パワレポ連動企画

小型PC自作プラン その3:ゲームのためのマルチGPU搭載マシン、120fps OK

[小型PC徹底紹介(15)]

DOS/V POWER REPORT 6月号

 自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の最新6月号の特集記事、「小型PCの正解はどっち? Mini-ITX vs microATX」をまるごと掲載する当企画の15回目は、前回、前々回に引き続きパワレポ編集部が実際に組んだ小型PCを紹介する。

 小型PC自作プランその3として、今回は「120fpsのヌルヌル表示を目指したゲーミングモデル」を掲載する。

 なお、この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 6月号は現在発売中。40ページにもわたる今特集に加え、「Windows XPからの正しい引っ越し手順」の特集などが組まれているほか、Windows 8.1対応ストアアプリ対応辞典が特別付録小冊子として用意されている。


- DOS/V POWER REPORT 2014年6月号 Special Edition -


120fpsのヌルヌル表示を目指したマルチGPUゲーミングPC

電源上部のシャドーベイを外してビデオカードを設置。簡易水冷キットは14cmタイプを使ったが、CrossFireブリッジとの間隔がギリギリなので、手軽さを取るなら12cmタイプがよい
側面

 適度に強力な電源ユニットとハイパワーなビデオカードを使えば、Mini-ITXでもゲーミングPCを組むのは難しくない。さらに収容力の高いmicroATXを使うなら、ハイパワーなビデオカード2枚挿しに挑戦してみたい。

 コアになる構成はOCにも挑戦できるKシリーズCPUにZ87マザーというごく普通の組み合わせ。CPUクーラーを水冷化したのはOCへの備えもあるが、CPU付近のスペースを広く取りメンテナンス性を上げるためだ。

 本プランのもう一つの要となるのがPCケースの「Phenom Micro-ATX」だ。高さ330mmというコンパクトさとシンプルなデザインが魅力。ファンや電源スイッチまわりの配線がめんどうだが、この苦難を乗り越えるだけの価値はある。

カテゴリー 製品名 実売価格
CPU Intel Core i5-4670K(3.4GHz) 26,000円前後
マザーボード MSI Z87M GAMING(Intel Z87) 18,500円前後
メモリ CFD販売 CFD ELIXIR W3U1600HQ-4G( PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2) 10,000円前後
ビデオカード ASUSTeK R9280X-DC2T-3GD5(AMD Radeon HD 280X)×2 74,000円前後
SSD Samsung 840 EVO MZ-7TE250B/IT(Serial ATA 3.0、MLC、250GB) 16,000円前後
電源ユニット 玄人志向 KRPW-PS700W/88+(700W、80PLUS Silver) 8,500円前後
PCケース BitFenix Phenom Micro-ATX White(microATX) 11,000円前後
CPUクーラー Corsair Components Hydro H90 140mm High Performance Liquid CPU Cooler 11,000円前後
ケースファン SilverStone Technology SST-AP121(12cm角、1,500rpm)×2 3,500円前後
合計178,500円前後
PCMark 8 Homeスコア アイドル時消費電力 高負荷時消費電力
3,160 68.9W 237W

上記のパーツを選んだ理由

1.ビデオカード
2.PCケース
3.マザーボード
【準ハイエンド以上でないと2枚挿す意味がない!】
一番悩んだのがビデオカードの選定。ある程度強力なGPUでないと、わざわざ2枚挿す必要はない。準ハイエンドで適度に安く、かつ冷却の強力なモデルということで「Radeon R9 280X」のOC版を選択した。これなら新API「Mantle」も試せる
【いかにコンパクトに収めるか】
普通のmicroATXケースでは無難に組めてしまうため、大型ビデオカード2枚格納可能な製品の中で、もっとも小さく組めるものを探した。長めの電源ユニットが使えること、さらに背面に14cm角ファン搭載可能というのも選定を後押しした
【小さいわりにゲーマー向け装備も充実】
最近ゲーミングマザー市場で活気のあるMSI製品をチョイス。Z87チップセット搭載のため8+8レーンでのマルチGPUに対応。このほかUSBの電圧をキッチリ5Vで出力しUSB DAC使用時でも音質が安定する設計など、装備が充実

組み立て・セッティングのポイント

1.天井にファンを2基追加
2.底面のファンは外す
3.SSDはサイドパネルに
この構成で一番熱を持つのは2枚のビデオカード。天井に通気口はあるが、ここに12cm角ファン2基を組み込むことで、ビデオカードの熱を強制的に排出させるようにした
マザー上にある四つのファン用電源ピンは簡易水冷クーラーと天板のファン2基ですべて消費される。そのため底面に装備済みの12cm角ファンは除去。同時に底のファン穴をふさぐシールドも外して運用する
SSDは左サイドパネルの内側にある2.5インチドライブ用のベイに収めるのが一番簡単。底面に3.5インチドライブ用のマウンタがあるが、2.5インチの取り付けには別途マウンタが必要なのだ

重量級ゲームにも負けない見事なパフォーマンス

バトルフィールド4のベンチマーク結果
トゥームレイダーのベンチマーク結果
システム全体の消費電力

 今時の準ハイエンド級ビデオカードは、1枚でもそれなりのフレームレートは出る。しかし画質を高めにすると60〜80fpsが関の山。これでは120Hzクラスのゲーミング液晶を活かし切ることができない。このプランのもう一つのテーマは、120Hz液晶でも可能な限り高画質で遊べる性能を引き出すこと。それがR9 280XのCrossFireX構成を選択した最大の理由だ。

 描画の重い「バトルフィールド4」、「トゥームレイダー」の2タイトルでテストしたところ、ときどき90fps前後まで落ち込むこともあるが、平均としては100〜120fpsを達成。これならフルHD&最高画質設定でも快適なゲームプレイが見込める。動作時のファンノイズはかなり大きいが、ハイパワーなビデオカード2枚を隣接配置する以上、ある程度仕方のないところだ。

 もともと消費電力が高めのR9 280Xカードを2枚搭載したため、高負荷時の消費電力は600W弱とかなり高い。100W以上余力を残しているものの、もう少し余裕ある電源を選ぶべきだったというのが反省点だ。

【さらに上を目指すには】

4Kゲーミングに挑戦するには、もう1ランク上のR9 290クラスのビデオカードが欲しい(今回は予算の関係で断念)。ただしその場合は700Wの電源ユニットでは明らかに不足なので、もう少し大型の電源に交換する必要があるだろう。

電源ユニットは奥行き16cm位ならビデオカードとの干渉をギリギリ避けられる。より大きな出力の電源ユニットを選んでも設置スペースは十分確保できそう

【検証内容】

OS:Windows 8.1 Pro 64bit版、アイドル時:OS起動10分後の値、電力計:Electronic Educational Devices Watts up? PRO【検証方法】バトルフィールド4:画質“最高”、解像度1,920×1,080ドットに設定し、シングルキャンペーン「Tashgar」開始時の平均フレームレートを「Fraps」で測定。DirectXを使用、トゥームレイダー:画質“Ultimate”、解像度1,920×1,080ドットに設定し、ゲーム内蔵のベンチマーク機能で計測

[Text by 加藤勝明]



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(AKIBA PC Hotline!編集部)