1999年5月22日号 |
価格改定でPentium IIIとK6-IIIの価格下落が顕著
特にK6-III/450は劇的な値下がり
【K6-III/450 3万円割れ】 | 【K6価格表】 |
【大幅価格改定大断行!!】 | 【Celeron 300A MHz】 |
Intel vs AMDの激しい価格競争がまた再燃し、CPU相場は荒れ模様だ(価格の詳細については「CPU最安値情報」を参照のこと)。
●値下げで450MHzクラスのCPUが売れ始めた
この1週間で目立って価格が下がったのは、IntelではPentium II 450MHzとPentium IIIの450MHz以上、AMDではK6-2/450以上とK6-III/400以上のCPU。IntelのCPUに関しては、先週の段階で一部ショップが大きく値を下げていたため、最安値の下げ幅はそれほどではないものの、あとに続いて多くのショップが値を下げたことで、平均価格が大幅に下がっている。実に、Pentium III 450MHzリテールパッケージでは約10,000円、K6-III/450では約18,000円もの下げ幅を記録している。
この値下がりで売れ行きにも変化があり、複数のショップの証言によると、450MHzクラスのCPUが急に売れ始めるようになったという。Pentium III 450MHzもK6-III/450も値下がり幅があまりにも大きいことから値ごろ感が特に強まったようで、値を下げた途端に売れ始めたという。最安値ではPentium III 450MHzは34,500円、K6-III/450は28,800円となっている。
このところCeleronの動きばかりが目立っていたCPU市場にも、少しばかり変化が現れ始めたようだ。
●K6-III/450は登場から1ヶ月にして半額に
今回の激しい値下がりの動きの中でも、特に印象的なのがK6-III/450の値下がり。ごく一部のショップを除き、今週に入ってから足並みを揃えるように各ショップが一斉に値を下げたため、誰の目にもその動きはハッキリと映り、そのインパクトは大きかった。最安値では、この1週間で45,800円から28,800円にまで一気に下がり、実に値下がり幅は17,000円。K6-III/450の発売は4月後半で、そのときの初値が57,800円だったことを考えると、驚くべきことに、たった登場から1ヶ月で半額に下がった計算になる。
これにあわせるように、AMDはショップとの大規模なジョイントキャンペーンを実施中で、そのうえMVP4という最新型Socket 7対応チップセットを搭載したマザーボードの登場、MVP4のみが対応している新アーキテクチャのバーチャルチャネルSDRAMの販売開始など、Socket 7周辺での話題性の高い材料が揃い、また活気づく機運が高まりつつあるようだ。
●Celeron 300A MHzも流通量増加で値下がり
もはや単価が安いために、値動きの幅としてはそれほど大きくはないものの、今もっとも人気のあるCeleron 300A MHzも、このところ値下がり傾向。年明けから製造中止話が広まってから、何度となく各ショップが「最終入荷」のアナウンスを出しつつも、実のところは減るどころかむしろ今では流通量が増えている状態で、現時点で在庫ショップ数は全CPU製品の中で最も多く、39店にも上っている。一時はプレミア価格で値上げの動きも出たが、今週は個数限定販売ながら最安値が6,980円にまで下がるなど、一部で値を下げる動きも見られる。
関係者の話によると、世界中のCeleron 300A MHzが日本に集まってきているとのことで、輸入業者の週単位での総入荷量は尋常ではないという。上位のCPUに値下がりがあったとはいえ、このぶんだとまだ一番人気はしばらく維持できそうだ。
●CPU相場はまだまだ動く?
IntelとAMDの価格改定のニュースが出れば、アキバのCPU相場も必ず連動する。その意味では、この後に続いて近いうちに行われる価格改定の予定も、すでに関係者の間には流れ始めており、また一部の製品で目立った値動きがありそうだ。
メモリの価格も暴落中で、CPUの価格も激動の時期。とにかく、今は買うタイミングの判断が難しい。