●Radeon HD 6850の下位クラス
HD 6790はHD 6850の下位モデル。公式スペックをHD 6850と比較すると、ストリームプロセッサ数が960から800に減るなどしたものの、一方でコアクロックは775MHzから840MHzへ、メモリクロックは1,000MHzから1,050MHzへそれぞれ向上しており、処理性能は1.34TFLOPsと、HD 6850(1.5TFLOPs)との差は比較的小さく収まっている。
ただし、最大消費電力が129Wから150Wへと、HD 6870(151W)と同クラスに上昇、モデルによっては外部電源端子が6ピン×2に増えている。
その他のスペックは、ROPユニット数16、テクスチャユニット数40、対応メモリがGDDR5 1GB(256bit)。
●価格帯の違う2タイプが登場
なお、今回面白いのは、似たようなスペックなのに、基板デザインや電源コネクタ数、価格帯が異なる2タイプが発売されている点。
廉価な玄人志向モデルは比較的小さな基板で、電源コネクタは6ピン×1、出力コネクタはDVI/HDMI/Mini Display Portが各1、価格帯は1万4千円前後。対するSapphire製品は、Radeon HD 6850を思わせる大型基板を採用、電源コネクタは6ピン×2で、出力コネクタはDVI×2/HDMI×1/Display Port×1、価格帯は1万7千円前後となっている。動作クロック(コア840MHz/メモリ4,200MHz)や搭載メモリ(GDDR5 1GB)は共通のため、電源供給能力や関連する基板設計、そして出力コネクタの違いが主な差異になるようだ。
ちなみに、Radeon HD 6850カードの相場は2万円弱~2万円台前半。
※記事初出時、ROP数を32と記載しておりましたが、正しくは16になります。お詫びして訂正させていただきます(4/7)。