パワレポ連動企画

イチオシアイテム解説 CPUクーラー編
~冷却性に加え静音性も重視~

【2015秋 自作PCパーツ超コレクション400(38)】

DOS/V POWER REPORT 2015年11月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年11月号」の総力特集「2015秋 自作PCパーツ 超コレクション400」を掲載する。

 第38回目では昨今のCPUクーラー事情を解説していく。

 この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年11月号は全国書店、ネット通販にて9月29日(火)に発売。ぜひともオススメしたいアイテムを一挙掲載する総力特集のほか、フリーOSと余ったパーツで簡単運用「無償のFreeNASで構築するファイルサーバー:ファーストステップ」、ゲーム実況もお手軽に「特選HDMIキャプチャカード&ユニット19」、そろそろ手に届く4Kや5K、ゲーム特化からお手軽フルHDまで紹介する「最新液晶ディスプレイ大集合!!」、GIGABYTEのZ170マザーボードでPC自作の手順をバッチリ解説「GIGABYTEマザーで作るSkylakeマシン組み立て講座」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録は豪華二本立て!「完全保存版CPU&チップセットデータベース2004-2015」と「定番&新顔フリーソフト集」だ。


-イチオシアイテム解説 CPUクーラー編 ~冷却性に加え静音性も重視~-


差別化は冷却技術プラスα
CPUクーラー編

2015秋のトレンド
・5,000円前後の製品が中心価格帯に
・小型PC自作向け製品も充実
・簡易水冷は製品ごとの方向性が明確に

Skylakeの影響は少ないがトレンド自体には変化あり

鉄板の虎徹
本誌でもたびたび取り上げてきたサイズの「虎徹」。標準的なサイズで干渉が少なく、定格で用いるなら冷却性能も静音性も抜群。さらに安価という4番打者だ

 Skylakeが登場したものの、CPUクーラーからの視点で見れば、TDP枠に大きな変化はなく、固定穴の位置もLGA1150と変わらないため、製品選びの基準に大きな変化はない。

 現在の定番と言えるのが、12cm角ファンを搭載するシングルタワーのサイドフロー型クーラーだ。3,000円~ 5,000円程度の製品が人気の中心で、CPUが定格ならば十分に冷却でき、かつ静音性も高い。

 一方、ハイエンド製品ではツインタワーのサイドフロー型が引き続き主流だ。ただし、これまでなら冷却性能一辺倒で大型化を競ってきたが、最近は静音性やデザインもあわせてウリにする製品が増えてきた。

 なかでも、トップフロー型のハイエンドモデルは新たなトレンドと言えるかもしれない。

サイズ「虎徹」の性能グラフ

【検証環境】

CPU:Intel Core i7-4770K(3.5GHz)
マザーボード:ASUSTeK Z87-WS(Intel Z87)
メモリ:AVEXIR Technologies AVD3U24001004G-2CW(PC3-19200 DDR3 SDRAM 4GB×2)
ビデオカード:玄人志向 RH6450-LE512HD/HS(AMD Radeon HD 6450)
SSD:OCZ Agility3 AGT3-25SAT3-60G(Serial ATA 3.0、MLC、60GB)
OS:Windows 8 Pro 64bit版
室温:23℃、暗騒音:30dB以下
アイドル時:OS起動10分後の値
高負荷時:OCCT 4.4.0 OCCT TESTを5分間実行中の最大値
OC高負荷時:Turbo Boost 倍率43倍(4.3GHz)、Vcore=1.23Vで動作、ほかは高負荷時と同じ条件
CPU温度:HWMonitor 1.23のCPU TemperaturesのPackageの値
動作音測定距離:CPUクーラーから約10cm

Low Profileという新しいジャンルに注目

ロープロにも高性能モデル
Low Profileにも高性能CPUを十分に冷却し、かつ優れた静音性を両立できるハイエンドモデルが登場している

 薄型Mini-ITXのようにスリムさを追求したものや、ATXでもコンパクトに凝縮したケースでは、CPUの直上に電源をレイアウトすることで搭載できるCPUクーラーの高さに制限が生じるものがある。

 最近のLow Profileクーラーは、こうした高さの条件をクリアしつつ、より高いTDPのCPUに対応したり、静音性を向上させたりと、性能も進化している。また、Low Profileクーラーと言えばトップフロー型が中心だが、9cm角ファンを用いたサイドフロー型も登場している。

 ケースとだけでなく、Low Profileクーラーはマザーボードの実装パーツとの相性もシビアだ。相性に関しては、製品のサポートページを確認しよう。

見た目の変化は少ないが内部では製品ごとの違いが明確に

 簡易水冷は、細部の作り込みが進化している。

 たとえばチューブの素材では、使いやすさ重視の製品や、冷却液蒸発防止を考慮した製品が登場。ポンプでは、流量を増やした冷却重視や、振動を抑えた静音性重視などの傾向が見られる。

 こうしたところで、目指す方向性の違いが明確になる。

使いやすい柔軟チューブ
摩擦を抑えたベアリング
Fractal Design「Kelvin T12」は柔軟性に優れたチューブを採用し、窮屈なケースでの組み込み易さが向上
Enermax「ELCLMR120-BS」のポンプは、摩擦抵抗の少ないセラミックベアリングで高回転、低ノイズを実現

[Text by 石川ひさよし]


DOS/V POWER REPORT 2015年11月号は2015年9月29日(火)発売】

★総力特集「主役は出揃った!!今が買いの本誌イチオシアイテムがずらり 自作PCパーツ超コレクション400」
★特別企画「無償のFreeNASで構築するファイルサーバー:ファーストステップ」「特選HDMIキャプチャカード&ユニット19」「最新液晶ディスプレイ大集合!!」「GIGA-BYTEマザーで作る Skylakeマシン組み立て講座」
★連載「最新自作計画」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 特別二大付録小冊子「完全保存版CPU&チップセットデータベース2004-2015」、「定番&新顔フリーソフト集」(紙版のみ別途付録、電子版では本誌末尾に収録)
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2015-09-22-0000.php

【電子販売ショップ】

(AKIBA PC Hotline!編集部)