer.intel.com/design/motherbd/sr/sr_ds.htm) |