メモリはDDR3からDDR4へ世代交代が進む

DOS/V POWER REPORT 2016年8月号

　こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年8月号」の総力特集「今買いたいモノ、目一杯集めました！PCパーツサマーセレクション500」を掲載する。

　第7回目ではDDR4への移行が進むメモリについて解説する。登場してしばらくはDDR3メモリよりも割高なDDR4メモリであったが、Skylakeの発売以降低価格化が著しい。

　本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年8月号は全国書店、ネット通販にて6月29日(水)に発売。特別企画は、ついに身近にやってきた仮想現実「何が楽しいの？ 何が必要なの？ 新世代VRが自宅にやってきた!!」、小型コンピュータを有効活用「マイクラウドストレージを極小ボードで作る！ Raspberry PiでownCloud」、ネットで借りてポストに返す便利なサービス「夏休み前に改めて使い勝手を検証 オンラインDVDレンタルサービス」の三本を掲載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY＋の本編「わがままDIY」も掲載だ。

　今号の特別付録は豪華二本立て。無料なのは7月29日まで！「Windows 10無償アップグレード駆け込みブック」と、最新ワードに対応した「最新パソコン 略語辞典2016」だ。

-PCパーツサマーセレクション500-
メモリ編 ～DDR4が完全に主流に～ ＆メモリセレクション その1

DDR3からDDR4へ世代交代が進む　メモリ編

　2015年から続くメモリの価格下落は今も進行中。その影響もあってS k y l akeでサポートされたDDR4が順調に普及。DDR3に代わり、市場の主役の座に就いている。また、売れ筋容量の変化、ネイティブDDR4-2400製品の動向にも注目だ。

DDR4が完全に主流に　容量は8GB×2が売れ筋

　市場の主役はDDR3からDDR4へと完全に移った。SkylakeのDDR4サポートがきっかけだが、当時から続く全体的な価格下落が世代交代を後押ししている。DDR3-1600が主流だった2015年春に比べて、今のDDR4-2133は容量単価が半分以下、買い換えの抵抗感をグッと減らしている。

　世代交代とともに容量の売れ筋も8GB（4GB×2）から16GB（8GB×2）へ移りつつある。また、DDR4-2133だけでなく、ネイティブ対応チップ採用モデルが出てきたDDR4-2400の動向も注視しておきたい。

人気は8GB×2枚

CFD販売
CFD Panram W4U2133PS-8G

　割安感のある8GB×2枚セットが人気。

　価格下落が進み、1年前の4GB×2枚セット以下の価格で買える。

標準的なDDR3/DDR4メモリの価格推移

　DDR4の4GB×2枚組は、Skylake登場（2015年8月）と前後してDDR3 4GB×2枚組との価格差が一気に縮まるとともに、秋以降1万円を切る買いやすい価格に。DDR3とは2015年12月に価格差が急速に縮まったが、8GB×2枚組が「4GB×2枚組の2倍の価格」を下回ったのもこのときだ。

　同時に16GBの製品が本格的に流通し、調査対象に加わっている。16GB×2枚組は直近でも急激な下降が目立つ。

メモリ価格の推移

コスパはDDR4-2133（8GB×2）が高い

　下表は最新の価格情報だ。容量単価はどちらの速度でも4GB×2枚組より8GB×2枚組のほうが安く、なかでもDDR4-2133の8GB×2枚組が最安である。

　注目は、16GB×2枚組の1GBあたりの価格がほかとあまり変わりがないこと。32GB時代もそう遠くないかもしれない。

最新DDR4メモリ価格

Broadwell-EがDDR4-2400に対応　ネイティブモジュールに注目

センチュリーマイクロのネイティブPC4-19200モジュール「CK16GX4-D4U2400」。評価サンプルはSK Hynix「H5AN4G8NAFR」を搭載していた。「UH」で始まるサブ型番がDDR4-2400グレードを示している

　Broadwell-EはDDR4-2400に正式対応した。

　市場で販売されているPC4-19200モジュールはXMP対応のOCメモリ製品が多いが、ネイティブDDR4-2400チップを搭載し、SPDでDDR4-2400動作するネイティブモジュールもセンチュリーマイクロやTeamから発売されている。

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今買いたいモノ、目一杯集めました！
メモリセレクション

■ADATA Technology
Premier AD4U2133W8G15-2
RoHS指令準拠のスタンダードメモリ

PC4-17000 / CL＝15 / -

　ヒートスプレッダなしのシンプルなデザインを採用するスタンダードなPC4-17000モジュール。

　鉛など有害物質の利用を制限したRoHS指令にも準拠しており、環境にも配慮している。

■CFD販売
CFD Panram W4U2133PS-8G
動作実績が強みの堅実スタンダード

PC4-17000 / CL＝15 / -

　JEDECの標準仕様に準拠したPC4-17000モジュール。主要メーカーのマザーボードを対象にした動作確認リストが公開されており、安心感が高い。

　ダークブラウンの基板も印象的だ。

■Corsair Components
Dominator Platinum CMD16GX4M2B3000C15
淡い光を放つフラグシップ

PC4-24000 / CL＝15 / XMP

　Corsairのフラグシップブランド「Dominator Platinum」のPC4-24000モデル。選別チップと独自の冷却技術「DHX」により高速動作を実現。淡い光を放つ「LED Light bar」も搭載する。

■Corsair Components
Vengeance LPX CMK16GX4M2A2400C14
Low Profileの高速XMPモデル

PC4-19200 / CL＝14 / XMP

　CPUクーラーと干渉しにくいLow Profileのヒートスプレッダを装着したVengeance LPXシリーズ。同シリーズにはより高速なPC4-24000やPC4-32000モデルもある。

■G.Skill International
Trident Z F4-3600C17D-16GTZ
業界をリードするスピードスター

PC4-28800 / CL＝17 / XMP

　アグレッシブに高速動作を追求するG.Skillのフラグシップ「Trident Z」のPC4-28800モデル。

　ヘアライン加工で仕上げたデュアルカラーのヒートスプレッダも実に美しい。

■Kingston Technology
HyperX Fury HX421C14FBK2/16
低レイテンシ動作のチョイ速PC4-17000

PC4-17000 / CL＝14 / XMP

　左右非対称の凝ったデザインを採用するヒートスプレッダを備えたKingston HyperX FuryシリーズのPC4-17000モデル。

　XMPプロファイルでCL＝14の低レイテンシ設定を持っている。

■Micron Technology
Crucial Ballistix Sport BLS2K8G4D240FSA
CrucialブランドのクールなXMPメモリ

PC4-19200 / CL＝16 / XMP

　ライトOCシリーズ「Ballistix Sport」のPC4-19200モデル。

　シャープにカットされたシルバーのヒートスプレッダは表面処理にも凝っており、独自の存在感を醸し出している。

■Micron Technology
Crucial CT2K8G4DFD8213
DRAMメーカーブランドのスタンダードDDR4

PC4-17000 / CL＝15 / XMP

　半導体メモリ大手Micron直系ブランドであるCrucialのスタンダードモデル。

　JEDEC標準に準拠しており、ヒートスプレッダなしのシンプルな緑の基板を採用する。

[Text by 鈴木雅暢]