パワレポ連動企画

存在感を増しつつある簡易水冷という選択肢
~CPUクーラー再入門 その3~

【自作PC再入門(32)】

DOS/V POWER REPORT 2016年5月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年5月号」の総力特集「10年前、5年前とはもはや別物! もう一度、PCをイチから作る。」を掲載する。

 第32回目では空冷に代わる選択肢として普及しつつある簡易水冷クーラーについて解説する。TDPの高いCPUを使う場合は、空冷よりも騒音を抑えたうえで、冷やすことが可能な場合がある。

 本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年5月号は全国書店、ネット通販にて3月29日(火)に発売。総力特集のほか、コストパフォーマンスに優れたCPUクーラー定番のブランドを比較「超ハイコスパブランド品のデスマッチ! サイズ製CPUクーラー最強位決定戦」、ここの予算を抑えて別のパーツに回したいのが人情「このご時世、ここでコストを抑えたい アンダー1万円で探すお買い得電源」、サービス内容を確認して用途に合ったものを選ぼう「“どれでも一緒”は損します フォトストレージ、どれ使ってる?」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録は2大小冊子。そのままでも、アレンジしても大満足!最新パーツはこう組み合わせろ!!「即戦力・自作PC作例集」と便利な資料、豆知識、自作カレンダーなどをいつも手元に「自作手帳2016 Googleカレンダー対応版」だ。


-もう一度、PCをイチから作る。-
存在感を増しつつある簡易水冷という選択肢~CPUクーラー再入門 その3~


空冷CPUクーラーよりも冷やしたい
存在感を増しつつある 簡易水冷という選択肢

PCケース再入門 3. 冷却効率に優れた水冷のメリットと注意点

 熱輸送の効率が高い水冷は、TDPの高いCPUを静かに冷やせる手段だ。一方で、冷却に液体を用いる点から生まれる制約もある。ユーザーがパーツを組み合わせて冷却液を注入する本格水冷はハードルが高い。今人気の水冷クーラーは、主要部品が組み立て済みで冷却液の注入が不要の簡易水冷タイプ。装着の手間が少なく、多くのモデルがメンテナンスフリーの運用をうたっている。

 ただし、簡易水冷では揮発による冷却液の減少に注意したい。揮発は防ぎようがなく、チューブが黒い簡易水冷モデルでは目視で判断できない。定期的に冷却性能を確認し、保証期間を過ぎた製品については、買い換えを検討しよう。

簡易水冷選びのポイント

10年前、水冷と言えば本格水冷だった。パーツがセットになって販売されていたものもあったが、組み立ては必須

 簡易水冷クーラーを選ぶ際のポイントはラジエータのサイズと、チューブの素材だ。

 まず、搭載予定のケースのどの位置にどのサイズのラジエータを搭載できるのか調べておこう。ラジエータに装着するファンの厚み分も考慮したい。チューブの素材には、二つのポイントがある。柔軟性に優れたチューブ素材ならば、組み込みが簡単だ。一方、冷却液の揮発の抑制をうたうチューブ素材もある。冷却液が揮発してしまえばCPUクーラーとして機能せず、簡易水冷では補充もできない。心配なら長期保証の製品がオススメだ。

簡易水冷の構造
簡易水冷タイプなら、ファンを取り付け、ラジエータをケースへ、ヘッドをCPUソケットに装着するだけ。冷却液の注入作業がないため、難しい技術は必要ない
ラジエータの大きさはケースしだい
チューブの素材にも注目
CPUまわりスッキリ
ラジエータの面積や厚みはさまざまだ。面積が大きければ大きいほど、厚ければ厚いほど冷却性能が高いが、装着の可否はケース側の取り付け可能箇所やほかのパーツとの干渉によって決まる
ラジエータとヘッドを結ぶチューブも、さまざまな材質が用いられている。チューブの柔軟性は組み込み時の難易度にかかわり、一方で冷却液の揮発を抑えた素材は耐久性の担保となる
水冷ヘッドは小さく、チューブによってラジエータをCPUソケットから遠ざけられる。CPUソケット周辺にスペースが生まれるのがメリットだ。小型ケースとの相性も悪くない

[Text by 石川ひさよし]


DOS/V POWER REPORT 2016年5月号は3月29日(火)発売】

★総力特集「10年前、5年前とはもはや別物! もう一度、PCをイチから作る。」
★特別企画「超ハイコスパブランド品のデスマッチ! サイズ製CPUクーラー最強位決定戦」「このご時世、ここでコストを抑えたい アンダー1万円で探すお買い得電源」「“どれでも一緒”は損します フォトストレージ、どれ使ってる?」
★連載「最新自作計画 ~ガラスとLEDで“内部を見せる”マシン~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「そのままでも、アレンジしても大満足!最新パーツはこう組み合わせろ!! 即戦力・自作PC作例集」「自作手帳2016 Googleカレンダー対応版」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)

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(AKIBA PC Hotline!編集部)