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AMDが極冷イベント、Trinityが世界新記録達成

最高7.9GHz、Trinityは殻割り向き?

 オーバークロック世界記録保持者によるAMDのオーバークロックイベント「AMD OVERCLOCK CHALLENGE 2012」が8日(土)に開催された。

 会場では、液体窒素冷却のA10-5800Kで7,938MHzという世界新記録を達成。FX-8350のベンチマーク結果でも「おそらく世界記録を塗り替えるはず」という記録が飛び出した。イベント中では、一般向けの常用オーバークロックなども解説、メーカー各社のアピールも行われた。

 会場はアキバナビスペースで、開催時間は13時〜18時。

世界記録保持者を招いてのOCイベントA10-5800K+液体窒素で7,938.14MHz

Sami Makinen氏
Roger Tolppola氏

 このイベントは、プロのオーバークロッカーで現在のオーバークロックギネスレコード「8.429GHz」(FX-8150)を保持、AMDのテクニカルマーケティングも担当するSami Makinen氏とやはりオーバークロッカーのRoger Tolppola氏をフィンランドから招いて行ったもの。

 イベントは、Sami氏がFX-8350を、Roger氏がA10-5800Kを液体窒素でオーバークロックする傍ら、マザーボードメーカーやAMDが「普通のオーバークロック」をアピールするという両面構成。

 まず、イベントの華となるOC記録については、開始早々の13時30分ごろ、Roger氏のA10-5800Kが同CPUの世界記録を塗り替える7,875.55MHzを、そのすぐ後に7,938.14MHzを達成。その後、3DMarkのスコアも世界2位の記録をだしたそう。

CPU-Zの画面
7,938.14MHz (A10-5800K)

 FX-8350でもCinebench R11.5でスコア12.87(7,505MHz/8コア)を達成、「おそらく世界新、これから調査する」(AMD)と説明したほか、動作クロックも最大8,392MHz(8コア)に到達、「"8350"を超えることができた」(同)という。

8,392MHz (FX-8350)
設定画面
挑戦に使っていたAMD内製ツール。「PSCheck 3.4 AMD Confidential」とある

Trinityの殻割にも挑戦コアを直接冷却可

 注目されたのが7.9GHz記録達成後のA10-5800K。なんと、ヒートシンクを取り外し、コアを露出する"殻割"を行って「さらに高クロックを目指す」宣言が。

殻割りしたA10-5800K

 AMDによると、Trinityのコア - ヒートスプレッダ間はグリスで熱伝導する構造。ヒートスプレッダを外し、コアを直接冷却することでより高クロックが狙えるという。

 こうした構造はIvy Bridgeと似ているが、AMD Aシリーズでは「CPUソケットの構造上、コアを露出したままCPUをCPUソケットに装着することができる」(AMD)のが、Ivy Bridgeとの違い。CPUクーラーによっては、コアを直接冷やすように取り付けることも(もちろん保証外だが)できるという。

 Ivy BridgeはヒートスプレッダがないとCPUをソケットに固定できないため、グリスを何に変えてもヒートスプレッダが必須。この点はAシリーズのほうがオーバークロック向けの構造といえる。

 ということで注目が集まったA10-5800Kの殻割だが、結果はあっけなく失敗に。

 原因は「適当な殻割り用工具が手元になく、カッターナイフで代用したため」(AMD)。誰がやっても保証外、失敗の可能性もある殻割だが、図らずもAMD自身が失敗してしまう実例になっていた。

 なお、FXシリーズについては「グリスではなく全てソルダリング」(AMD)のため、殻割は特に行われなかった。

マザーボード各社もセッション実施

 マザーボードメーカーやAMDのセッションの様子は以下の通り。

 AMDセッションでは「日常向け」のオーバークロックなどの入門編が解説されたほか、MSIのセッションでは、「日本代表」としてGyrock氏を招いて空冷/極冷のオーバークロックも実施されている。

AMDセッションの様子
オーバークロックの種類@ASUS
OCは自己責任
Gyrock氏がOCを披露@MSI
Gyrock氏がOCを披露@MSI
FX-8350のOC効果@ASRock
「世界最高」(の高さにある)修理センターを紹介@GIGABYTE
「本来の意味でも」というフォロー(?)@GIGABYTE
ASUSの読み方の変遷
「台所にあった棚」で作ったというまな板@ASUS
ATXマザーがそのまま入るなど意外に高性能。「このサイズのATXケース、だれか作りませんか?(笑」(ASUS 岩崎氏)とか
ASUSはトータルコストの安さをアピール