パワレポ連動企画

Skylakeの可能性を引き出す拡張性抜群の小型PC
~性能強化型&性能/冷却強化型~

【25年目のPC自作スタンダード(17)】

DOS/V POWER REPORT 2015年12月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年12月号」の総力特集「25年目のPC自作スタンダード」を掲載する。

 第17回目はSkylakeを搭載した拡張性抜群の小型PCをベースに、CPUのオーバークロックによる性能アップを目指す性能強化したモデルと、その構成に水冷クーラーや大型のビデオカードを搭載した性能/冷却強化したモデルを紹介する。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年12月号は全国書店、ネット通販にて10月29日(金)に発売。PC自作の面白さを再検証する総力特集のほか、最新ゲームを楽しむにはどのくらいのビデオカードが必要?「秋の夜長はこの装備で楽しむ! 最新&定番ゲーム快適プレイ環境はコレだ!!」、11acももはや標準? お手頃製品を紹介「5,000円から買える便利アイテム IEEE802.11ac+1000BASE-T対応無線LANルーター」、そろそろ活躍の季節「大型液晶、無線にNFC……ますます便利に 最新インクジェットプリンタ31選」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録は「“CPU進化の系譜”ポスター」。印刷可能なPDF版のダウンロードコードも付属しているので、ラミネートすればお風呂場でもCPUの系譜を堪能できるぞ!


-25年目のPC自作スタンダード-
“PC/AT互換機”の最先端はここにある!


Skylakeの可能性を引き出す
拡張性抜群の小型PC ~性能強化型~

■性能強化型

CPU、マザーボードともオーバークロック対応 大幅性能アップを狙う

 Enthoo EVOLV ITX Chassisは、各所にファンを増設して冷却性能をさらに強化できる。このバリエーションは、オーバークロック(OC)できるCPUとマザーボードに換装したものだ。

 CPUは、Core i5シリーズの最上位モデル「Core i5-6600K」にした。OCを行なうにはチップセットの対応も必要なので、マザーボードもIntel Z170を搭載するGIGA-BYTEの「GA-Z170N-Gaming 5(rev. 1.0)」に変更する。基本構成のマザーボードとレイアウトはほぼ同じなので、各パーツの換装はスムーズに行なえた。冷却性能を高めるため、背面には14cm角のケースファンを追加したが、これをマザーボード経由で制御するため、ファン用の電源分岐ケーブルも組み込んだ。

 添付のユーティリティ「Easy Tune」を使い、全コアが4.1GHzで動作するようにOCし、CPUコアの性能を検証できる「CINEBENCH R15」を動作させてみたところ、Core i5-6400との比較では最大で34%の性能向上が見られた。CPU温度については、14cm角ファンを追加しても11℃上昇している。

Intel
Core i5-6600K
Core i5シリーズのハイエンドモデルで、4コア4スレッド動作に対応する。また動作倍率のロックが解除されており、Intel Z170搭載マザーボードと組み合わせることで、簡単にOCが楽しめる
GIGA-BYTE TECHNOLOGY
GA-Z170N-Gaming 5(rev. 1.0)
チップセットにIntel Z170を搭載するマザーボードだ。IEEE802.11acに対応する無線LAN機能や、最大で10Gbpsの転送速度に対応するUSB 3.1ポートなどを搭載する
USB 3.1ポートはバックパネルに搭載している。ディスプレイ出力端子はHDMIとDVI-Dの2種類だ

【性能強化型 検証環境】

OS:Windows 10 Pro 64bit版
アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:OCCT 4.4.1 POWER SUPPLY テストを10分実行中の最大値
室温:24.8℃
各部の温度:使用したソフトはHWMonitor 1.28で、CPUはTemperaturesのPackage、GPUはVideo Card Temperaturesの値


Skylakeの可能性を引き出す
拡張性抜群の小型PC ~性能/冷却強化型~

■性能/冷却強化型

大型水冷クーラーやビデオカードでさらに性能を強化

 ここでは、簡易水冷型のCPUクーラーや、より大型のGPUクーラーを搭載するビデオカードを導入し、さらに高いレベルで性能と冷却のバランスを取ることを目指した。

 CPUクーラーは、SilverStone Technologyの「Tundra SST-TD02-SLIM」だ。2基の12cm角ファンと長さ27.3cmの大型ラジエータで、CPUを効率的に冷却できる。ビデオカードはMSIの「GTX 970 GAMING 4G」。

 Enthoo EVOLV ITX Chassisでは、天板近くにラジエータやファンを固定するために使う着脱式のプレートを用意しており、簡易水冷型のCPUクーラーを取り付けやすい。なお、マザーボードで制御するファンの数が四つに増えるため、今回は4分岐対応のファン用電源ケーブルとしてアイネックスの「CA-864PS」を追加している。

 実際の性能や温度の変化は下で紹介しているとおりだ。CPU温度は空冷式の「Macho 120 Rev.A」に比べて6℃も低下し、3D描画性能も向上した。ただし高負荷時の動作音は43.4dBで、体感でもはっきり分かるほどうるさい。冷却性能と動作音はトレードオフなので、これは仕方がない。

動作中の温度とベンチマークスコアの変化
Intel Core i5-6600K(全コア4.1GHzにOC+14cm角ファンを追加+簡易水冷に、ビデオカードをMSI GTX970 GAMING 4Gに変更)Intel Core i5-6600K(全コア4.1GHzにOC+14cm角ファンを追加)
CPU温度(高負荷時)61℃67℃
GPU温度(高負荷時)80℃79℃
PCMark 8 v2.5.419-Home 単位:Score4,4874,452
3DMark v1.5.915-Fire Strike 単位:Score9,5959,027
SilverStone Technology
Tundra SST-TD02-SLIM
PCケース外で作業可能
ラジエータにファンを取り付けた状態の厚みが3.7cmと薄型の簡易水冷型CPUクーラーだ。Mini-ITXなど内部が狭いPCケースで使いやすい
Enthoo EVOLV ITX Chassisでは天板に着脱可能なプレートを装備しており、PCケース外でラジエータやファンを取り付けられる
Micro-Star International
GTX 970 GAMING 4G
GPUにGeForce GTX 970を採用する高性能なビデオカード。2基の10cm径ファンと、ヒートパイプとフィンを組み合わせた高性能なGPUクーラー「Twin Frozr V」を搭載

【問い合わせ先】

Intel:0120-868686(インテル)/http://www.intel.co.jp/
GIGA-BYTE TECHNOLOGY:03-3350-5418(旭エレクトロニクス)/http://www.gigabyte.jp/
Enermax Technology:03-5812-5820(リンクスインターナショナル)/http://www.enermaxjapan.com/
アイネックス:042-467-7676 /http://www.ainex.jp/
SilverStone Technolog:03-5298-3880(ディラック)/http://www.silverstonetek.com/
MicroStar International:webjp@msi.com(エムエスアイコンピュータージャパン)/http://jp.msi.com/


[Text by 竹内亮介]


DOS/V POWER REPORT 2015年12月号は2015年10月29日(金)発売】

★通巻256号記念企画「自作PCクロニクル」
★総力特集「PC/AT互換機”の最先端はここにある!25年目のPC自作スタンダード」
★特別企画「秋の夜長はこの装備で楽しむ!最新&定番ゲーム快適プレイ環境はコレだ!!」「5,000円から買える便利アイテム IEEE802.11ac+1000BASE-T対応無線LANルーター」「大型液晶、無線にNFC……ますます便利に最新インクジェットプリンタ31選」
★連載「最新自作計画」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」

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(AKIBA PC Hotline!編集部)