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小型でハイエンドな「Radeon R9 Nano」が各社から発売、実売10万円越え
カード長はわずか158mm、TDPはFury Xより100Wも減少
(2015/9/10 21:00)
小型カードを実現するAMDのハイエンドGPU「Radeon R9 Nano」を搭載した製品が登場、複数のメーカーから搭載モデルが発売された。カード長は158mm。販売を確認したのは、Club3D「CGAX-R9N8」、GIGABYTE「GV-R9NANO-4GD-B」、PowerColor「AXR NANO 4GBHBM-DH」、SAPPHIRE「21249-00-40G」、XFX「R9-NANO-4SF6」、玄人志向「RD-R9-NANO-E4GB-HBM」の6モデルで、店頭価格は税込107,800円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
なお、各製品ともカードデザインは同じ。
HBM技術を採用、ハイエンドビデオカードらしからぬコンパクトさ
Radeon R9 Nanoは、メモリを統合することで広帯域を実現するHBM(High Bandwidth Memory)技術を採用したGPU。同技術を採用する最上位モデル「Radeon R9 Fury X」とほぼ同等のスペックを持ちながら、高い省電力性が実現されているのが特徴だ。
主なスペックは、SP数4,096、ROP数64、対応メモリ容量4GB(4,096bit)、最高GPUクロック1,000MHz、メモリデータレート1,000MHz。
最高GPUクロックがR9 Fury X(1,050MHz)より低い点を除いてスペックは両者共通で、AMDは「驚くほどリアルな4KとVRゲームを実現する」と、高いパフォーマンスを持つことをアピールしている。
一方で、TDPは275W→175Wと、100Wも減少。これにより、比較的簡易な冷却システムで済むため、カードを小型化できる。リファレンスデザインを採用した今回の製品も、カードサイズが幅111×高さ37×奥行き158mmと、ハイエンドビデオカードらしからぬコンパクトさだ。
冷却システムは、デュアルベイパーチャンバーとヒートパイプを用いたヒートシンクに、シングルファンを組み合わせたもの。ヒートパイプなどは基板から張り出しておらず、見た目もシンプルだ。電圧レギュレータ専用のヒートパイプも装備しているという。ノイズレベルは約42dB。
映像端子はDisplayPort 1.2×3、HDMI 1.4a×1。外部電源端子は8ピン×1で、PCの電源容量は600W以上を推奨するとしている。
[撮影協力:ツクモeX.パソコン館とドスパラパーツ館とBUY MORE秋葉原本店とパソコンショップ アークとツクモパソコン本店]