【 2001年11月23日号 】

すべて透明のアクリル板で作られたPCケースが発売、オウルテックから

OWL-PC-CLOWL-PC-CL
OWL-PC-CLOWL-PC-CL
OWL-PC-CLOWL-PC-CL
OWL-PC-CLOWL-PC-CL

 カバーはもとよりドライブベイのフレームといったすべてのパーツが透明アクリル板で作られているという異色のPCケース「OWL-PC-CL」がオウルテックから発売になった。これはまさに、店頭で販売される例としては初めての完全透明PCケースということになる。実売価格は27,800円~29,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 透明のPCケースと言えば、過去にワイドワークから、既存のPCケースのカバーを透明アクリル板と交換することで内部を見えるようにする「CRYSTAL CASE KIT」という製品が販売されたことがあったが、今回の「OWL-PC-CL」は、すべてのパーツがはじめから透明のアクリル板で作られた正真正銘の透明PCケースだ。

 限定生産の試作品というわけではなく、れっきとした製品型番のついた量産品で、アクリル板の切断面に面取り加工を施したり、上面と側面、底面と側面がそれぞれ交わる辺を丸みを帯びたデザインにしたりするなど、仕上げもかなり手のこんだものになっている。本来はイベントなどでの展示目的とした製品というだけあって、外観やデザインにかなり気を使っているようだ。ちなみに、電源ユニットは付属していないので、別途入手が必要だ。

 ドライブベイ構成は、5インチ×4、3.5インチ×1、HDD用3.5インチシャドウ×3。ただし、3.5インチベイはベゼルが露出するフロントパネルの開口部のみが3.5インチサイズというだけで、内部は5インチベイと同じ幅のため、FDDなどを取り付ける際はパイプ状のアクリル製スペーサーを挟んでネジ止めするという、やや特殊な仕様になっている。そのほか、LEDや電源スイッチなどは個別の部品として付属しているだけで、ケースへの取り付けは自分で行なう必要がある。

 また、マザーボードやドライブ機器は、アクリル製のスペーサーを間に挟むものの、基本的にはPCケースやドライブベイのフレームに直付けとなるため、取り付け作業の際にネジをきつく締めるなどすると、アクリル板にヒビが入ったり割れたりする可能性がある点にも注意が必要だ。さらに、外装がアクリル素材のため、使用に際しては静電気などへの対策が必要になるといった注意事項がマニュアルに記されており、PC自作の初心者はもとより経験者にとっても取り扱いの難しいPCケースではある。また、電磁波対策なども施されていないので、家庭のなかで日常使用するにはさまざまな障害が出る可能性もあるので要注意だ。

 一般用途向けではないため敷居の高い製品になっているのは確かだが、見た目のインパクトがかなり高いというのも事実。どうしても自宅で使用してみたいという人は、展示品を実際に見てみるなどして、自分に扱いきれる製品かどうか見極めるといいだろう。

 カラーバリエーションに凝ったマザーボードやカード類で構成したPCを人に見せたいときなどの“自慢用”、PC内部に設置した水冷クーラーなどを監視するための“メンテナンス用”などでは、これ以上ないアイテムかもしれない。

 なお、DOS/Vパラダイス秋葉原2号店WonderCity秋葉原店などでは、実際にマザーボードなどをケースに内蔵した状態で展示を行っているので、実物の質感や見栄えを確認したいという人は足を運んでみるといいだろう。

□オウルテック
http://www.owltech.co.jp/
【2000/3/11】透明PCケースの自作キット「CRYSTAL CASE KIT」が発売に
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20000311/etc_crystalcase.html
【2000/6/3】Submarine
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20000603/newitem.html#clr

 (オウルテック OWL-PC-CL)

[撮影協力:OVERTOPDOS/Vパラダイス秋葉原2号店WonderCity秋葉原店]


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