【 2000年12月28日号 】

HiFDの内蔵用ドライブが初めて販売されるも150台が即完売

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 HiFDは普及度があがらぬままは大容量FDとしては苦戦を強いられているが、実は内蔵用ドライブとしてのニーズは結構あるらしい。実際、PS/PLAZA WAKAMATSUでは限定入荷した150台があっという間に売れてしまったという。

 HiFDはソニーと富士フイルムが共同開発した現行3.5インチFDとの互換性を持つ200MBの大容量FD規格。今となっては120MBのSuperDisk(旧LS-120)と比較すると普及度は雲泥の差だが、こうした要因の一つには、これまでに販売されたドライブがパラレルインターフェイス接続の外付けタイプのみに限られていた、という事情もあった。もともと本来のドライブ仕様はIDEとFDDインターフェイスを両方使う構成であったにもかかわらず、一般にはそのままの仕様では販売されず、一般のユーザー層はもとより、自作PCマーケットでもまったく売れなかった。それが今になって本来の仕様のまま製品として販売されたところ、瞬く間に売れてしまったというのだから皮肉なもの。

 同店が販売したのは、IBMが自社デスクトップPC用にオプションとしてラインナップしている「20L0543」という製品。ドライブはソニー製でシャッター部分には“HiFD 200MB”という文字がついている。ただしフロントベゼルはなく、製品が納められたパッケージも茶箱入りで、いかにもOEM用という雰囲気。インターフェイス部にはFDDとIDEインターフェイス用のコネクタが2つあり、従来のFDDとしてはFDDインターフェイスでアクセスし、200MB FDDとしてはIDEインターフェイスでアクセスするというHiFD特有の仕様がよく表れている。

 実売価格が2,980円と低価格だったせいもあってか、IBM製品を得意とする同店が150台のみ仕入れたところ、平日中にあっという間に売り切れてしまったという。これがHiFDの性能を見込んでのものなのか、単なる電動オートイジェクト機能付きの低価格1.44MB FDDとして買われたのかは不明だが、おそらくHiFDの店頭販売では過去にない売れ行きを記録したことは間違いない。

 似たような条件で再入荷すれば、また人気を呼びそうだが、今のところ同店ではその予定はないという。次にまた内蔵用HiFDが現れる日はいつの日か?

□20L0543(日本アイ・ビー・エム)
http://www.jp.ibm.com/AIS-CONS-cgi-bin/AIScgiDep.pl?db=CONS&year=2000&letter_number=OPT00005-2&caps=N&perc=90&keywords=HiFD)

 (HiFD)

[撮影協力:PS/PLAZA WAKAMATSU]


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