パワレポ連動企画
5万円PCは用途に応じて選択する ~AMD vs Intel 1万円CPU対決 2~
【パワレポ連動:真夏のCPU完全ガイド(19)】
2016年8月17日 17:05
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年9月号」の総力特集「CPU×90! メモリ×50!! CPUクーラー×100!!! マザー×200!!!! 関連パーツもフルコンプでお届け すべて見せます! 真夏のCPU完全ガイド」を掲載する。
第19回では前回に続き、低予算で長く使えるPCにAMDとIntel、どちらのCPUがマッチするかを検証していく。このクラスの決定的な要素は内蔵GPU。ゲームをするかどうかでどちらを選ぶかは決まると言って良いだろう。
本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年9月号は全国書店、ネット通販にて7月29日(金)に発売。特別企画はフルHDで遊ぶならこのクラス「ミドルレンジ戦線激化!Radeon RX 480&GeForce GTX 1060登場!!」、ただ風を送るだけじゃ無い!ドレスアップパーツとしても使える「サイズも形も色もいろいろ ケースファン・オールスターズ」、手の平におさまるハイレゾプレイヤーを作ろう「1万円チョイでこの高音質!Raspberry Piで作るハイレゾオーディオプレイヤー」を掲載。。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は、「ケースに入るCPUクーラーの高さがすぐ分かる組み立て式チェッカー」。電子版の場合はデータをダウンロードしてプリンタで印刷しご利用ください。
-真夏のCPU完全ガイド-
5万円PCは用途に応じて選択する ~AMDvs.Intel 1万円CPU対決 2~
シーン別・最適CPUを探せ!!その2
AMD vs. Intel1万円CPU対決
予算5万円の低価格自作ならどのCPUを選ぶのがベターなのか。
AMDとIntelの1万円前後のCPUをベースに、トレンド機能を備えるマザーボードと組み合わせて、単純な性能だけではなく消費電力や拡張性など多方面から実力をチェックしていく。
ビデオカードを増設するとどうなる?
■大きくは変わらず引き分け
ここでは将来的にビデオカードを搭載した場合の性能をチェックする。用意したのはミドルレンジのGeForce GTX 960を搭載するビデオカードだ。どちらの環境もビデオカードはPCI Express 3.0 x16接続なのでインターフェース面の差はない。
3DMarkの結果を見るとPentium G4500が300近く上回っているが、これはCPU性能を加味したスコアだから。Graphics scoreを見るとその差はわずか6で、ほぼ誤差レベル。ビデオカードの性能はどちらも十分引き出せている。
ライズ・オブ・トゥームレイダーでは、A8-7670KのTurbo COREの動作が影響しているのかフレームレートが安定しない。ただ、平均fpsを見るとA8-7670KもPentium G4500もほぼ同じ。ビデオカードの増設においては引き分けと言えるだろう。
M.2スロットで速度が変わる!?
■PCI-E 3.0x4 SSDの性能を最大限引き出せず引き分け
将来性を考えて、USB 3.1 Type-Cに加えてM.2スロット搭載マザーボードを選択したが、その仕様が少々クセモノだ。
A8-7670Kと組み合わせるASRockのA88M-G/3.1は、PCI Express 2.0 x4接続で、帯域の理論値は20Gbps(データ転送速度は2,000MB/s)。Pentium G4500と組み合わせるB150 PRO GAMINGはPCI Express 3.0 x2接続で、こちらは16Gbps(同2,000MB/s)。テストに使用しているSamsungのSSD 950 PRO M.2(256GB)の仕様は、PCI Express 3.0 x4接続であるため、今回の環境では帯域が足りない。
マザーボードにPCI Express 3.0 x4接続が可能なASRockのH170 Pro4を使用したときはより高速であることからも明らか。それでもSerial ATA 3.0よりは2倍以上の速度だが、M.2 SSDの性能をフルに引き出すためにはもう少し予算を用意する必要がある。
結論:ゲームするかどうかでオススメは変わる
テスト項目によって一長一短があり、どちらがベストと言い切るのは難しい。ただ、ゲームで遊ぶつもりがあるなら、内蔵GPUの性能が高いA8-7670Kがピッタリとハマる。一方、Pentium G4500はTDPが低いため、CPU温度が高くなりにくく、消費電力も小さい。小型PCの自作にも使える汎用性の高さは大きな魅力だ。
なお、今回のプランでもっとも苦労したのはPCケースの選択だ。低価格のPCケースは、対応CPUクーラーの高さが16cm未満というものが多く、高さ16cmの虎徹が収まらないのだ。高さ16cmちょうどまで対応のPCケースに、虎徹を収めるのは難しいと考えたほうがよい。とくにAMDのCPUは厚みがあり、IntelのCPUよりも実測で3mm程度高さが増すため、より厳しい。
今回チョイスしたFractal DesignのCore 2300は、高さ16.2cmまでのCPUクーラーに対応。実際に虎徹を組み込むとAMD環境もギリギリ収まった。低価格のPCケースに虎徹を組み合わせたい場合は、事前にショップなどで収まるのかしっかり確認することをオススメする。
【A8でOCするならマザーを選ぼう】
A8-7670Kをはじめ、末尾に「K」が付くAMDのCPUは倍率ロックフリーなので、UEFIで手軽にオーバークロックが行なえる。
しかし、確実にオーバークロック状態で安定動作させたければ、オーバークロック向けの機能が充実したマザーボードを選び、CPUクーラーも大型で冷却力が高いものを選択したい。
【検証環境】
メモリ:CFD販売 CFD Panram W4U2133PS-4G(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB×2)、Novax Technologies UMAX Cetus DCDDR3-2133-8GB(PC3-17000 DDR3 SDRAM 4GB×2)
SSD:Samsung SSD 950 PRO M.2 MZ-V5P256B/IT[M.2(PCI Express 3.0 x4)、MLC、256GB]
電源:Antec Neo ECO Classic NE550C(550W、80PLUS Bronze)
CPUクーラー:サイズ 虎徹
OS:Windows 10 Pro 64bit版
ライズ・オブ・トゥームレイダー:内蔵ベンチマーク機能でフレームレートを測定
電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO
【問い合わせ先】
ZOTAC International:03-5215-5650(アスク)/http://www.zotac.com/
Advanced Micro Devices:0066-33-81265(日本AMD)/http://www.amd.co.jp/
Intel:0120-868686(インテル)/http://www.intel.co.jp/
ASRock:03-3768-1321(マスタードシード)/http://www.asrock.com/
ASUSTeK Computer:info@tekwind.co.jp(テックウインド)/http://www.asus.com/jp/
Novax Technologies:03-3768-1321(マスタードシード)/http://www.umax.net/
CFD 販売:―/http://www.cfd.co.jp/
SanDisk:0120-89-3009(サンディスク)/http://www.sandisk.co.jp/
Fractal Design:03-5215-5650(アスク)/http://www.fractal-design.jp/
Antec:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)/http://www.antec.com/
サイズ:support@scythe.co.jp /http://www.scythe.co.jp/
[Text by 芹澤正芳]
【DOS/V POWER REPORT 2016年9月号は7月29日(金)発売】
★総力特集「CPU×90! メモリ×50!! CPUクーラー×100!!! マザー×200!!!! 関連パーツもフルコンプでお届け すべて見せます! 『真夏のCPU完全ガイド』」
★特別企画「ミドルレンジ戦線激化! 『Radeon RX 480&GeForce GTX 1060登場!!』」「サイズも形も色もいろいろ 『ケースファン・オールスターズ』」「1万円チョイでこの高音質! 『Raspberry Piで作るハイレゾオーディオプレイヤー』」
★連載「最新自作計画 ~最小級ATXケースで作るパワフルゲーミングPC~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「ケースに入るCPUクーラーの高さがすぐ分かる組み立て式チェッカー」(雑誌のみ別途付録、電子版は印刷用データをホームページでダウンロード可能)
★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
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