サハロフ佐藤の相場月報 2013年8月号

初回限定版？ 8スレッド動作の仕様ミスXeonが流通、Richlandは45Wの省電力タイプ発売

　HaswellことLGA1150版Core i7/i5は、緩やかな下落傾向が継続中。最上位のCore i7-4770K(3.5GHz)は、最安値が1,180円(3.4%)安の33,800円に下がった。省電力タイプの4770T(2.5GHz、45W)/4765T(2GHz、35W)も、平均1,000円前後(約3%)下落している。

　対応マザーボードのチップセットも、新リビジョン「C2」への切り替えが始まった。連休の多い秋へ向けて、PCを組む動機付けになるのではなかろうか。

　LGA1155版は、Haswellと重複する上位モデルが徐々に姿を消し、低価格PC向けが中心になってきた。価格はCore i3-3250(3.5GHz)が15,000円を割ったほか、Pentiumも値下がりが目立ち、2コア最下位のCeleron G1610(2.6GHz)は4,000円以下で入手できる。

　AMDはA10-6800K(4.1GHz)/6700(3.7GHz)が15,000円を割り、平均5%前後下落したのが目立つ。

Richland初の低TDPモデル A10-6700T

仕様ミスのお買い得Xeon

　8月24日(土)には、4コアの低消費電力版Richland、A10-6700T(2.5GHz、45W)が発売された。価格は17,480円で、ポップに「日本限定発売」の文字が躍る。萌えキャラを配したPC自作マニュアルを配布するなど、話題を振りまくAMDのフットワークは軽い。

　ところで、CPUでは仕様上の誤りが見つかると、エラッタとして伝えられる。1994年のPentium浮動小数点除算バグなど、今なお語り種だ。

　直近のエラッタは、Xeon E3-1225 v3(3.2GHz)の初期ロット「SR14U」で起きた。本来は4コア4スレッドだが、Hyper-Threadingが誤って有効化され、8スレッド動作が可能だという。

　価格は24,480円。正規の4コア8スレッドCPU、Core i7-4770(3.4GHz)とE3-1245 v3(3.4GHz)が最安値30,980円なので、クロックは一段階低いが、懐具合に優しいミスと言えよう。

　詳細を告知した上で販売したショップでは、17日(土)時点で一旦完売したものの、翌週には再入荷していた。「At Your Oun Risk」で挑むのはもちろんだが、これだからPCの自作はやめられない。