パワレポ連動企画
こだわりの配線で完成度を高めよう、ケーブルマネジメント術
【10年使えるATXケース徹底紹介(10)】
(2015/2/23 12:05)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT 2015年3月号」の「10年使えるATXケース徹底特集」をほぼまるごと紹介するこのコーナー、最終回である今回は、前回と同様に「Fractal Design Define R5」を使用し、見栄えをよくする内部ケーブルの配線について紹介する。
実際にPCを組み立てると、なかなかうまい具合にまとまらないのがSATA電源ケーブルやフロントオーディオなどの内部ケーブル。PCが完成して「とりあえず動いているからいいや」と放置していたり、「うちのケースは裏配線できないし、大がかりな作業はちょっと…」という場合でも、ばらばらのケーブルをケーブルタイやスパイラルチューブでまとめるだけでもずいぶんと見た目が変わってくる。
また、内部パーツを変更する場合も、ケーブルがまとまっていれば邪魔にならずに作業がスムーズに進むというメリットもあるので、今回の記事を元に是非ケース内の整理整頓に挑んで欲しい。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年3月号は全国書店、ネット通販にて絶賛発売中。3月号では本特集のほか、今話題の低価格タブレットPCを筆頭にその魅力に迫る「2万円からのフル機能激安PC選び」、用途・予算に合わせて選ぶ「低価格CPU大全」、髙橋敏也氏による連載記事「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」など、多数の記事を掲載。
今号の特別付録は「使えるPC小物&周辺機器大カタログ」。ちょっと欲しい!今すぐ欲しい!がいっぱい!!の内容だ。
- ATXケースの選び方 2015年版 -
10年使えるATXケース徹底紹介
即効 配線にこだわりマシンの完成度を高めよう
ケーブルマネジメント術
ここまで見てきたように、最新ケースはケーブルの配線をしやすくする仕組を持つものが多い。これを活かしてケース内部の見栄えをよくするケーブルマネジメント術を紹介しよう。
PC自作の仕上げとして配線にこだわる
下の写真は、裏面配線に対応したFractal DesignのDefine R5を使用して、見栄えよくケーブルマネジメントを行なったものだ。ここではこの作例をベースにケーブルマネジメントのポイントを紹介していく。
なお、それぞれのケーブルの配線にどの穴を使うかといった基本的な配線方法についての解説は紙幅の都合上割愛するが、下の写真を見ればおおむね理解できるので参照していただきたい。
ケーブル配線の流れ
・まず、裏面配線用の穴の位置などから、どのケーブルをどのルートで配線するのがよいか考える
・おおまかな配線がイメージできたら、ATX24ピン電源ケーブルなど太くて曲げにくいケーブルから配線を行なう
・一通り配線が終わったら、ケーブルをまとめたり長さを調節したりして見栄えよく整理する
ケーブルマネジメントのポイント(ケース表面)
1 CPUクーラーのファンの電源ケーブルの余剰部分は背面に回す
CPUクーラーのファンの電源ケーブルはぶらぶらさせておくとファンに絡むなどのトラブルを引き起こすことがある。余剰部分を背面に回しておくと見栄えがよくなるだけでなく、そのようなトラブルの回避にもつながる。
2 ファンケーブルの配線には「ケーブルクランプ」を使用する
ケースファンの電源ケーブルは、ケースのシャーシに貼り付けることができる「ケーブルクランプ」を利用するときれいに取り回すことができる。「ケーブルクランプ」は10個入りで500円前後から入手できる。
3 フロントUSB 3.0ケーブルの固定に「ケーブル結束バンド」を活用する
フロントUSB 3.0ケーブルは硬くて曲がりにくく取り回しが難しいが、写真のように「ケーブル結束バンド」を使用すると収まりがよくなる。「ケーブル結束バンド」は50本入りで200円前後から入手できる。
4 使わないPCI Express補助電源端子は、「面テープ」でケーブルの根元に固定
PCI Express補助電源端子が一つ余っている場合は、「面テープ」でケーブルの根元に固定すると見栄えがよくなる。「面テープ」は5本入りで500円前後から入手できる。
5 電源・リセットスイッチ、アクセスランプなどのケーブルは「ケーブルタイ」でまとめる
電源・リセットスイッチ、アクセスランプなどのケーブルは針金の入ったケーブルタイ(ビニールタイ)でまとめるとよい。ケーブルタイ(ビニールタイ)は100円ショップなどで購入することができる。
6 フロントサウンドケーブルの配線を工夫する
フロントサウンドケーブルは場所的に見栄えよく配線するのが難しいが、マザーボードベースと電源の隙間を利用したり、マザーボードベースの穴などを活用して背面から引き出したりすることでスッキリと配線することができる。
ケーブルマネジメントのポイント(ケース裏面)
8 ケーブル固定用機構を利用する
裏面配線対応ケースの多くはケーブルを「ケーブルタイ」などでマザーボードベースに固定するための機構を装備している。これを活用すればケーブルの取り回しが楽になる上、輸送などでのケーブルの脱落の防止にもなる。
9 ケーブルは厚みが出ないよう心掛けて配線する
電源ケーブルなどの太いケーブルを重ねて配線すると、厚みが出てしまいケースの側板が閉まらなくなってしまうことがある。ケーブルは重ねずに添わせるようにして配線することを心掛けたい。
10 電源ケーブルのまとめには「面テープ」を活用
ATX24ピンとEPS12Vの電源ケーブルは根本に近い部分が浮きやすく、側板を閉める際の障害になることがある。そういう場合は、「面テープ」を使って2本を根本に近い部分でまとめると浮きを抑えることができる。
11 電源・リセットスイッチケーブル、アクセスランプケーブル、フロントUSBケーブルなどは「スパイラルチューブ」でまとめる
電源・リセットスイッチ、アクセスランプル、フロントUSBなどのケース機能のケーブルは、「スパイラルチューブ」でまとめるとよい。「スパイラルチューブ」は、内径15mm長さ1mのもので200円前後から入手できる。
12 余ったケーブルは「スパイラルチューブ」でまとめてドライブベイ下に
ペリフェラル用電源ケーブルなど、余ったケーブルは、「スパイラルチューブ」でまとめ、ドライブベイの下のスペースなどに置いておくと、乱雑になることなく、すっきりとした状態で隠しておくことができる。
裏面配線 困ったときの対処法
電源ケーブルが太過ぎて側板が閉まらない
裏面配線のスペースが狭いケースの場合、ATX24ピン電源ケーブルの厚みで側板が閉まらないということがある。そういう場合は、写真のようなフラットな「ATX用電源延長ケーブル」を利用するとよい。
[Text by 滝 伸次]
【DOS/V POWER REPORT 2015年3月号は2015年1月29日(木)発売】
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