ハイエンドからミドルレンジまで新顔出揃う ビデオカード

DOS/V POWER REPORT 2016年11月号

　こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年11月号」の総力特集「主要8ジャンルの人気・注目製品を一斉検証！ 徹底ベンチで分かった！ 用途別ベストパーツ」を掲載する。

　今月の総力特集では、CPU、ビデオカード、SSD、PCケース、CPUクーラーといった主要8ジャンルから新顔・人気製品をピックアップし、さまざまな方法で製品同士の比較を実施。さらにその結果を受け、用途ごとのお勧め製品を選定している。PCパーツは予算や静音性などの問題もあり、単に高性能であればよいというわけではない。どの程度の性能が必要かの当たりを付けることも重要だ。

　本特集では、各製品の性能をできるだけ一覧できるようにするとともに、用途ごとに求められる性能の目安についても示した。最適な製品選びにぜひ役立てていただきたい。第一回目ではビデオカードについて解説をする。

　本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年11月号は全国書店、ネット通販にて9月29日(木)に発売。特別企画は、見た目も機能も結構違う？「“Anniversary Update”で何が変わった？ Windows 10最新事情」、わずかな掛け金で賢くリスク回避「知らないあなたはきっと損をしている！「パーツ保証制度」活用のススメ」、高価な機器を買わなくても雰囲気は楽しめる「スマホを取り付けるだけでめくるめく360°の仮想世界へ！ 激安VRグラス、こんなにあります」を掲載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY＋の本編「わがままDIY」も掲載だ。

　今号の特別付録は、2大小冊子「VRゲーム対応から多画面構築向きまでGeForce、Radeon搭載製品が勢揃い！最新ビデオカードカタログ 2016」と「持っててよかったが必ず見付かる 自作力強化アイテム60」。あると便利なことがあるアイテムを一挙掲載。

-徹底ベンチで分かった！ 用途別ベストパーツ-
ハイエンドからミドルレンジまで新顔出揃う ビデオカード編

ハイエンドからミドルレンジまで新顔出揃うビデオカード編

　2016年はVR元年と言われているが、同時にGPUに大きな変革が到来した年でもある。

　AMD、NVIDIAの両メーカーともに新製品ラッシュが一段落した今、現行GPUの位置付けとパフォーマンスを、オリジナルクーラー搭載製品を通じて再度確認してみよう。

　2016年のビデオカード（GPU）は、ワットパフォーマンスの向上とVR対応が大きなテーマだ。前者はプロセスルールの微細化などで、後者は描画性能の底上げと描画／計算タスクの随時切り換え機能の強化によって達成された。GeForce GTX 10シリーズ、Radeon RX 480は、いずれもこれらの条件を満たす新世代のGPUと言える。

AMD、NVIDIAのGPUラインナップ

　また、一部では低負荷＆低レイテンシをウリにしたDirectX 12やVulkan対応ゲームが増加中だ。とくにRadeonが強力な武器としているAsync Shader（描画と一般計算をGPUで非同期・並列実行する機能）を活用したゲームでは、RX 400シリーズの性能が伸びる例が多くはないが見られるようになった（例：DOOMなど）。以前の“GeForce一強”から、ゲームに合わせたGPU選びが必要な状況に移る予感もする状況だ。

各種ゲームやVR環境に求められるビデオカードの例

ライズ オブ ザ トゥームレイダー
アクション、サバイバル、宝探し要素まである傑作。見どころはグラフィックスの美しさ。HDR出力対応のほか髪の毛のリアルな表現にも注目だ
Tomb Raider R2016 Square Enix Ltd.

オーバーウォッチ
eスポーツ界で爆発的な人気のチーム対戦主体のFPS。操るヒーローの特性、必殺技に合わせた立ち回りを意識したチームプレイが勝利のカギだ
c2016 Blizzard Entertainment, Inc. All rights reserved.

GTX 1070にも小型サイズが登場
GTX 1070クラスでもMini-ITXマザーサイズのカードが登場。超小型ケースでも、重量級ゲームやVRが楽しめるPCの自作が可能だ

補助電源不要カードの新顔
RX460は、補助電源なしで動作する最新のGPU。電源出力が大きくない場合、あるいはFluidMotion Videoを使いたいが省電力なものが欲しい、といったときに有効

[Text by 加藤勝明（解説）、芹澤正芳（カタログ）]