パワレポ連動企画
AMDとIntelがガチでぶつかる価格帯
~ミドルレンジCPU対決その2 Core i3-6100/i5-6400編~
【PCパーツ無差別級対決(2)】
(2016/4/29 17:05)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2016年6月号」の総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」を掲載する。
第2回では前回のAMD A10に続きIntelのCPUを解説する。消費電力を見るとAMDに軍配が上がるが、ベンチマーク性能はそれほど変わらず、内蔵GPUで十分ゲームが出来るという点がAMD APUの強みだ。しかし、ビデオカードの増設が必要なゲームをプレイする場合は、Core i5クラスの導入を考えた方がいいだろう。
本特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2016年6月号は全国書店、ネット通販にて4月28日(木)に発売。総力特集のほか、ARMプロセッサを搭載した電子基板をノートPCへ!「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」、PCに足りない機能をガチャンと追加「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」」、使いやすさは健康にも影響する「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録小冊子は新旧のインターフェース規格を解説した「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」。懐かしいものから現在主流の規格、マザーボードには搭載されているのにデバイスが登場しないものまで一挙掲載だ。
-PCパーツ無差別級対決-
ミドルレンジCPU対決 Part2 Intel Core i3-6100 / Core i5-6400~CPU&CPUクーラー編 その2~
第1部
CPU&CPUクーラー編
CPUのライバル関係は複雑だが、今回はミドルレンジの代表とIntelの二つのプラットフォームに注目した。また人気の虎徹に対抗できそうなクーラーもチェック。
Part1 ミドルレンジCPU対決
この対決の見どころ AMDとIntelがガチでぶつかる価格帯
■AMDからの強力な刺客 AMD A10-7860K
■デュアルコアでどこまで戦える? Intel Core i3-6100
■ミドルのちょっと上の実力者 Intel Core i5-6400
ハイエンドに比べるとじっくり比較される機会が少ないミドルレンジにフォーカスを当てる。Core i3-6100とAMD最新のA10-7860Kは価格帯が同じだけに力関係が興味深い。少し格上のCore i5-6400とあわせて取り上げる。性能、電力、どのような用途に向いているのか、それぞれの個性を明らかにする。
ミドルレンジCPU対決 その2
性能×電力×価格のバランスが秀逸
■Intel
Core i3-6100
実売価格:15,000円前後
Specification
●CPUソケット:LGA1151●コードネーム:Skylake●コア数/スレッド数:2C/4T ●動作周波数:3.7GHz ●3次キャッシュ:3MB●倍率アンロック:非対応●内蔵GPU(EU 数):HD Graphics 530(24基)●内蔵GPUクロック:最大1,050MHz●製造プロセスルール:14nm● TDP:51W●対応メモリ:DDR3L-1600/DDR4-2133、2ch
基本性能も電力効率も優秀な高クロックのデュアルコア
Core i3はCore iシリーズの中ではもっとも下位のブランドだが、上位と同様に最新のSkylakeアーキテクチャを採用しておりその実力は侮れない。2コア4スレッドと物理コアが少ないものの、定格クロックが高い点が特徴で、手頃な価格で買えるCore i3-6100も3.7GHzとかなり高クロックだ。
コア数の性能への影響はアプリの最適化に左右されるのに対し、クロックはOSの基本操作含めてすべての性能に直結するため、作業によってはCore i5も逆転する。PCMark 8のスコアでは3種類のテストすべてでCore i5-6400を上回るほどだ。電力効率にも優れ、死角がないバランスのよさが魅力だ。(鈴木雅暢)
【編集部の判定】
Core i3-6100はSkylake版Core i3でも下位のモデルなのだが、シングルスレッドの性能は2万円台のCPUをも上回り、コストパフォーマンス抜群。
Tモデルでなくても十分省電力であり、この価格帯でもIntel CPUの強さは際立っている。
【検証環境】
<Intel環境>
マザーボード:ASUSTeK Z170-A(Intel Z170)、メモリ:Micron Crucial CT4K4G4DFS8213(PC4-17000 DDR4 SDRAM 4GB ×2)
<AMD環境>
マザーボード:ASUSTeK A88X GAMER(AMD A88X)、メモリ:AMD Radeon Memory R934G2130U1S(PC3-17000 DDR3 SDRAM 4GB ×2)
<共通環境>
グラフィックス機能:CPU内蔵、SSD:Micron Crucial m4 CT128M4SSD2(Serial ATA 3.0、MLC、128GB)、電源:Sea Sonic Xseries XP SS-660XP(660W、80PLUS Platinum)、OS:Windows 10 Pro 64bit版、アイドル時:OS起動10分後の値、電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO
ミドルレンジCPU対決 その3
ワンランク上の馬力を持つクアッドコアモデル
■Intel
Core i5-6400
実売価格:24,000円前後
Specification
●CPUソケット:LGA1151●コードネーム:Skylake●コア数/スレッド数:4C/4T●動作周波数(Turbo Boost時最大):2.7GHz(3.3GHz)●3次キャッシュ:6MB●倍率アンロック:非対応●内蔵GPU(EU 数):HD Graphics 530(24基)●内蔵GPUクロック:最大950MHz●製造プロセスルール:14nm●TDP:65W●対応メモリ:DDR3L-1600/DDR4-2133、2ch
もっとも安いCore i5 ここぞという場面で力を発揮
Core i5-6400はCore i5でもっとも安いモデルだ。Core i3との最大の違いは、コアを四つ内蔵するクアッドコアCPUであること。クリエイティブ系のツールなどマルチスレッドに最適化されたアプリにおいては、同時処理スレッド数が多いほど有利だが、同じ4スレッド同時実行でも、4コアで処理するのと2コア+HTによる処理ではやはり前者のほうが速い。3Dゲームもクアッドコアを推奨するタイトルは少なくない。
Core i5-6400は最大でも3.3GHzとクロックが低いため、テストによってはCore i3に負けることもあるがレンダリング、エンコードといった馬力を必要とする作業では強さを見せる。(鈴木雅暢)
【編集部の判定】
CPUに多くのモデルが用意されているのは、それだけ細分化されたニーズがあることの表われだ。
賢く予算を節約するためには、目的のアプリに動作クロックが効くのか、マルチスレッドのスループットが効くのかを見定める必要がある。
【検証環境】
<グランド・セフト・オートV検証>
ビデオカード:ASUSTeK STRIX-GTX970-DC2OC-4GD5(NVIDIA GeForce GTX 970)、グランド・セフト・オートV:1,920×1,080ドット、フルスクリーン、垂直同期OFF、MSAA 4X、FXAA ON、TXAA ON、リフレクションMSAA 4X、そのほかは「高」で統一、ベンチマークモードのテスト1~5の平均値、ほかは前項と同じ
【問い合わせ先】
Intel:0120-868686(インテル)/http://www.intel.co.jp/
[Text by 鈴木雅暢、編集部 遠山健太郎]
【DOS/V POWER REPORT 2016年6月号は4月28日(木)発売】
★総力特集「価格も新旧も関係なしの大激突! PCパーツ無差別級対決」
★特別企画「自分で作るRaspberry Piノート pi-top入門講座」「空いているスロットを有効活用 春の内蔵拡張カードコレクション」「PCまわりの使いにくさ、もう放置しない! 今すぐ欲しい環境改善グッズ」
★連載「最新自作計画 ~最新AMD CPUで作るお手頃メインPC~」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
★ 特別付録「インターフェース図鑑+インターフェース拡張パーツカタログ」(雑誌のみ別途付録、電子版では本誌巻末に収録)
★ 雑誌を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2016-04-22-0000.php
【電子販売ショップ】