パワレポ連動企画
ASUSマザーのAdvanced Modeを徹底解説
~Bootメニュー編~
【完全保存版・UEFI大事典(9)】
(2016/2/15 11:30)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年3月号」の第2特集「完全保存版・UEFI大事典」を掲載する。
第9回目ではASUS Z170-AマザーボードのUEFI設定項目「Advanced Mode」内にあるBootメニューの項目を解説する。Windows起動までの時間を少しでも短くしたい場合はここを確認だ。
本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年3月号は全国書店、ネット通販にて1月29日(金)に発売。第1特集「現行100製品以上を網羅、自作やるならやっぱりATXケースでしょ!」や本コーナーで紹介する第2特集、MinecraftやUSB 3.1デバイスを集めた特別企画なども満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ
今号の特別付録は「自作PCアクセサリ&周辺機器ギャラリー2016」。思わず手が出る、あんな物、こんな物、集めてみました!
【DOS/V POWER REPORT編集部よりお知らせ】
本特集ではASUS製の人気マザーボード「Z170-A」のUEFIセットアップを解説していますが、3月11日発売予定の書籍「BIOS/UEFI完全攻略読本 Skylake&Windows 10対応版」では、Intel X99チップセット搭載の「X99-A」や、IntelZ97チップセット搭載の「Z97 PRO GAMING」、AMD A88Xチップセット搭載の「A88X-GAMER」を加え、主要プラットフォーム四つのUEFIセットアップの主要な設定項目を詳細に解説しています。こちらも合わせてご予約下さい。
-完全保存版・UEFI大事典-
Advanced Mode徹底解説 Bootメニュー編
Advanced Mode徹底解説
Advanced Modeが備える設定項目の一つ一つをすべて理解する必要はない。ここでは、とくに重要な項目と、知っておくと役立つ項目を余さず取り上げている。
どのような設定が用意されているのか、全体像を理解できれば十分だ。
Bootメニュー
1 起動時間を短縮するための設定
起動時の初期化を省くなどしてシステムを素早く起動できるようにする機能。有効時はUEFIセットアップの起動に失敗しがちなため、設定を変更することの多いマシン完成直後は無効にしておき、設定が固まったらこの項目を有効にするとよい。 推奨設定:Enabled
2 AC電源が遮断された際の次回起動時の設定
上の「Fast Boot」が有効な場合のみ表示される項目で、ここでも「Fast Boot」を設定すると、電源遮断による強制終了があっても常にFast Bootモードで起動する。「Normal Boot」にすると強制終了後は通常のプロセスで起動が行なわれる。Fast Boot時はUEFIセットアップ起動のタイミングが通常より短いため、ハードウェア不調時に設定を確認するためには、ここは「Normal Boot」に設定しておくとよい。
3 基板上のDirectKeyピンヘッダに関する設定
この項目が「Enabled」に設定されていると、基板上のDirectKeyピンヘッダに接続されたスイッチを押すことで電源が投入され、その後自動的にUEFIセットアップが起動するようになる。DirectKeyピンヘッダに接続するスイッチは付属しないため、2ピンタイプのケーブルスイッチを別途購入する必要がある。
4 起動時にASUSTeKロゴを表示
起動時にメーカーロゴの画像を全画面表示させるか否かを選択できる。「Disabled」にした場合は起動時の動作チェック機能であるPOST画面が表示される。また5番の項目が「POST Report」に変化し、POST 画面を表示する秒数を設定できる。
5 POSTプロセスを延長する秒数を指定する
ここで設定した秒数がPOSTプロセスに追加され、UEFIセットアップの起動受け付け時間が延長される。前述の「POST Report」は最低でも1秒を設定する必要があるが、ここでは0秒に設定することが可能で、システムの起動が高速になるが、UEFIセットアップを起動させるためには3番のDirectKey機能などを活用する必要がある。
6 システム起動時のNumLockキーの挙動の設定
システム起動時のキーボードのNumLock機能の有効/無効を設定する。
7 64bit PCIデコーディングに関する設定
4GBを超えるアドレス空間をサポートするデバイスを利用する際にはこの項目を有効に設定する。
8 起動途中のエラーに対する挙動の設定
POST中のエラーに対し、F1キーを押すまでシステムを待機させるか否かの設定。
9 オプションROMに関する設定
オプションROMの画面を起動時に強制的に表示させる設定と、複数の拡張カードにオプションROMが搭載されている場合の設定。
10 UEFIセットアップの優先動作モードの設定
UEFIセットアップ起動時に表示されるモード(EZかAdvanced)を設定する。初回起動時などに、詳細な設定が行なえるAdvanced Modeに設定しておくとモード切り換えの手間が省ける。
11 UEFIドライバを持たないデバイスとの互換性に関する設定
UEFIドライバを持たないデバイスがある環境で互換性を高めるための設定。詳細は後述。
12 Secure Bootに関する設定
Windows 8からサポートされた「Secure Boot」に関する各種設定、詳細は後述。
13 起動ドライブの優先順位設定
システム起動を試みるドライブの優先順位を設定する
14 次回起動時のブートドライブを選択
次回起動時、ここで選択したドライブからの起動を試みる。一度限りの設定なので、次々回は13番の項目で指定した順序が適用される。OSインストール時はここからインストールメディアをセットしたデバイスを選ぶとよい。
Boot設定内容の詳細
11 UEFIドライバを持たないデバイスとの互換性に関する設定
a.互換性を高める機能を有効にする。無効にすることで起動速度が速まるが、ビデオカードを搭載する環境では、この機能を有効にする必要があることが多い。
b.起動を許可するデバイスタイプを設定する。
c.起動に使用するネットワークの優先タイプを設定する。「Ignore」を選択すると起動時間が速まる。
d.起動に使用するストレージデバイスの優先タイプを設定する。「Ignore」を選択すると起動時間が速まる。
e.起動に使用するPCI ExpressとPCIデバイスの優先タイプの設定。
12 Secure Bootに関する設定
a.Secure Bootの動作モードの設定。「Windows UEFI mode」に対応するのはWindows 8以降に限定される。
b.Secure Bootキーの管理を行なうためのサブメニューが表示される。
[Text by 編集部 遠山健太郎]
【DOS/V POWER REPORT 2016年3月号は1月29日(金)発売】
★第1特集「『高性能』と『自由度』に反応するあなたには、今も昔もコレ 自作やるならやっぱりATXケースでしょ!」
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