パワレポ連動企画
新旧のPCケースを比較、アップグレードのポイントを探る
【パワレポ連動:チョイ古 自作PC再生計画(19)】
2016年6月16日 11:30
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年7月号」の第1特集「あなたのPCが生まれ変わる!3年、5年、10年前のパーツもめんどう見ます!! チョイ古 自作PC再生計画」を掲載する。
第19回目ではPCケースの新旧製品を実際に比較し、延命か買い換えかを決めるポイントを解説する。
本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年7月号は全国書店、ネット通販にて5月28日(土)に発売。第2特集はコストパフォーマンスに優れる大容量ディスクを用途別に解説する「容量単価×用途別が正解です 最新HDD購入案内」を掲載。そのほか、あなたのPCのメインメモリ、有効活用しませんか?「16GBオーバーのメインメモリはこう使え! Windows 10時代のRAMディスク活用術」、持ち運びに便利な大容量で高速なフラッシュメモリ「ベンチで性能が丸分かり! 一つは持ちたい最新USB 3.1/3.0メモリ」、スペースが許せば考えたい「ウルトラワイドもオーバー30型も PC体験を一変させる大型液晶ディスプレイ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は、自作PCの組み立てやメンテナンスに関わる「?」を解決!「39のギモンにベストアンサー! PC自作Q&A事典2016」だ。
-チョイ古 自作PC再生計画-
PCケース編 その2 新旧製品を比較してアップグレードのポイントを探る
低コストアップグレードのキモはコイツの延命
PCケース編
PCケースはほかのパーツよりも長く使うことができるパーツである。
しかし、古いケースで最新のシステムを使う場合は、工夫が必要であったり、買い換えるしかなかったりする場合もある。
新旧製品を実際に比較してアップグレードのポイントを探る
ここからは旧型PCケースと新型PCケースを実際に比較してアップグレードのポイントを探ってみる。旧型PCケースの代表としてピックアップしたのはAntecのSOLO。もう10年前の製品だが、当時はオールマイティに使える静音ケースとして高い人気を誇っていた。一方、新型PCケースの代表としては、現在の定番モデルと言ってよいFractal DesignのDefine R5をピックアップした。
両者の直接対決を通して、旧型PCケースが現在でも通用する場面、あるいは買い換えを検討すべき場面が見えてくるはずだ
冷却性能
下のテスト結果はAntec SOLOとFractal Design Define R5に最新のSkylakeシステムを組み込んだ際の冷却性能を比較したものだ。SOLOは背面ファンの回転数を手動で3段階に切り換えることができるので、背面ファンは手動で制御、CPUファンはPWM制御にしている。一方のDefine R5はすべてのファンをPWM制御にしている。この結果を見る限り、SOLOはDefine R5に迫る十分実用的な冷却性能を有していることが分かる。
静音性
SOLOの動作音は、背面ファンの回転数をMiddleにするとやや大きくなり、Highにすると明らかにうるさくなる。しかし、Lowにするとかなり静かになる。Lowでも十分な冷却性能を有しているので、静音性も問題ないと言ってよいだろう。
大型CPUクーラーへの対応
Define R5は高さ18cmまで、SOLOは高さ17cm(実測)までのCPUクーラーに対応している。旧型のSOLOでもCRYORIGのR1 UNIVERSALなどの超大型モデルを除けばほぼ問題なく使用できるとみてよい。
なお、Define R5を含め現行のPCケースは、24cmクラスのラジエータを装備する大型簡易水冷クーラーに対応しているが、多くの旧型PCケース同様、SOLOもこれには対応していない。
ストレージ収納力
Define R5は、5インチベイを二つ、2.5/3.5インチシャドーベイを八つ、2.5インチシャドーベイを二つ装備。対して、SOLOは、5インチベイを三つ、5/3.5インチベイを一つ、3.5インチシャドーベイを四つ装備する。
2.5インチドライブに対応していない点がSOLOの弱点と言えるが、これらは5インチベイに2.5インチドライブを取り付ける変換アダプタなどを使用すれば解決できる。
大型ビデオカードへの対応
Define R5はカード長31cm(ベイを取り外せば44cm)まで、SOLOはカード長25.9cm(実測)までのビデオカードを搭載できる。GeForce GTX 970以上のハイエンドビデオカードは、カード長が26cm以上のものがほとんどなので、SOLOでは使用できないと考えてよい。
なお、ビデオカードの増設により冷却強化の必要が生じる場合もあるが、SOLOは前面に9cm 角ファンを2基増設することができる。
メンテナンス性
現行のPCケースの多くはマザーボードベース裏面に配線することで内部をすっきりさせることができる。Define R5も裏面配線に対応しており、さらにケース内部の空間に余裕があるので、メンテナンスが行ないやすい。
対して、SOLOは、当然のことながら裏面配線に対応しておらずケーブルの取り回しに工夫が必要である上、ケース内部の空間に余裕があまりないため、メンテナンス性がよくない。。
【検証環境】
CPU:Intel Core i7-6700K(4GHz)
マザーボード:ASUSTeK Z170-PRO(Intel Z170)
メモリ:Micron Crucial CT4K4G4DFS8213(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB×4 ※2枚のみ使用)
ビデオカード:ASUSTeK STRIX-GTX960-DC2OC-2GD5(NVIDIA GeForce GTX 960)
SSD:Micron Crucial MX100 CT256MX100SSD1(Serial ATA 3.0、MLC、256GB)
OS:Windows 10 Pro 64bit 版
室温:25.4℃
暗騒音:27.3dB
動作音測定距離:ケース前面から20cm
アイドル時:OS起動10分後の最小値
高負荷時:OCCT 4.4.2 POWER SUPPLYを15分間動作させたときの最大値
各部の温度:使用したソフトはHWMonitor 1.28で、CPUはCPU Temperatures のPackage、GPUはVideo Card Temperaturesの値
【問い合わせ先】
Fractal Design: 03-5215-5650(アスク)/http://www.fractal-design.jp/
[Text by 滝 伸次]
【DOS/V POWER REPORT 2016年7月号は5月28日(土)発売】
★第1特集「あなたのPCが生まれ変わる! 3年、5年、10年前のパーツもめんどう見ます!! 『チョイ古自作PC再生計画』」
★第2特集「容量単価×用途別が正解です 『最新HDD購入案内』」
★特別企画「16GBオーバーのメインメモリはこう使え! 『Windows 10時代のRAMディスク活用術』」「ベンチで性能が丸分かり! 『一つは持ちたい最新USB 3.1/3.0メモリ』」「ウルトラワイドもオーバー30型も 『PC体験を一変させる大型液晶ディスプレイ』」
★連載「最新自作計画 ~最新ケースで作るパワフル小型マシン~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「39のギモンにベストアンサー! 『PC自作Q&A辞典2016』」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)
★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-05-23-0956.php
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