1999年5月15日号

Savage4搭載ビデオカード第一弾がCreativeからデビュー
32MBメモリで1万円中盤の格安価格設定

パッケージ(表)パッケージ(裏)
【パッケージ(表)】【パッケージ(裏)】
好評発売中ポスター
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 Voodoo3とRIVA TNT2に続き、今度はS3の最新ビデオチップSavage4を搭載したビデオカードがアキバに登場。第一弾として発売されたのはCreativeの「3D Blaster Savage4」で、メモリ32MBを搭載して実売価格は15,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。先行してAGP版のみ出回っているが、このあとPCI版も発売される予定だ。

高いコストパフォーマンス

 Savage4はSavage3Dを進化させた最新ビデオチップで、性能によってSavage4 LT、Savage4 GT、Savage4 Pro、Savage4 Pro+(Savage Pro143)の4モデルに分かれている。Savage4 Pro以降がAGP 4Xモードに対応した上位モデルにあたり、S3の資料では、メモリクロックがSavage4 Proで125MHz、Savage4 Pro+で143MHzになっている。コアクロックについては正式な値が発表されていないものの、それぞれ110MHzと125MHzだと言われている。なお、「3D Blaster Savage4」に搭載されているのは、Creative側の発表によるとSavage4 Proとなっている。

 Savage4にはテクスチャ圧縮技術のS3TC対応というユニークな機能があるほか、DVD-Video再生用の動き補償対応、300MHzのRAMDACといった特徴もあり、決してハイエンドとは言えないものの、必要十分な性能を持った最新世代のビデオチップにほかならない。そのSavage4 Proを搭載し、32MBものメモリを搭載して、なおかつ日本法人のサポート付きであるリテールパッケージで15,000円前後だというのだから、その安さには驚かされる。'98年10月に16MBメモリ搭載のVoodoo Banshee搭載ビデオカードが1万円後半で発売されたときにも驚かされたものだが、今やVoodoo Bansheeは1万円割れがあたりまえ、そして32MB搭載の最新Savage4搭載ビデオカードも15,000円前後と、ビデオカードの単価は下がる一方だ。

Glide対応ゲームでも遊べる可能性

 性能的にはVoodoo3やRIVA TNT2との比較は難しいものの、3D表示の品質の高さや基本性能は十分。S3自身が言っているように、ミッドレンジの製品だと割り切って使うには手頃な製品と言えそうだ。そして、先日RIVA TNT用にリリースされたばかりの、Creativeが開発した「Unified」ドライバの存在も気になるところ。これはVoodooシリーズのGlideに対応した3DゲームをDirectX対応ビデオカードで動作させる変換ドライバで、CreativeはこれをSavage4にも対応させる予定だとアナウンスしている。そうなると、DirectX対応のゲーム以外にも、S3TC対応、Glide対応のゲームも使えることになり、対応するゲームはかなりの数に上ることになる。どうしても性能重視のハイエンド製品を求める人を除いたとしても、「3D Blaster Savage4」はかなり幅の広い層に受け入れられる可能性がありそうだ。

 最新ビデオチップの32MBメモリ搭載ビデオカードが15,000円。このあとの値下がりと、バルク品の価格、そして16MB版や8MB版が出た場合の価格がどの程度になるのかが気になるところだ。

□Unified Beta Driver(Creative Technology)
http://www.soundblaster.com/hotgraphics/unified/
□3D Blaster Savage4(クリエイティブメディア)
http://www.creaf.co.jp/graphics/savage4/

[撮影協力:シスペックDOS/V組み立て工房]


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