ボクたちが愛した、想い出のパソコン・マイコンたち
富士通 FM-7の実質的な後継機種「FM-77」
2017年9月26日 07:10
想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、富士通が1984年に発売した「FM-77」です。
1980年代の中盤は、ソフトの供給がカセットテープからフロッピーディスクへと少しずつ移り変わっていく時期でした。その流れに合わせるかのように登場したのが、FM-7の後継機となるFM-77です。
同時期に発売されたFM-NEW7は実質的にFM-7の廉価版でしたが、FM-77は3.5インチFDDを1基または2基内蔵し、FM-7ではオプションだった漢字ROMも搭載してリリースされました。もちろん、イメージキャラクターはFM-7と同じくタモリさんです。
FM-7からの目に見えるパワーアップ部分としては、グラフィック表示の高速化が挙げられます。当時の雑誌I/O誌では、同誌に掲載されていたゲームソフト「DELPHIS」を動かしたところ、殺人的に早くなったと記されているほど。他にも専用オプションとして400ラインセットなどもありましたが、400ラインセットは発売当初は非常に高価だったため、後に廉価版が登場しています。
FM-7の時代、ソフトの供給はカセットテープか5インチディスクで行われていましたが、本機の登場により3.5インチディスクへと移っていくことになります。この時期の3.5インチ2Dブランクディスクは、同枚数であれば5インチ2Dディスクよりも若干割高で5インチほどは気軽に買えませんでしたが、後の歴史を見てみると3.5インチFDDを採用したのは正解だったと言えるのかもしれません。FM-7とはほぼ完全な互換性を保っていたので、これまで5インチで集めてきたゲームソフトも外付けFDDをFM-77に接続することで、そのまま遊べたのも嬉しいところです。
なお、FM-77が発売された約9ヶ月後には400ラインセットなどを搭載したFM-77L4が、そして約1年後となる1985年5月にはFM音源カードを搭載したFM-77L2が、それぞれ市場に登場することとなります。