取材中に見つけた○○なもの
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Intel以外の選択肢、AMDやCyrixが活躍した1999年のCPU事情
K6-2やM II、WinChipなど
2017年1月11日 11:30
久々の新CPU「Kaby Lake」の登場に盛り上がりをみせる秋葉原。今回は18年前となる1999年の1~7月頃に店頭で販売されていたIntel製“以外”のCPUを紹介します。
AMD K6-2・K6-III
K6-2はAMDが開発したx86互換のCPU。最初のベースクロックは66MHzでしたが、1998年末には100MHz(通常の66MHz動作のSocket7に対して“Super 7”と呼ばれました)に高速化されたモデルが登場しました。翌年の1999年に発売されたK6-IIIではK6-2のCPUコアに2次キャッシュを統合することでより高性能化を実現しています。
Cyrix M II
M IIはアメリカの半導体メーカー「Cyrix」が製造していたx86互換のCPU。型番の後にある「333GP」や「400GP」という値は動作クロックではなく、IntelのCPU「Pentium II」との比較(M II-333GPであればPentium II 333MHzと同等)を表していました。
Cyrix Media GX
Cyrixの「Cx5x86」にメモリコントローラーやグラフィックス・オーディオ機能を統合したCPU。ソケットは一見するとSockt7に見えますが、電気的配列が異なっており、専用マザーボードとセットで販売されました。カシオのノートパソコン「カシオペア」に採用されたこともあります。
IDT WinChip2
WinChip2もSocket7に取り付け可能なx86互換のCPU。アメリカの半導体メーカー「IDT」が販売していました。前モデル「WinChip C6」と比べ、MMX命令や浮動小数点演算などの処理速度が改善したほか、3Dゲーム向け命令コード「3DNow!」に対応したことで性能向上を図っていました。
他メーカーのCPUと比べると動作クロックが低く、絶対的な性能では敵わなかったものの、価格が安いことや、モデルによってはSocket7より古いSocket5でも利用できたことから旧PCのアップグレード用として人気がありました。