パワレポ連動企画
小型PC自作プラン その3:ゲームのためのマルチGPU搭載マシン、120fps OK
[小型PC徹底紹介(15)]
(2014/5/15 12:05)
自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新6月号の特集記事、「小型PCの正解はどっち? Mini-ITX vs microATX」をまるごと掲載する当企画の15回目は、前回、前々回に引き続きパワレポ編集部が実際に組んだ小型PCを紹介する。
小型PC自作プランその3として、今回は「120fpsのヌルヌル表示を目指したゲーミングモデル」を掲載する。
なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 6月号は現在発売中。40ページにもわたる今特集に加え、「Windows XPからの正しい引っ越し手順」の特集などが組まれているほか、Windows 8.1対応ストアアプリ対応辞典が特別付録小冊子として用意されている。
- DOS/V POWER REPORT 2014年6月号 Special Edition -
120fpsのヌルヌル表示を目指したマルチGPUゲーミングPC
適度に強力な電源ユニットとハイパワーなビデオカードを使えば、Mini-ITXでもゲーミングPCを組むのは難しくない。さらに収容力の高いmicroATXを使うなら、ハイパワーなビデオカード2枚挿しに挑戦してみたい。
コアになる構成はOCにも挑戦できるKシリーズCPUにZ87マザーというごく普通の組み合わせ。CPUクーラーを水冷化したのはOCへの備えもあるが、CPU付近のスペースを広く取りメンテナンス性を上げるためだ。
本プランのもう一つの要となるのがPCケースの「Phenom Micro-ATX」だ。高さ330mmというコンパクトさとシンプルなデザインが魅力。ファンや電源スイッチまわりの配線がめんどうだが、この苦難を乗り越えるだけの価値はある。
カテゴリー | 製品名 | 実売価格 |
---|---|---|
CPU | Intel Core i5-4670K(3.4GHz) | 26,000円前後 |
マザーボード | MSI Z87M GAMING(Intel Z87) | 18,500円前後 |
メモリ | CFD販売 CFD ELIXIR W3U1600HQ-4G( PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2) | 10,000円前後 |
ビデオカード | ASUSTeK R9280X-DC2T-3GD5(AMD Radeon HD 280X)×2 | 74,000円前後 |
SSD | Samsung 840 EVO MZ-7TE250B/IT(Serial ATA 3.0、MLC、250GB) | 16,000円前後 |
電源ユニット | 玄人志向 KRPW-PS700W/88+(700W、80PLUS Silver) | 8,500円前後 |
PCケース | BitFenix Phenom Micro-ATX White(microATX) | 11,000円前後 |
CPUクーラー | Corsair Components Hydro H90 140mm High Performance Liquid CPU Cooler | 11,000円前後 |
ケースファン | SilverStone Technology SST-AP121(12cm角、1,500rpm)×2 | 3,500円前後 |
合計178,500円前後 |
PCMark 8 Homeスコア | アイドル時消費電力 | 高負荷時消費電力 |
---|---|---|
3,160 | 68.9W | 237W |
重量級ゲームにも負けない見事なパフォーマンス
今時の準ハイエンド級ビデオカードは、1枚でもそれなりのフレームレートは出る。しかし画質を高めにすると60~80fpsが関の山。これでは120Hzクラスのゲーミング液晶を活かし切ることができない。このプランのもう一つのテーマは、120Hz液晶でも可能な限り高画質で遊べる性能を引き出すこと。それがR9 280XのCrossFireX構成を選択した最大の理由だ。
描画の重い「バトルフィールド4」、「トゥームレイダー」の2タイトルでテストしたところ、ときどき90fps前後まで落ち込むこともあるが、平均としては100~120fpsを達成。これならフルHD&最高画質設定でも快適なゲームプレイが見込める。動作時のファンノイズはかなり大きいが、ハイパワーなビデオカード2枚を隣接配置する以上、ある程度仕方のないところだ。
もともと消費電力が高めのR9 280Xカードを2枚搭載したため、高負荷時の消費電力は600W弱とかなり高い。100W以上余力を残しているものの、もう少し余裕ある電源を選ぶべきだったというのが反省点だ。
【さらに上を目指すには】
4Kゲーミングに挑戦するには、もう1ランク上のR9 290クラスのビデオカードが欲しい(今回は予算の関係で断念)。ただしその場合は700Wの電源ユニットでは明らかに不足なので、もう少し大型の電源に交換する必要があるだろう。
【検証内容】
OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、アイドル時:OS起動10分後の値、電力計:Electronic Educational Devices Watts up? PRO【検証方法】バトルフィールド4:画質“最高”、解像度1,920×1,080ドットに設定し、シングルキャンペーン「Tashgar」開始時の平均フレームレートを「Fraps」で測定。DirectXを使用、トゥームレイダー:画質“Ultimate”、解像度1,920×1,080ドットに設定し、ゲーム内蔵のベンチマーク機能で計測
[Text by 加藤勝明]
【DOS/V POWER REPORT 6月号発売中】
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