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World of Warshipsを上限超えの画質で楽しむ、超ワイド液晶で遊んでみた

GIGABYTE GV-N970XTREME-4GDで最高画質・100fps超え text by 坂本はじめ

 今回は、GIGABYTE XTREME GAMING シリーズを使って、オンライン海戦ストラテジー「World of Warships」をより快適にプレイできる環境の構築に挑戦したレポートをお届けする。

 World of Warshipsは、大海原で軍艦を操作して戦うゲームだ。せっかくの海戦、どうせなら広い視野で楽しみたいということで、今回はアスペクト比21:9の超ワイドディスプレイを使用。近年選択肢の増えつつある超ワイドディスプレイ、実際のところゲームとの相性はどんなものなのかという点にも着目してみた。

 果たして、35インチの超ワイドディスプレイとGeForce GTX 970の組み合わせは、World of Warshipsをどこまで快適に遊べるのだろうか?

「ゲーマーに究極のゲーム体験を提供」がコンセプトGIGABYTE XTREME GAMINGシリーズ

 GIGABYTEのXTREME GAMING シリーズは、ゲーマーに究極のゲーム体験を提供するというコンセプトの元に開発された製品群だ。

 PCのゲーミング性能を大きく左右するビデオカードにおいて、同シリーズにラインナップされている製品は、「パフォーマンス」、「耐久性」、「利便性」、「魅力」の4点を重視して開発されており、記事執筆時点でNVIDIA製GPUを搭載した6製品が用意されている。

 XTREME GAMING シリーズのビデオカード製品は、いずれもGPUをリファレンス仕様より高いクロックで動作させるオーバークロック仕様を採用している。

 GIGABYTEでは、より高いクロックでの動作が可能なGPU個体を判別する独自の選別技術「GPU GAUNTLET SORTING」と適切なチューニングによって、GPUメーカーのリファレンス仕様を超えるオーバークロック状態でも動作の安定性を確保。信頼性を損なうことなく、ゲーム時のパフォーマンス向上を達成している。

 なお、今回のレビューで使用しているのは、GeForce GTX 970搭載モデルの「GV-N970XTREME-4GD」だ。

独自の選別技術「GPU GAUNTLET SORTING」により、オーバークロック仕様での安定動作が得られる個体を選別して搭載。
GV-N970XTREME-4GDでは、GeForce GTX 970をベースクロック1,190MHz(+140MHz)、ブーストクロック1,342MHz(+164MHz)にオーバークロック。VRAMも7,100MHz(+100MHz)に高クロック化。
XTREME GAMING シリーズ製品と各GPUのリファレンス仕様との比較。

 また、GPUの冷却を担うGIGABYTEオリジナルGPUクーラーもXTREME GAMING シリーズの大きな特徴の一つ。

 大型のヒートシンクを備えた空冷GPUクーラー、またはオールインワン水冷ユニットを搭載することで、オーバークロック時の発熱にも余裕をもって対応できる冷却能力を備え、ゲーム中でも静粛性の高い動作を実現。また、GeForce GTX 980 Ti以下のGPUに空冷GPUクーラーを搭載するモデルでは、GPU温度が一定以下になると冷却ファンの動作を停止するセミファンレスモードに対応している。

GV-N970XTREME-4GDの搭載GPUクーラーは、3基の冷却ファンを搭載したWINDFORCE 3X。占有スロット数は2。
6mm径4本、8mm径2本、合計6本のヒートパイプを備えたヒートシンクを採用。
GPUとの接地面は銅製のプレート。

 基本要素である冷却能力と静粛性に優れたGPUクーラーは大きな魅力と言えるが、XTREME GAMING シリーズならでは特徴に、発光色と発光パターンを変更可能な「RGB イルミネーション LED」を搭載しているという要素がある。

 これは直接性能を左右する要素ではないが、デザイン性を重視した製品の多いゲーミングPCケースなどと組み合わせるうえで、外観を楽しめるという要素は外せない。RGB イルミネーション LEDの存在は、ゲーミングPCとしての「魅力」を高めてくれる要素と言えるだろう。

GV-N970XTREME-4GDでは、冷却ファン外周部と上部のWINDFORCEロゴに「RGB イルミネーション LED」を搭載。発光色、発光パターンを任意に設定可能。LEDの動作設定は、ユーティリティソフト「OC GURU II」から行う。

 XTREME GAMING シリーズのビデオカード製品はすべて、固体コンデンサ、MOSFET、メモリチップなど、使用する実装パーツのグレードを定めたGIGABYTE独自の品質規格「Ultra Durable VGA」に準拠。高品位な実装部品を採用することで、ビデオカードとしての耐久性を高めている。

 また、基板全面に航空宇宙級のコーティングを施すことで、部品を劣化させる湿気や、故障や動作不良の原因となるホコリ、水冷ユニットの水漏れなどから基板と実装部品を保護。長期的な運用でも、外的要因による部品の劣化や腐食を防いでくれる。さらに、GIGABYTEオリジナル設計の基板を採用するGeForce GTX 980 Ti以下の製品では、基板への部品実装を自動化することで、実装品質の向上と均一化。これまで以上に安定した品質での製品供給を実現しているという。

航空宇宙級の基板コーティングにより、ホコリ、湿気、腐食から基板と実装部品を保護。
GV-N970XTREME-4GDの基板。
独自の品質規格に基づくパーツの選定、自動化された実装工程による安定した実装作業、オリジナル設計ならではの余裕を持った電源回路。細部まで耐久性を重視して作られた一枚だ。

戦略の読み合いが楽しい「World of Warships」軍艦の緻密なグラフィックも魅力

 今回、XTREME GAMING シリーズを使ってプレイするゲーム、World of Warshipsを紹介しよう。World of Tanksで知られるWargamingが開発・運営するオンライン海戦ストラテジーゲームだ。Windows OS(Windows 7以降推奨)をインストールしたPCでプレイできる。

 戦車を操縦して戦うWorld of Tanksに対し、World of Warshipsは軍艦を操作する。基本的となるのは2つのチームに分かれたプレイヤー同士の対戦で、味方艦と協力してチームの勝利を目指す。

 対戦そのもののゲーム性もさることながら、第二次大戦以前に活躍した軍艦の緻密なグラフィックも魅力のWorld of Warships。軍艦同士でのプレイヤー対戦に興味があるゲーマーはもちろん、いつの間にか大日本帝国海軍の艦艇に関する知識が脳に焼き付いてしまったという諸兄も楽しめるゲームである。

 数kmから数十kmという長距離で戦闘を展開する軍艦同士の戦闘は、攻撃から着弾までの長い時間を要する。このため、敵対する艦艇の行動を読みながら攻撃や回避運動を行うことが求められる。FPSゲームのように反射的な操作を求められることが少ない一方で、相手の行動を読み切らなければ攻撃も回避も成功しない。自分の読みが当たり、長距離の砲撃や雷撃が決められた時は爽快だ。

 先述のとおり、World of Warshipsはプレイヤー同士の対戦がメインのゲームであり、ソロプレイモードは存在しない。ただし、World of Warshipsには初心者プレイヤー向けに操作の練習ができるチュートリアルが用意されているほか、プレイヤー艦隊とコンピューター艦隊で対戦するCo-op戦をプレイできる。初めたばかりでいきなり歴戦の艦長しかいない海域に放り込まれるということは無いので安心だ。

 なお、World of WarshipsはFree-to-Play、つまり基本プレイ無料のゲームである。少しでも興味があるのなら、色々と考えるよりもまず実際にプレイしてみると良いだろう。

2,560×1,080ドットでも高フレームレートでプレイ可能!GV-N970XTREME-4GDなら性能に不満無し

 XTREME GAMING シリーズでWorld of Warshipsの快適なプレイ環境構築を目指す今回、ビデオカードにはGeForce GTX 970を搭載したXTREME GAMING シリーズの「GV-N970XTREME-4GD」を選択。組み合わせるディスプレイにはBenQの35インチ液晶「XR3501」を用意した。

GV-N970XTREME-4GD
BenQ XR3501

 BenQ XR3501は、アスペクト比21:9の35インチVAパネルを採用した液晶ディスプレイ。画面解像度は2,560×1,080ドットで、最大リフレッシュは144Hz(DisplayPort接続時)。ディスプレイパネルは2000R(半径2m)の曲面となっており、35インチという大きなサイズのパネルながら、隅々の情報がスッと視界に収まる。

写真では伝わりにくいが、画面が曲面であることによって、画面全体を視界に収めやすい。
2,560×1,080ドットと1,920×1,080ドットでは横幅はこの程度変わってくる。

 その他のパーツ構成などは以下の通り。CPUにはIntel Core i7-6700K、メモリは16GB、OSはWindows 10 64bitを利用した。

・テスト環境
 CPU IntelCore i7-6700K
 マザーボード Z170搭載ATXマザーボード
 メモリ DDR4-2133 8GB×2
 OS 日本マイクロソフトWindows 10 Home 64bit
 グラフィックスドライバGeForce Game Ready Driver 364.72

描画設定。

 さて、この機材でどの程度World of Warshipsではどの程度のパフォーマンスを発揮できるのか。画面解像度を2,560×1,080ドット、描画プリセットを「最高」に設定してプレイしてみた。

 一般的なフルHD解像度(1,920×1,080ドット)を超える高解像度でのプレイということで、フレームレートがどの程度になるか若干心配していたが、プレイ中のフレームレートはほぼ75fpsに張り付いた。

プレイ中のフレームレートは約75fps前後

 World of Warshipsではフレームレートの上限値が75fpsに設定されており、垂直同期を無効化してもこれ以上のフレームレートは75fpsで頭打ちになる。つまり、プレイ中のフレームレートが75fpsに張り付いた今回の機材は、画面解像度2,560×1,080ドットで最高描画設定を適用したWorld of Warshipsをばっちり快適に動かせているということだ。

 なお自己責任となるが、World of Warshipsのフレームレート上限については、インストールフォルダ内にあるengine_config.xmlのmaxFrameRateの値を書き換えることで変更することができる。フレームレート上限値を開放した結果、プレイ中のフレームレートは120~160fps程度となった。残念ながらディスプレイの最大リフレッシュレートである144Hzを維持することはできなかったが、上限75fps時よりも滑らかな描画でプレイすることができおり、フレームレートを解放することで性能が低下するようなことは無かった。

フレームレートの上限を開放した場合のフレームレートは120~160fps程度。自己責任となるが、描画は非常に滑らかだ。

 また、2,560×1,080ドットという画面解像度もWorld of Warshipsによくマッチしている。World of WarshipsはHUDの拡大ができないため、あまり高解像度にしすぎるとHUDが小さくなりすぎて見えにくくなってしまうのだが、縦解像度がフルHDと同じ1,080ドットであるため、HUDのサイズが小さくなることは無い。画面が横に長いことで、HUDは画面両端に離れて表示されるが、曲面パネルであることも手伝って、極端に視点移動が忙しいという感覚は無かった。

2,560×1,080ドット時のHUD
1,920×1,080ドット(フルHD)時のHUD

 ここまでのスクリーンショットを見てもらえればわかると通り、軍艦は全長のとても長い乗り物だ。その全長の長い艦艇を21:9の横長画面いっぱいに表示した時の迫力は素晴らしいの一言。ゲーム自体の操作性だけでなく、絵も楽しみながらプレイするなら、超ワイドディスプレイとWorld of Warshipsの相性は抜群だ。

PCならではの高解像度&高画質を目指すならGIGABYTE XTREME GAMING21:9の超ワイド環境でもゲームは快適

 今回、XTREME GAMING シリーズのGeForce GTX 970搭載ビデオカード「GV-N970XTREME-4GD」と、35インチワイド液晶ディスプレイの組み合わせは、World of Warshipsをきわめて快適にプレイできる組み合わせだった。

 ビデオカードであるGV-N970XTREME-4GDの持つパフォーマンスは、World of Warshipsを高品位な描画でプレイするのに最適とも言えるものと言えるだろう。

 アスペクト比21:9、画面解像度2,560×1,080ドットというディスプレイに、ドットバイドットでゲーム画面を描画できるのはPCならでは。コンシューマ機を超える美しい描画品質や、超ワイドディスプレイの視野の広さを生かしたゲーミング。それを実現できるゲーミングPCの自作には、性能と品質を兼ね備えたXTREME GAMING シリーズを活用しない手はないだろう。

[制作協力:GIGABYTE]

坂本はじめ