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FM音源チップで「本物」再現、レトロサウンド向けのUSB音源が店頭発売
OPMやOPNA、OPL3搭載のサブボードも
(2013/10/27 00:15)
往年の音源チップである、OPM(YM2151)やOPNA(YM2608B)を搭載、レトロPCやアーケードゲームの「本物の」サウンドを楽しめるという音源システム「G.I.M.I.C」が三月兎2号店で27日(日)から販売される。
入荷量は少量で、「完売後の次回入荷は早くても年末のコミケ前後」(同店)とか。
製品構成は、ベースとなるマザーボード(Standard/Professionalの2種類)と、音源チップを搭載したサブボードがあり、両者を組み合わせて利用する。
実売価格は、Standard版マザーボードが31,500円、Professional版が50,400円、サブボードのがOPNAが25,200円、OPMが20,160円、OPL3が17,640円、専用アクリル台が3,780円。
「本物のチップを搭載しているので、エミュレータとは違い、“完全に同じ音”を再現できる」(同店)のがウリという。
PC-9801やX68000、Sound Blaster 16などのサウンドを再現可能
このサウンドユニットは、同人サークル「G.I.M.I.C Project」が製作したUSB接続のサウンドユニット。異なる音源チップが搭載された数種類のモジュールが用意されており、モジュールをマザーに載せ替えることで様々な音色が楽しめるのが特徴だ。
用意されている「OPM」「OPNA」「OPL3」といった音源チップは、「レトロPC」とも言われるSHARP X68000やNEC PC-9801、PC-8801、さらには昔のアーケードゲーム基板、PC/AT互換機向けのSound Blaster 16などで使われていたもの。現在は、過去の音源を再現するアプリケーションなどもあるが、「本物のチップ」を使うことで、より再現度が向上するのは間違いないだろう。
マザーには、サウンド出力用のステレオミニジャックや、PC接続用のmicro USB端子、microSDカードスロットなどが搭載。Professional版には、MIDI入出力などが使用できるブレイクアウト端子や、キーボードなどのUSBデバイスが接続できるUSBホスト端子(標準A)も搭載されている。
Professional版では、ACアダプタでの電源供給に対応することで音質も追求。USBでのバスパワー供給時よりS/N比が大幅に向上するという。
また、マザーのサイズはNUC規格にあわせており、市販のNUCケースが使用可能とのこと。同プロジェクトは、アビーの「NE01」「NE02」「NE03」が使用できることを確認したとしている。
単体動作時はMXDRVやPMD、FMPなどの曲データを再生可PC接続時はエミュレータとの連携動作も
PCからの制御には、フリーソフトの「hoot」「FMP7」などが使用できるほか、VSTプラグイン「GIMIC VSTi」が現在開発中(有料販売予定)。さらに対応エミュレータと連携した動作も行えるという。また、本体のみで使用することもでき、MXDRVやPMD/FMP形式のファイルをmicroSDカードに記録、カードを本体に装着することでサウンドを再生できる。
マザーボードの付属品は音源モジュール接続ケーブル、外部電源中継ケーブル(Professional版のみ)など。microSDカードやUSBケーブル、ACアダプタ(Professional版のみ対応)は別途用意する必要がある。
ちなみに、G.I.M.I.Cは、これまでにコミックマーケットなどの同人誌即売会で直接販売されているほか、大阪のシリコンハウス共立(店舗)、共立エレショップ(通販)で委託販売されているが、同店によれば「関東地区での店頭販売は初」という。
[撮影協力:三月兎2号店]