パワレポ連動企画

【PCパーツ100選 2016(7)】メモリ部門 その1

〜この部門の注目点とレコメンド発表〜

DOS/V POWER REPORT 2016年2月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年2月号」の総力特集「主要9ジャンル+α 執筆陣の投票で選ばれた買いの製品はどれだ!? PCパーツ100選 2016」を掲載する。

 第7回目からはメモリ部門の解説と、リコメンド受賞製品を紹介する。1年前は高価であったDDR4メモリも価格が下がり、DDR3メモリを置き換える環境は整ったと言える。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年2月号は全国書店、ネット通販にて12月26日(土)に発売。様々な分野のオススメパーツを決定する総力特集をはじめ、ラジエータを置くスペースが必要だけど、かわりにCPUソケット周辺はすっきりする簡易水冷の新製品を紹介!「ニューカマー3製品を徹底比較 本当に使える水冷クーラーはこれだ!」、ゲームで差が付くかもしれない高機能モデルが豊富!「話題作が豊富な今こそ揃えたい 鉄板ゲーミングデバイス 26」、すぐ隣だから30cmあれば十分なあなたや、上の階とつなげるので30mは欲しいというあなたに捧げる「あなたのマイナーニーズを狙い撃ち☆「短い」ケーブル&「長い」ケーブル集めました」など、特別企画も満載。人気の連載記事、橋敏也氏による「橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の付録は豪華二本立て! あの素晴らしいパーツをもう一度「時代を作った名品が月替わりピンナップで!名パーツカレンダー 2016」と、これから自作を始める方には是非読んでいただきたい「パーツの役割や組み立て手順が分かる!保存版PC自作スタートブック2016」だ。


-PCパーツ100選 2016-
執筆陣の投票で選ばれた買いの製品はどれだ!?


DDR4が驚きの速度で普及
メモリ部門

 2015年はSkylakeの登場と、DDR3と大差ないレベルまで価格が下がったことにより、DDR4メモリが瞬く間に普及した。

 Skylake対応のマザーボードにはDDR3メモリが使えるものもあるが、DDR4とDDR3の価格差が小さいため、新規に買うならDDR4がオススメ。また、DDR4はオーバークロックメモリの価格が安いのもポイントだ。

DDR3からDDR4への移行が一気に進む

 2015年のメモリを語るとすれば、DDR4の急激な普及につきるだろう。

 2014年末に比べると40%以上もの値下がりで、DDR4メモリに対応するSkylakeの登場、DDR3との価格差が非常に小さくなったことによって、一気に移行が進んだ。DDR2からDDR3への移行に関しては、DDR3が2倍以上の価格という時期が長かったため、3年ほどかかっているが、DDR4は初めて対応モジュールが登場してわずか1年程度。驚きのスピードで世代交代が進む要因と言える。Skylakeは仕様上、DDR4とDDR3の両方に対応しているため、DDR3を利用できるマザーボードも登場。手持ちのメモリを流用できるため一定の需要はあるものの、マザーボードメーカーがDDR4対応モデルに注力しているという事情もあって人気にはなっていないのが現状だ。

 価格の動きは引き続き注目だが、それ以外では2016年はしばらくDDR4メモリに大きな動きはなさそうである。Haswell-Eの後継CPUがDDR4-2400対応になる見込みのため、若干DDR4-2400メモリの注目が高まりそうという程度だろうか。

topic 1 DDR4が春以降急速に低価格化

DDR4メモリのコネクタ部分。DDR3に比べピン数が48ピンも増え、基板の厚みも増している。その多くのピンを挿しやすくするため端子部分に緩やかな傾斜が付いているのが特徴だ

 2014年の6月に発売がスタートしたDDR4メモリ。初登場では8GB×2枚セット(DDR4-2133)の実売価格は3万6,000円前後で、同時期のDDR3の8GB×2枚セット(DDR3-1600)は1万5,000円前後。2倍以上の価格差だ。

 しかし、2015年の5月辺りからDDR4の価格は下落。原稿執筆時点の2015年12月中旬には、8GB×2枚セット(DDR4-2133)のMicronのCrucial CT2K8G4DFD8213の実売価格は1万3,000円前後にまで下がっている。わずか1年ちょっとで半値以下になっているのには驚かされる。

topic 2 DDR4でもメモリの容量は8GBで十分

 Windows Vista時代は32bit版、メモリの容量は1GB程度が主流だったが、Windows 7では64bit版の普及が始まったこともあり、2GB×2枚がメインに、そしてWindows 8.1では4GB×2枚が一般化した。時代はWindows 10に移っているが、一般的な処理を想定したベンチマーク「PCMark 8」の結果を見る限り、DDR4-2133の8G Bと16GBで差はほとんどなく、4GB×2枚の組み合わせで十分と言える。

メモリ容量の違いによるベンチマークスコアの比較

 ただ、過去の例から、今後はOSやアプリがより多くのメモリを要求するようになる可能性はある。今から16GBを買っておくのも手だ。なお、Skylakeはデュアルチャンネルだが、Haswell-Eならクアッドチャンネルに対応となる。4GB×4枚で16GBにするのもよいだろう。

メモリ(8GB×2枚)の価格・性能分布図

topic 3 オーバークロックメモリが人気

 DDR4の特徴として、オーバークロックメモリの人気の高さがある。Skylakeのメモリコントローラは仕様上DDR4-2133までの対応だが、DDR4-2400のオーバークロック動作をうたうメモリはDDR4-2133とほとんど価格が変わらないためだ。

 なお、DDR4-2133とDDR4-2400の性能だが、ビデオカードを使用している環境ではほとんど差は出ない。その一方で、メインメモリをビデオメモリとして使用するCPU内蔵のGPUを使用する場合は、クロックの高いDDR4-2400の効果がハッキリと現われる。

CPU内蔵のグラフィックスを使う場合はメモリ速度がパフォーマンスに影響しやすい

【検証環境】

CPU:Intel Core i7-6700K(4GHz)
マザーボード:GIGA-BYTE GA-Z170X-UD5(rev. 1.0)(Intel Z170)
メモリ:Micron Crucial CT2K4G4DFS8213(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB×2)、Micron Crucial CT2K8G4DFD8213(PC4-17000 DDR4 SDRAM 8GB×2)、G.Skill F4-2400C15D-8GVR(PC4-19200 DDR4 SDRAM 4GB×2)
ビデオカード:GIGA-BYTE GV-N950WF2OC-2GD(NVIDIA GeForce GTX 950)
SSD:Intel SSD 535 SSDSC2BW240H6R5(Serial ATA 3.0、MLC、240GB)
OS:Windows 10 Pro 64bit版

メモリ部門の投票結果

 メモリに関しては市場に流通している製品の数が多いこともあり、読者投票は行なっていない。ここでは、執筆陣および編集部の投票結果を見てみよう。

 1位となったのは、「DDR4はオーバークロックメモリがお得」という流れを作ったMicronのCrucial Ballistix Sport BLS4K8G4D240FSA。Skylakeの発売時期に流通量が多く、価格が安かったのも人気につながっている。DDR4-2133とDDR4-2400、DDR4-2666は一部を除いて価格差がほとんどない。そのため、「価格が変わらないなら、少しでも高速なメモリ」と考える執筆陣と、「Skylakeの定格動作であるDDR4-2133が安心」と考える執筆陣とに票が分かれた。

 DDR3はド定番モデルのCFD ELIXIR W3U1600HQ-8Gが貫禄のトップ。

・鈴木雅暢はこう見た!
 XMP設定や手動OC設定は消費電力最適化の弊害にもなり得る。実用性重視なら定格で、信頼が置けるものが大前提。

・加藤勝明はこう見た!
 もうSkylake環境はDDR4-2133ではなくDDR4-2400が標準のメモリと考えてよいのではないだろうか。

メモリ部門 レコメンド受賞製品

Micron Technology
Crucial Ballistix Sport BLS4K8G4D240FSA

DDR4-2400人気の火付け役

PC4-19200 / CL=16 / XMP
8GBのモデルはメモリモジュールを両面に実装。チップには片面にはブランドロゴが、もう片面にはブランドとMicronのロゴが入っていた

 DDR4-2400対応のオーバークロックメモリ。Skylakeの発売当初、流通量が多く価格もDDR4-2133とあまり変わらなかったため、人気となった。4枚組、2枚組、単体とラインナップも豊富で、目的に合わせて選びやすいのもうれしい。

 なお、DDR4-2400での動作には、マザーボードでXMPのプロファイルをロードする必要がある。

製品名 容量 実売価格
BLS4K8G4D240FSA 8GB×4 30,000円前後
BLS2K8G4D240FSA 8GB×2 16,000円前後
BLS8G4D240FSA 8GB 8,000円前後
BLS4K4G4D240FSA 4GB×4 16,000円前後
BLS2K4G4D240FSA 4GB×2 8,000円前後
BLS4G4D240FSA 4GB 4,500円前後

【編集長から】

 大手メモリチップメーカーMicronの純正モジュールでありながら、DDR4-2400という“チョイOC仕様”、それでいて安いという買いたくなる要素が揃った製品です。

 安いだけのメモリはちょっとね、という方にはビデオカードの有無を問わずオススメします。


Micron Technology
Crucial CT2K8G4DFD8213

シンプルで低価格のDDR4人気モデル

PC4-17000 / CL=15 / −

 DDR3と同程度になるほどまで価格が下がり、市場での流通量も多いことから、DDR4-2133の定番メモリとなった存在。

 容量のバリエーションも多めとなっており、プラットフォームや予算に合わせて選びやすい。

製品名 容量 実売価格
CT4K8G4DFD8213 8GB×4 25,000円前後
CT2K8G4DFD8213 8GB×2 13,000円前後
CT4K4G4DFS8213 4GB×4 13,000円前後
CT2K4G4DFS8213 4GB×2 6,500円前後

CFD販売
CFD Panram Value W4U2133PS-8G

定番ブランドがDDR4でも登場

PC4-17000 / CL=15 / −

 低価格で入手性もよいDDR3メモリとして知られる「Panram」ブランドがDDR4でも登場。

 見た目はいたってシンプル、市場には11月に登場したばかりだが、実績と価格の安さから、今後の定番になると見込んだ人が多く、投票では得点が高かった。

製品名 容量 実売価格
W4U2133PS-8G 8GB×2 14,000円前後
D4U2133PS-8G 8GB 7,500円前後
W4U2133PS-4G 4GB×2 7,500円前後
D4U2133PS-4G 4GB 4,500円前後

【問い合わせ先】

Micron Technology:―/ http://jp.crucialproducts.com/
CFD販売:―/ http://www.cfd.co.jp/


[Text by 芹澤正芳]


DOS/V POWER REPORT 2016年2月号は2015年12月26日(土)発売】

★総力特集「主要9ジャンル+α 執筆陣の投票で選ばれた買いの製品はどれだ!? PCパーツ100選 2016」
★特別企画「ニューカマー3製品を徹底比較 本当に使える水冷クーラーはこれだ!」「話題作が豊富な今こそ揃えたい 鉄板ゲーミングデバイス 26」「あなたのマイナーニーズを狙い撃ち☆ 「短い」ケーブル&「長い」ケーブル集めました」
★連載「最新自作計画」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「時代を作った名品が月替わりピンナップで!名パーツカレンダー 2016」「パーツの役割や組み立て手順が分かる! 保存版PC 自作スタートブック 2016」(紙版のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)

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(AKIBA PC Hotline!編集部)