パワレポ連動企画

GeForce GTX 980 Ti搭載ビデオカード頂上対決その1 ~ASUSTeK編~

【PCパーツ無差別級対決(14)】

DOS/V POWER REPORT 2016年6月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年6月号」の総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」を掲載する。

 第14回目からはビデオカード対決がスタート。まずはゲーム向けとしては現行品で最速クラスとなるGeForce GTX 980 Tiを搭載したビデオカードを比較し、どのような違いがあるのか解説する。なお、本記事は2016年4月に執筆されたものであるため、その後発表された後継モデル「GeForce GTX 1080」については触れられていない。最速を目指す読者諸氏はそちらの登場を待つのもいいだろう。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年6月号は全国書店、ネット通販にて4月28日(木)に発売。総力特集のほか、ARMプロセッサを搭載した電子基板をノートPCへ!「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」、PCに足りない機能をガチャンと追加「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」」、使いやすさは健康にも影響する「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録小冊子は新旧のインターフェース規格を解説した「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」。懐かしいものから現在主流の規格、マザーボードには搭載されているのにデバイスが登場しないものまで一挙掲載だ。


-PCパーツ無差別級対決-
GeForce GTX 980 Ti頂上対決 Part1 ASUSTeK STRIX-GTX980TI-DC3OC-6GD5-GAMING~ビデオカード編 その1~


第3部
ビデオカード編

 ビデオカードは、同じGPUでもクーラーや基板設計やOC設定のバランスが異なる。

 今回はベンチの数値だけではなく、さまざまな側面から対決させてみたい

Part1 GeForce GTX 980 Ti頂上対決

この対決の見どころ 性能と冷却力のバランス、クロックの推移

■作り込みがスゴイ ASUSTeK STRIX-GTX980TI-DC3OC-6GD5-GAMING

■薄型&ハイコスパ MSI GTX 980Ti GAMING 6G

■極限OC ZOTAC GeForce GTX 980 Ti AMP! Extreme(ZT-90505-10P)

 GeForce GTX 980 Tiは文句なしに現在最速のGPU(2016年4月 原稿執筆時)だ。スペック的にはTITAN Xという上位製品があるものの、冷却に制約(基本リファレンス仕様のみ流通)があるため、ビデオカードのレベルでは独自設計が可能なGTX 980 TiのOC版製品のほうが性能が出しやすい。

 だがGTX 980 Tiカードは発熱量が非常に大きく、OCした状態でもGPU Boostを最高効率で効かせたまま動かすには、しっかりとした冷却機構が必須。ここ数年は強力なクーラーを装備するマザーボード系メーカー製品が人気を集めているが、最近ではZOTACなどがそれらを上回る魅力を持つ製品をリリースしてきている。OCの安定度を確保するために各社がどこまでやるか? がGTX 980 Ti対決で一番の見どころと言える。加えて、温度や使い勝手などのトータルで判断してほしい。

GeForce GTX 980 Ti頂上対決 その1
匠の技術が凝縮された設計に満足間違いなし!

ASUSTeK Computer
STRIX-GTX980TI-DC3OC-6GD5-GAMING

実売価格:89,000円前後

Specification
●GPU:NVIDIA GeForce GTX 980 Ti ●コアクロック(ブーストクロック):1.216GHz(1.317GHz)※OC Mode 時●ビデオメモリ(バス幅):GDDR5 SDRAM 6GB(384bit)●メモリクロック:7.2GHz●インターフェース:DisplayPort×3、HDMI×1、DVI-D×1●対応スロット:PCI Express 3.0 x16●補助電源コネクタ:8ピン×2

作り込みにうるさいユーザーも思わず唸る完成度

補助電源の接続状態をLEDで表示
補助電源コネクタにはケーブルの装着状態を示すLEDが組み込まれており、未接続の状態では赤に点灯する(電源OFF時でも点灯)。接続ミスを防ぐ設計はASUSTeKならでは

 ビデオカード市場の中でも抜群の人気を誇るSTRIXシリーズの旗艦モデル。305×152mmと大型の基板を採用しているが、標準(Gaming Mode時)のブーストクロックは1,291MHzとOC設定はおとなしめ。

 だが、本製品の見どころはASUSTeKの尋常ならぬ信頼性へのこだわりだ。たとえば基板の組み立ては同社自慢の機械製造ラインを駆使し、部材へのダメージを極力軽減。さらにカード全体のみならずGPU部にも特別の補強金具を入れて歪みによる故障を防止。さらにクーラーはSTRIXシリーズ初の3連ファン仕様。どの方向から見ても詰めの甘い部分がない製品、というのは非常にめずらしい。高級腕時計のように性能と信頼性が高レベルで融合した製品でなければイヤという人なら、まっ先にチェックすべき逸品だ。(加藤勝明)

直接接触方式へのこだわり
ヒートパイプを熱源に密着させる設計にASUSTeKは強いこだわりを持っている。極太10mm幅のヒートパイプ2本が主役となり、熱を効率よくヒートシンク全体に移動させる
3DMark
GPU温度とGPUクロックの推移

【編集部の判定】

 3連ファンの効果もあって安定して高いパフォーマンスを叩き出すゲーマー垂涎の製品。

 9万円近い超ハイエンドクラスだけに故障防止の配慮はうれしい。逆に言えば、重量級パーツはそれだけ壊れる危険と隣り合わせなのだ。

【検証環境】

CPU:Intel Core i7-6700K(4GHz)
マザーボード:ASUSTeK Z170-A(Intel Z170)
メモリ:Micron Crucial BLS2K8G4D240FSA(PC4-19200 DDR4 SDRAM 8GB×2)
SSD:Micron Crucial MX200 CT1000MX200SSD1(Serial ATA 3.0、MLC、1TB)
OS:Windows 10 Pro 64bit版
GPU温度とGPUクロックの推移:ライズ・オブ・トゥームレイダーをプレイ状態のまま30分放置した際のGPU温度とGPUクロックの推移を「HWiNFO64 v5.21」で計測

【問い合わせ先】

ASUSTeK Computer:info@tekwind.co.jp(テックウインド)/http://www.asus.com/jp/


[Text by 加藤勝明]


DOS/V POWER REPORT 2016年6月号は4月28日(木)発売】

★総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」
★特別企画「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」
★連載「最新自作計画 ~最新AMD CPUで作るお手頃メインPC~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)

★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-04-22-0000.php

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(AKIBA PC Hotline!編集部)