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「5年ぶりの新型NAS、満を持して説明します!」アイ・オー・データ機器
~「NAS EXPO 2016 秋」見所紹介(4)~

text by 石井英男

 NASの活用方法を提案するウエスタンデジタルジャパン主催の「NAS EXPO 2016 秋」が、10月8日(土)の11:00~18:00に、ベルサール秋葉原で開催される。

 NAS EXPOは今回が2回目の開催だが、今回は前回よりも出展企業が増え、さらに大規模なイベントとなる。参加予定企業は、Western Digital、アイ・オー・データ機器、Synology、フィールドレイク、ASUSTOR、ASUS、AOS、QNAP、WinDiskRescue(くまなんピーシーネット)、CFD販売、TP-Link、ユニットコム、ロジテックである。

 NAS製品や無線LANルーターなどのネットワーク機器や液晶ディスプレイをはじめ、さまざまなPC用周辺機器の開発・販売を行なっているアイ・オー・データ機器は、昨年のNAS EXPOで、ブースの出展とステージでのセッションを行なった。今年も出展するということで、アイ・オー・データ機器 事業戦略本部 企画開発部 企画2課 課長の宇津原武氏(以下、宇津原氏)にお話をお伺いした。

「NAS EXPOはお客様の声を直接聞ける有意義な場でした」

株式会社アイ・オー・データ機器 事業戦略本部 企画開発部 企画2課 課長の宇津原武氏

 まずは、昨年のNAS EXPO出展の手応えと、今年も出展することを決めた理由についてお訊きした。

[宇津原氏] 「我々がお客さまに対して何かお伝えすることよりも、お客さまのお声を直接聞けるという意義のほうが大きかったですね。

 ビッグサイトで行なわれるような展示会への出展は最近少なくなっていますので、普段、我々のNAS製品を使っていただける可能性のある方になかなかリーチができないんですね。ウエスタンデジタルジャパンさんのNAS EXPOは有意義な場だったと思っております」

5年ぶりのフルモデルチェンジした一般向けNAS、ビジネス向けモデルの機能をフィードバック

5年ぶりに一新されたコンシューマー向けNAS「AAシリーズ」(左)と「2AAシリーズ」(右)
パッケージにはCrystalDiskMarkの結果が記載されている。シーケンシャルリード、シーケンシャルライトともに116MB/sという高速な転送を実現
「AA/2AAシリーズ」は、必要な機能を後から追加できることが特徴

 昨年のNAS EXPOでは、アイ・オー・データ機器は法人向けのNASを中心にブースの展示を行なっていたが、今回はコンシューマー向けモデルを中心に展示するという。

[宇津原氏] 「今回、コンシューマー向けのNASとしては、5年ぶりくらいに製品を一新しました。その新製品『AAシリーズ』と『2AAシリーズ』を中心に展示いたします。

 NASをすでに使っていただいているお客さまが、『NASのパフォーマンスもここまで上がったんだな』ということを実感していただける製品ですし、また、ビジネス向けモデルの機能をフィードバックした製品でもあります。スペックを含めてかなり進化した製品ですので、そういうところをお伝えしたいと思っています。

 これらの新製品は、お使いの方が必要な機能を後からダウンロードして追加できますが、これもコンシューマー向け製品では初めてです。また、録画向け『RECBOX』の新製品も参考出品する予定です。こちらは、主に既存ユーザーに向けた、買い増し用の製品になります。それから、法人向けモデルですが、WD Redを採用した新製品の『Xシリーズ』も展示します」

 今年の同社ブースは新製品も多く、盛りだくさんの展示になりそうだ。

「データを安全に守る仕組み」に一貫して取り組む「2台のHDDが同時に壊れない」技術も採用

 アイ・オー・データ機器は、来年創業40周年を迎える老舗のPC周辺機器メーカーであるが、その製品作りにおけるポリシーについて、宇津原氏は次のように語った。

[宇津原氏] 「私は担当がNASなので、NASにフォーカスさせていただきますけれども、やはりお客さまのデータの価値はそのお客さましか計れない。

 『保証規定』という意味では、『データはお客さまの方でちゃんとバックアップをお願いします、ハードウェアは保証期間内なら保証で対応しますし、修理もできますけど、中のデータはバックアップとってくださいね』という話はもちろんユーザーさんにするわけですが、メーカーとして「それ以上」を考えたい。『メーカーができることってなんなんだろう』と考えたときに、やはり、お客さまのデータを安全に守るための仕組みをもっとメーカーは考えないといけない、ということに行き着きました。

 それが、WD Redを採用するきっかけにもなっています。機能面や総合的なソリューション的なところもそうですし、法人モデルなら保守契約もそうですが、そういうデータの安全運用への取り組みはここ数年ずっと続けてやってきていました。今回のこのモデルでは、そのノウハウや技術をコンシューマーモデルに採用しています。

 例えば、『RAID 1では、2台のHDDの故障時期がどうしても近い時期になりがち』という問題に対し、『拡張ボリューム』という仕組みを法人向けモデルで利用できるようにしていたのですが、これをコンシューマ向けモデルで利用できるようにしました。この『拡張ボリューム』は、RAID 1に近い仕組みで、一方のHDDが破損しても回復できるのは同じですが、2台の利用頻度をあえて変えてあり、劣化のペースが異なるようになっています」

セッションの見どころ:セッションでは新製品の魅力をじっくりと解説

HDL-AAシリーズのプロモーション動画では、シャア・アズナブル役などで知られる声優、池田 秀一氏がナレーションをつとめる

 アイ・オー・データ機器は、昨年、ステージでのセッションを行なっているが、今年もセッションを行なう予定だ。今年のセッションのタイトルは、「いよいよ登場!ズバリ、爆速、NASでしょう!!~認めてください、アイオーNASの性能とやらを~」というもので、某アニメのようなサブタイトルが気になるが、その内容は、今回の展示の目玉であるコンシューマー向けNASの新製品「AAシリーズ」と「2AAシリーズ」の特徴をアピールするものになるようだ。

[宇津原氏]「基本的にはこの新製品のご説明をさせていただこうかなとは考えています。やはり転送速度が高速化されたという点と、大事なデータを守っていくための、特に2ベイモデルの拡張ボリュームの仕組みを少しご紹介させていただこうかと。また、声優の池田秀一さんが語る動画も紹介しようと思っています。去年と同じく、最後にはプレゼント争奪のじゃんけん大会もやります」

「新製品のよさを実感していただきたい」

 最後に、NAS EXPO 2016 秋に興味がある読者へのメッセージをいただいた。

[宇津原氏]「今回の新製品は、我々が満を持して投入しました。我々の集大成として、パフォーマンスだけではなく、データの安全性も含めて、正面から真面目に取り組んだ製品ですので、ぜひそれを実感していただきたい、わかっていただきたいと思っていますので、ぜひご来場よろしくお願いいたします」


 イベント当日のタイムテーブルは以下の通り。同社のセッションは16時40分からとなっている。

【当日の予定(時間や順序は変更される可能性があります)】
【12:30~13:00】Synology NASで始める、パーソナル Cloud 生活
登壇者:Synology社 Sales Manager Willie He
【13:20~13:50】“データ復旧のプロが語る”「HDDの構造と進化、データ復旧技術の今後について」
登壇者:くまなんピーシーネット株式会社 代表取締役 浦口 康也
【14:10~14:40】なぜTP-LinkがNASに最適なのか
登壇者:ティーピーリンクジャパン株式会社 リテール マネージャー 田中 寿朋
【15:00~15:30】ゲストセッション
登壇者:井上喜久子さん
【15:50~16:20】すべてのドライブには意味がある~NASにはNAS専用のHDDを~
登壇者:ウエスタンデジタルジャパン株式会社
チャネルマーケティング マネージャー 宮本 貴通
【16:40~17:10】いよいよ登場!ズバリ、爆速、NASでしょう!!
~認めてください、アイオーNASの性能とやらを~

登壇者:株式会社アイ・オー・データ機器 事業戦略本部 企画開発部 企画2課 リーダー 藤木 慎太郎
【17:30~18:00】改造バカがNASを作った!世界初の“バカNAS”に秋葉原騒然!
登壇者:テクニカルライター 高橋 敏也

[制作協力: アイ・オー・データ機器]