DDR333対応のSiS745搭載Socket Aマザーが登場、第1弾は「K7S6A」
Socket A用チップセットでの正式対応は初、1チップに全機能を統合

【K7S6A】	【パッケージ】
【REV 1.0】	【ジャンパ設定】
【サムライの恍惚】	【I/Oパネル】

　DDR333対応のSocket Aプラットフォーム向けチップセットとして期待されていたSiSの新型チップセット、SiS745がついにデビューを飾った。

　SiS745搭載マザーボードの第1弾となったのはATXフォームファクタのElite製「K7S6A」（日本エリートグループによる愛称は「サムライの恍惚」）で、実売価格は10,980円～12,980円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。

●SDR SDRAMのサポートはなし

　SiS735の後継となるSiS745は、SiS735と同じくNorthBridgeとSouthBridgeが1チップに統合されたチップセットで、大きな特徴はPC2700規格のDDR SDRAM（DDR333）に正式対応している点。DDR333に対応したSocket Aマザーボードとしては、以前IwillからMAGiK1チップセット（リビジョンC）を搭載した「XP333-R」が登場しているが、これはFSBを166MHzに設定できるクロックジェネレータの搭載による独自対応品で、チップセットレベルで正式にDDR333対応として発売されるのはSiS745が初となる。そのほか、IEEE-1394コントローラを内蔵している点も特徴のひとつだ。

　SiS735との主な違いとしては、SDR SDRAMをサポートしていない点が挙げられるが（SiS735はSDR/DDR SDRAMの両方をサポート）、最近ではSDR SDRAMとDDR SDRAM（DDD266/PC2100）の価格差は縮まっており、かつパフォーマンス面を考えると必然的に選択肢はDDR SDRAMとなることから、とくに問題とはならないだろう。

●DDR SDRAM DIMMは3本利用可

　さて、そのSiS745を搭載した初のマザーボードとなった「K7S6A」だが、メモリについては前モデル「K7S5A」で2本だったDDR SDRAM対応DIMMスロットが3本に増やされている。ただし、3スロット（最大1.5GB）をフルに利用できるのはDDR266/200対応メモリの場合で、DDR333対応メモリは2スロット（最大1GB）までの利用となる点に注意が必要だ。

　DIMMスロット以外の搭載スロットは、AGP×1、PCI×4、PCI/CNR×1と、ごく標準的といったところで、チップセットが1チップのせいか前モデルと同様に基板レイアウトにはかなり余裕が感じられる。なお、前述のとおりSiS745自体はIEEE-1394コントローラを内蔵しているものの、残念ながら基板上にはIEEE-1394コネクタやヘッダピンなどを装備していない。

　また、「K7S6A」ではBIOSメニューに動作クロック（FSB／メモリ／PCIの各クロックを133/133/33MHz、147/147/37MHz、166/166/33MHzなどの規定値から選択）やCPUコア電圧などの設定項目が設けられ、基板上にもCPU内部倍率の変更用ジャンパを備えるという、同社としては比較的マニアックな設定機能を備えているのも注目点のひとつだ。

●マニアックな仕様に人気が集まるか？

　高いパフォーマンスが期待できるDDR333をサポートするこの「K7S6A」は、ハイエンド志向のパワーユーザーにはかなり魅力的な製品と言える。加えて実売価格も安いことから、前モデル同様にコストパフォーマンスに優れたマザーボードとして注目される存在となることは間違いなさそうだ。

□K7S6A（Elitegroup Computer Systems）
http://www.ecs.com.tw/products/k7s6a.htm
□SiS745（Silicon Integrated Systems）
http://www.sis.com/products/chipsets/oa/socketa/745.htm

（Elite K7S6A）

[撮影協力:パソコンハウス東映とCUSTOMとTSUKUMO eX.]

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