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MSIのZ170マザーは5モデル発売、ゲーム向けモデル中心の構成

 Intelの最新チップセット、「Intel Z170」を搭載したLGA1151マザーボードが各社から一斉に発売された。

 Z170はLGA1151ソケットに対応した新型のチップセット。CPUとの接続バスがDMI 3.0に強化され、PCI Express 3.0×20レーンを備える。SATAは合計6ポート、USB 3.0×10ポート、USB 2.0×14ポートを標準でサポート。また、Z170が対応するRapid Strage Technologyでは、新たにNVMe SSDのRAIDもサポートされている。

 ここでは、MSI製品の独自機能や特徴を紹介する(価格情報は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

金属カバー付きPCIeスロットやM.2 RAID機能を備える上位、マザー側面全体が光る下位モデルなどが発売

 MSIでは、ゲーム向けとして上位から「Enthusiast GAMING」「Performance GAMING」「Arsenal GAMING」の3つのシリーズを用意(Arsenalシリーズは後日発売予定)。このほか、比較的シンプルな「Pro」シリーズがある。

 Enthusiast GAMINGでは、VRM部などに“アーマー”を備えるマザーとして、下位モデルから「Z170A GAMING M5」「Z170A GAMING M7」「Z170A GAMING M9 ACK」の3種類が用意。上位に進むにつれパーツの数が増え、“フル装備”のZ170A GAMING M9 ACKは、水冷システム対応のVRMヒートシンクや、基板の裏面を覆う大型のプレートも備えている。

 デバイス面では、ゲーム向けGigabit EthernetコントローラーのKiller E2400が搭載。RJ-45端子は赤色LEDを内蔵するほか、15kVまで対応するというサージ保護機構を備える。さらに、Z170A GAMING M9 ACKには、11ac無線LAN(Killer Wireless-AC 1535)との併用によりパフォーマンスを高める「Killer Double Shot Pro」が搭載されている。

 Z170A GAMING M9 ACKには、384kHz/32bitのハイレゾ音源への対応や、SN比120dBを実現したというサウンド機能「Xtreme Audio DAC」も搭載。独立した専用回路に、C-Media製サウンドチップ、ESS製DAC、TI製オペアンプ、日本ケミコン製コンデンサなどを搭載、そして金属製のEMIシールドで覆うというデザインだ。

 また、上記以外のモデルとして、シルバーの基板を採用した「Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION」も後日発売される予定。なお、Killer E2400は非搭載(Intel I219が搭載)。

 シリーズの独自機能としては、専用チップを搭載し、MHz単位のBCLK設定が行なえる「OC Engine 2」や、CPUやメモリを装着せずにBIOSをアップデートできる「BIOS Flashback+」、自動オーバークロックボタン「Game Boost」が用意されている(BIOS Flashback+とGame Boostボタンは、Z170A GAMING M9 ACK/M7、Z170A XPOWER GAMING TITANIUMの3モデルのみ)。

 Performance GAMINGシリーズでは、イルミネーション機能の「Mystic Light」搭載モデルとして「Z170A GAMING PRO」が用意。基板上に配置されたLEDの色(1,650万色)や発光パターン(8種類)をカスタマイズして、色彩を楽しんだり、派手に演出したりできる。

 このほか、黒と白を基調としたデザインの「Z170A KRAIT GAMING」「Z170 KRAIT GAMING」があり、後者は後日発売される予定。なお、両者の主な違いはUSB 3.1 Type-Aポートの有無で、前者のみに搭載されている。

 Arsenal GAMINGシリーズは、アンダーグローとして機能する基板裏面に装備されたLED「Ambient Light」がユニーク。Mystic Lightと比べると派手さは少ないが、控えめなイルミネーションを好む人とは合いそうだ。

 また、基板の表面には、CPU・メモリ・ビデオカードに問題があった時に、点灯してユーザーに知らせる「EZ Debug LED」が装備されている。

 なお、冒頭のとおり、Arsenalシリーズの製品は5日(水)時点では未発売。ATXタイプの「Z170A TOMAHAWK」と、microATXタイプの「Z170M MORTAR」が用意されている。USB 3.1 Type-Aポート(2基)は前者のみ搭載する。

 各シリーズ共通のフィーチャーとしては、Enthusiast・Performanceシリーズで、チタン製チョークコイルなどの高品質コンポーネントの採用により「Military Class 5」に準拠するほか、PCIe x16スロットを保護する金属製カバー「Steel Armor」が採用。

 また、3シリーズで、独立したメモリ回路により高パフォーマンスを実現したという「DDR4 Boost」、高速M.2スロットの「Turbo M.2」(Z170M MORTARのみ通常版M.2)、ハイエンドゲーミングマウス向けのカスタマイズ機能「Mouse Master」、ファンクションキーへのマクロ設定などが可能な「GAMING Hotkey」が搭載されている。

 Proシリーズには、「Z170A PC MATE」のみがラインナップ。上位のゲーム向けシリーズに比べると装備や機能はシンプルだが、価格は安い。独自機能として、DDR4 BoostやTurbo M.2スロットなど備える。Gigabit EthernetコントローラーはRealtek製。

 なお、USB 3.1 Type-Cポートを備えているのは、Enthusiastシリーズの“アーマー”3モデルのみ(Z170A GAMING M9 ACK、Z170A GAMING M7、Z170A GAMING M5)で、他のモデルにはType-Aポートやピンヘッダが装備されている。また、2.5インチNVMe SSD用のM.2接続アダプタ「Turbo U.2」は別売り。

 以下、5日(水)に発売されたモデルを写真で紹介する。

Z170A GAMING M7
Z170A GAMING M5
Z170A GAMING PRO
Z170A KRAIT GAMING
Z170A PC MATE

[撮影協力:MSIツクモパソコン本店ドスパラパーツ館]