1999年5月29日号 |
チップセットはビデオ機能(SiS6326相当)などを統合したSiS620の相当品「Xcel2000」を使用し、これはUltra ATA/66にも対応している。サウンドチップは、PC CHIPS製品ではおなじみ「SOUND PRO」の新バージョン(HT8738AM/PCI)。これにはモデムの機能も内蔵されており、チップのマーキングにも電話のマークがついている。LANはPCNet(HT2019)というチップで、カタログなどの表記によると、10Base-Tと100Base-TXの両方に対応している。ただし、DIMMスロットは3本あるものの、拡張スロットはISAとPCIバスの共有スロットが1つあるのみで、内部での拡張性は犠牲になっている。
このマザーボードを使うと、あとはメモリとCPUさえ載せればネットワーク対応のPCが完成してしまうというわけ。オフィスでのクライアントPCや、自宅のセカンドマシン、もしくはインターネット端末用として割り切って使うにはちょうど良さそうだ。価格も安さで売るPC CHIPSだけに最安値が13,800円と非常に安い(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。Slot 1とSocket 370のどちらでも使え、FSBも100MHzまで対応しているので、余ったIntel CPUを持っている人にもピッタリかも?
□M741LMRT(PC CHIPS)
http://www.pcchips.com/741lmrt.html
[撮影協力:アイ・ツー DOS/V専科 東京3号店とPCiN秋葉原]
この製品は、BIOS ROMとROMソケットの間に挿入する小型のバックアップツールで、搭載している小型メモリーにBIOS ROMの内容をコピーしたあと、付属のスイッチで元のBIOS ROMとバックアップメモリーの内容を切り替えて使用できるという前代未聞のツール。簡単にバックアップができるため、自作ユーザーがよくやるBIOSのアップデートや、Beta BIOSのテストなども、失敗することを恐れず、安心してできるというわけ。何段も重ねて使用できるというから、いろいろなBIOSを次々に切り替えてテストするということもできるし、さらにBIOS更新に失敗した場合の救済ツールとしても使用できるから面白い。たとえば、友人の同じ型番のマザーボードのBIOSが飛んでしまったとする。その場合、いったん正常なBIOS ROMを「ROM焼きだいじょうぶ!」にバックアップしたあと、飛んでしまったBIOS ROMをそこに乗せ、「ROM焼きだいじょうぶ」側のBIOSでいったんPCを立ち上げ、起動後にスイッチを切り替えてBIOSを書きこむ作業を行えばいい。
製品としては1Mbit用と2Mbit用の2種類があり、使用しているマザーボードのFlash ROMの容量に合わせて選択する必要がある。製品情報のページでは、Flash ROMの容量の確認方法や、そのほかの条件も含めて対応条件が詳しく書かれているので、使ってみたいという人はまずはじっくり調べてみることをお勧めする。実売価格は3,500円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□ROM焼きだいじょうぶ!(バーテックスリンク)
http://www.vertexlink.co.jp/rd1/index.htm
[撮影協力:ツクモパソコン本店IIとぷらっとホーム]
実際にベンチマークソフトの「3DMark 99 MAX」を使用して、「3D REVELATOR」を試してみたところ、かなりハッキリと立体視を体感することができた。見慣れた画面であっても、立体視で見るとまったく別物のように新鮮に映るから不思議。
店頭でデモを行なっているショップでも反応は上々のようで、なかには半信半疑で試したところ、効果のほどに驚いて対応ビデオカードと一緒に購入していった人もいたそうだ。29日(土)の時点では、ELSAの3D REVELATORはUSER'S SIDE本店、Flip-FlapとPCiN秋葉原の3店でデモを実施中。また、ツクモパソコン本店IIではASUSのAGP-V3800 DeluxeとVR-100Gを使ったデモを行なっていた。
興味はあるが、効果のほどにいまいち確信が持てないという人は、是非デモを試してみて欲しい。3Dゲームの新たな楽しみ方が増えること請け合いだ。
□3D REVELATOR(ELSA)
http://www.elsa.com/JAPAN/GRAPHICS/REVELAT/REVELAT.HTM
□VR-100G(ASUS)
http://www.asus.com.tw/Products/addon/vga/agpv3800/index.html
[撮影協力:USER'S SIDE本店とコムサテライト1号店]
新規格メモリのVC SDRAMに期待していた人には残念なニュース。
先週から販売されているメルコ製のVC SDRAM「VC-64M」が、実はメルコ自身が唯一対応マザーボードに指定していたAOpen MX59Pro(MVP4チップセット搭載マザーボード)で動作しないことが判明。告知していた動作保証の対象製品で動作しないことから、同社ではMX59Proで動作すると考えて製品を購入した人に対しては返品に応じることにしたそうだ。
今週になって128MBタイプの「VC-128M」も出回り出しているが、結果的に、現状で公式にVC SDRAMの使える製品は一つもないという状態になってしまった。詳しくは28日付のAKIBA PC Hotline! HotHot REVIEW!「期待の統合型チップセットMVP4搭載マザーボード登場」を参照のこと。
□VC-64M/128M(メルコ)
http://www.melcoinc.co.jp/what/html/99002_2.html
http://www.melcoinc.co.jp/product/ram/vc.html
□「~期待の統合型チップセットMVP4搭載マザーボード登場~」
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/990528/hotrev12.htm
EPoXから、ApolloPro Plusチップセット搭載マザーボードで初めてUltra ATA/66対応をうたった製品が登場。製品名は「EP6VBA」で、実売価格は14,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。これは、サウスブリッジがMVP4と同じVT82C696Aとの組み合わせになったもので、結果的にモデムとサウンド機能も内蔵ということになり、AMRスロットも搭載、USBも4ポートまで使えるようになっている。今後、ApolloPro Plusはこのかたちに徐々に切り替わっていくことになりそうだ。なお、この製品には80芯のUltra ATA/66対応ケーブルも同梱されている。 □EP6VBA(http://www.ask.ne.jp/~jmc/6vba.htm) |
PCiN秋葉原では、コア電圧2.1VでI/O電圧3.45VのK6/300を販売中。ノーマルK6と電圧仕様が違っており、パーツナンバーも「AMD-K6/300ADZ」と最後の型番が聞きなれないものになっている(ノーマルK6はAFR型番)。AMDの資料からすると、どうやらこれはモバイルK6のようだ。製造週は'98年第40週。モバイル版と言っても形状はSocket 7用のPGAタイプなので、一般的なマザーボードでも動作させるのは難しくなさそう。むしろ、2.1Vまでしか電圧設定のないマザーボードを持っているという人には朗報と言えるかもしれない。
□モバイルK6(http://www.amd.com/japan/K6/k6docs/j21049h.pdf) |
今はなきPC WAVE誌がWeb版として復活。幻の'99年5月号をベースにしたWebマガジン「PC Web」が一部関係者によって立ち上げられ、現在コムサテライト1号店でアクセス用のIDとパスワードが書かれたチケットが無料配布されている。全ての記事を読むためにはこのチケットが必要で、気に入ったら代金を支払うシェアウェア方式(?)になっている。ただし、同店はあくまでもボランティア的にチケットの配布に協力しているだけのため、同店にPC Web誌に関する問合せなどをするのは厳禁。詳しいことはPC Webのページを参照のこと。
□PC Web(http://www.jcninc.co.jp/pcweb/) |