【 1999年8月7日号 】

Voodoo3 3500 TV英語版は日本語環境で難あり

入荷いたしました!パッケージ
カード表カード裏
コネクタ大蛇
月曜日入荷大蛇捕獲

 G400MAXと同時に、アキバではVoodoo3の最高速バージョンVoodoo3 3500 TVの英語版(16MBメモリ、AGP)も出回り始めている。こちらも真っ先に入荷して販売を開始したのはDOS/Vパラダイス本店で、価格は35,800円。このほか、来週中の入荷予定を告知しているショップもある。

 Voodoo3 3500 TVは、Voodoo3シリーズ最高速のビデオチップを搭載しているほか、TV/FMチューナーとキャプチャ機能が備わっている強力なパーソナル用のビデオカード。描画スピードが高速な点以外にも、MPEG2でのリアルタイムキャプチャを実現するソフトが同梱されているという大きな目玉もある。

 販売されているリテールパッケージ品は、とにかくビデオカードのそれとは思えないほど重たい。その理由は、部品点数と密集度の高いビデオカード自身のせいもあるが、主因は同梱されている「大蛇のような太いケーブル」にある。そもそもビデオカード側には、TVとFM用にそれぞれアンテナコネクタがある以外は、1つの高密度コネクタのみしかなく、この高密度コネクタからVGA出力/音声RCA左出力/同入力/音声右RCA出力/同出力/ビデオRCA出力/同入力/Sビデオ出力/同入力の信号線を全て出さなければならない構造になっている。そのため、このコネクタの先からは直径9mmのVGA出力用ケーブルと、ビデオ+音声信号の入出力用拡張ボックス「Axternal A/V Control Pod」へ向かう直径1.3cmの極太ケーブルがセットで二股に伸びる格好になってしまっている。長さは前者が約30cm、後者は実に約2m。一体になっているコネクタとケーブルおよび拡張ボックスは全て青色で、円形の拡張ボックスには一部赤い3dfxの半透明パーツがあり、ちょうどこれが蛇の頭のように見えなくもない。この全長2mの「大蛇」はVoodoo3 3500 TVにとっては必需品で、キャプチャなどの機能を使わずにVGA出力だけを使いたい場合であっても「大蛇」からは逃げられず、この分の設置スペースがどうしても必要な製品構成になっている(ほかに代替となるケーブルはない)。

 さて、実際に入手してMPEG2リアルタイムキャプチャを試そうとしたのだが、ソフトをインストールして実行してみると、ほとんどのソフトが「WebTV for Windowsがインストールされている必要があります」といった意味の日本語メッセージが出て起動すらできなかった。このWebTV for Windowsのモジュールは、英語版は存在するものの、Windows 98日本語版には含まれていないため、ここから先に進むことはできず、TV/FMチューナーのほかMPEG2キャプチャの機能も試すことができなかった。輸入品のために仕方がない部分とはいえ、描画スピード以外の付加機能がほぼ全て日本語Windows 98で動作しないというのは残念。この点、輸入品ならではの制限とも言えるが、購入を検討しているは予め知っておく必要がありそうだ。入手を焦らず、全ての機能を満足に動かしたいという人は、発売間近とアナウンスされている日商エレクトロクス発売の日本語版を待つのが無難かもしれない。

 なお、PCiN秋葉原でも9日(月)に入荷すると張り紙で告知中。予価は34,800円。

□Voodoo3 3500 TV(3dfx Interactive)
http://www.3dfx.com/view.asp?PAGE=nusV33500
□Voodoo3 3500 TV AGP日本語キット(日商エレクトロニクス)
http://www.tradepia.or.jp/negr/3dfx/3500.htm

[撮影協力:DOS/Vパラダイス本店]


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