DirectX 11世代のNVIDIA製デュアルGPUがデビュー、「GeForce GTX 590」を搭載したZOTAC製ビデオカードとPalit製ビデオカードが発売された。実売価格は94,000～96,000円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

GeForce GTX 590(以下GTX 590)はDirectX 11対応のGeForceシリーズでは初のデュアル構成GPUで、これはGeForce GTX 295以来。先々週に搭載製品が発売されたAMDのデュアルGPU、Radeon HD 6990の対抗馬と言える存在だ。.

主なスペックは製造プロセス40nm、CUDAプロセッサ数1,024、対応メモリがGDDR5 3,072MB(384bit×2)、グラフィッククロック607MHz、プロセッサクロック1,215MHz、メモリデータレート3,414MHzで、CUDAプロセッサ数とメモリ容量/インターフェイスについてはシングルGPUモデルのGeForce GTX 580(以下GTX 580)のちょうど2倍となっている。

なお、クロックはGTX 580(グラフィック772MHz、プロセッサ1,544MHz、メモリ4,008MHz)より低い。

また、カード1枚で、3画面同時出力による立体視システム「3D Vision Surround」が実現できるのも特徴。シングルGPUのGTX 580などではカード2枚による2-way SLIを構築する必要があったが、GTX 590搭載カードはカード1枚のみで可能で、今回のZOTAC製品には3基のDVIポートと1基のMini DisplayPortが装備されている。

ただし、消費電力が365Wと高く、さらにカードに8ピン電源端子2基を備えるなど、電源ユニットに要求されるスペックが高い点に注意が必要だ。ZOTAC製品のパッケージでは、容量700W以上で12Vラインの電流が50A以上の電源ユニットが必要とされている。

なお、ZOTACとPalit以外ではMSI製の「N590GTX-P3D3GD5」が30日(水)に発売される予定。