[佐々木(以下、佐)]今回はPCケースが第1特集です。パワレポでケースを第1特集で扱うのはおそらくこれが初めてだと思います。
[鈴木(以下、鈴)]長い歴史なのに初!とはすごいですね。今、第一特集になっているそのココロってなんでしょ?
[佐]ここ1年で、自作におけるケースの存在感が増してきていると思うんです。ケース選びでマシンの性格がかなり左右されるようになりました。
[鈴]なるほど~。確かに、うちのニュース記事もPCケースの注目度が上がってるんですよね。機能の方向性や見た目など、切り口もいろいろありますし。 新年初、そして既に「3月号」な今月のパワレポは「ATXケース」が特集テーマ。
地味?…実は僕もそう思いましたが、話を聞いてみるとさにあらず。買い替えに手間のかかりがちなケースですが、話を聞くとちょっと買い替えたくなっちゃいます。
第二特集は4Kなどの液晶ディスプレイ。自作かるたやヘッドフォンなど、そのほかの記事も満載です。
気になる方は右の写真からぜひどうぞ。
[佐]これまでのケースのトレンドは、AntecのSOLOのような静音タイプがきて、その次はCooler MasterのCM690のような前面メッシュの冷却重視タイプ、という流れです。
[鈴]そして、現世代になるわけですね。現世代ってどういう特徴なんでしょう?
[佐]Fractal DesignのDefine R4や CorsairのObsidian 550Dなどが象徴的な製品なのですが、基本的に完成度が高いので、静かなのによく冷える。そしてカスタマイズの自由度がすごく高いのがキモです。ファンの位置やサイズの選択、シャドーベイの着脱や位置変更などが自由にできるので、PCの静音性と冷却のバランスをユーザーが調整できるんです。あと、比較的小さいケースでも14cm角ファンや超大型のビデオカード、24cmクラスの水冷ラジエータなどに対応するのも最新世代の特徴ですね。
[鈴]………おおお、語りますね(笑 確かに、言われてみると「ケース自体をカスタマイズできる」のは、最近は当たり前になりましたね。昔は、「カスタマイズできること」自体がウリだったのに、今は「どうカスタマイズできるか」じゃないとウリにならないというか。 [鈴]じゃあ、注目度の高い製品、というとどのへんでしょう?
[佐]たとえば、このDefine XL R2でしょうか。定番のDefineシリーズの大型モデルで、XL-ATXマザーやSLIなどのハイエンドシステムを組み込んでも静かで冷えるシステムを構築できます。 [佐]最新世代の製品は、メンテナンスがとてもやりやすいのも特徴です。このCOSMOS SEのように、各部のファンフィルタが簡単に外せて掃除が簡単に行えるとか。以前にファンがたくさん付いたモデルを購入して、フィルタや内部パーツの掃除で大変な思いをしているという方はこれだけでも注目する価値がありますよ。
[鈴]なるほど………。今回は何種類掲載したんですか?
[佐]27製品掲載しています。ATXケースは古いものでも使えてしまいますから、ずっと古いままという方は多いと思います。最新ケースはケース自体のカスタマイズ性が高いので、マシンのカスタマイズの幅が飛躍的に広がります。思い切って変えてみるとPC自作自体がまた新鮮に感じられるんじゃないでしょうか。 [鈴]第2特集は液晶ですね。うちの記事の反響見ても、「4Kが安くなったら欲しい」という人はすごく多いし、G-SYNCなども含め、今年は注目集まりそうなんですよね。
[佐]液晶ディスプレイは用途がはっきりした製品が増えていますね。写真やクリエイティブ用途を意識した4K対応機やハイリフレッシュレート対応のゲーマー向け、あとタッチ対応とか。今回はそういうとがった製品ばかりを集めています。 [鈴]そして当然4K液晶のレビュー、と。どうでした?
[佐]フルHDからだと一気に解像度と画素の密度(dpi)が上がるので、これまでとはだいぶ感覚が違いますね。写真の粒状感が少なくて、ぬるっとしているというか、濃いというか。。。
[鈴]表示できる情報量(ex.文字数)が増えて嬉しい、っていう感じではなく?
[佐]文字もたくさん表示できますが、小さすぎる場面もあるので使いこなしには慣れが必要かも。
[鈴]ほほー。でも僕はやっぱり12ドットフォントで秀丸を使ったりしそうかも(笑 [佐]今月から新連載の「最新自作計画」が始まりました。パーツの組み合わせプランを提案する連載です。
[鈴]たとえばどんな「組み合わせ」でしょ?
[佐]“最新”という部分がキモで、個別の自作パーツではなくて、組み立ての最新トレンドを発信したいと思っています。
[鈴]今回は2つ紹介してますね。
[佐]一台目の3「年安心して使えるメインPC」だと、一番大事なポイントは3年使い続けられる性能じゃないんです。耐久性とか温度管理、保証期間などを重視してパーツを選んでいます。
[鈴]ほー、意外とありそうでなかった視点ですね。保証期間まで含めているのも現実的だし。
[佐]自作って結構変わってきているんですが、昔からパーツ単位でしか注目されないことが多かったような気がします。そういう意味で、この連載は昔からの自作派にも新鮮に楽しんでもらえると思います。 [鈴]お、ヘッドフォンの企画やってますね。最近、店頭でもヘッドフォンの注目度が高まってるんですよね。e-イヤホンさんなどの専門店行くと、いつ行ってもお客さんいますし、結構いい製品を買われていく方も多いようです。
[佐]マザーボードにもヘッドホンアンプが載る時代ですから、自作派でヘッドホンにこだわる方は多いんですよね。ヘッドホンはかなり多くの製品が出ていて、それぞれ特徴があるので、まずはどれが自分の志向に合っているのかを考えて欲しいですね。
[鈴]というか、オーディオマニアな佐々木さんとしては、もっと詳しくやりたそうに見えますが(笑
[佐]それは別の機会に徹底的にやりたいですねぇ(笑) [鈴]これは………かるたですね(笑
[佐]ええ、かるたです(笑)。文が改造バカで、絵は「わがままDIY」のざらさんです。1月発売号なので一応お正月企画ということで(汗。自宅のプリンタで打ち出して使うこともできるようになっています。 [佐]付録小冊子は、小物パーツと周辺機器のカタログです。
[鈴]これはまた地味ですね(笑
[佐]そこが狙いです(笑)。本誌ではメインストリームのハデ目なパーツを掲載することが多いので、逆に小物を集めました。ちょっとヒマなときなどに読み始めると意外と止まらなくなります。
[鈴]Wikipedia的って奴ですかね(笑