【 2002年6月29日号 】

i845G搭載マザーのVGA機能を拡張するADDカード発売、AOpen製

ADD CardADD Card
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 i845Gチップセット搭載マザーボードにDVI出力やビデオ出力といった機能を増設できるADDカードがAOpenから登場した。製品名はずばり「ADD Card」で、実売価格は2,180円~2,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。製品には交換用のLowProfile対応ブラケットも付属している。

 ADDカードはi845G搭載マザーボードのAGPスロットに装着することで、チップセット内蔵のVGA機能にDVI出力やテレビ出力の機能を増設できるという拡張カード。一般のビデオカードとは異なり、ADDカードはビデオチップやメモリを搭載しないため、カード本体のコストが安く済むというメリットがある。またマザーボード本体のVGAコネクタとADDカードのDVIコネクタの2系統から同時に映像出力ができるデュアルディスプレイ機能をサポートするのも特徴のひとつだ。

 今回登場した「ADD Card」は、カード本体のブラケット部に前述のとおりDVI-I端子とテレビ出力端子(S-Video端子とコンポジットビデオ端子に分岐するケーブルが付属)の2つを備えるのみで、また基板上もDVI出力用トランスミッタとビデオ出力用エンコーダーの機能を併せ持ったChrontel製チップ「CH7009A-T」を搭載する以外に特に主立った部品はなく、非常にシンプルな構造だ。

 ただ、付属のマニュアルにはデュアルディスプレイ機能のサポートに関する記述がないのが気になるところ。ただ単に記述がないだけで実際には使えるといった可能性も考えられるが、念のためこの点は覚えておいたほうがよいだろう。

 また、マニュアルには「ADDカード信号の品質および安定性を高めるのに重要なお知らせ」として、DVI-I端子にDVI-VGA変換コネクタを接続して使うことは避けるようにとの注意書きも書かれている。ハードウェア的にNGということなのか、あるいは変換コネクタは使えるが映像品質や安定性は下がるということなのか、理由の詳細は不明。いずれにしても、2つのVGA出力でデュアルディスプレイを実現しようという用途には不向きなようだ。

 なお、ADDカードそのものはi845Gチップセット向けに設計された汎用の規格品だが、このAOpen製の「ADD Card」は同社製マザーボードのみが動作保証対象となっているので要注意。具体的な対応機種名は明示されていないものの、おそらくAOpen製のi845Gチップセット搭載Socket 478マザーボードならどれでも動作するものとみられる。仕様的にはイレギュラーになるが、AOpenからはADDカード専用のADDスロットを持ったi845GLチップセット搭載Socket 478マザーボード「MX4LR」も出ている。

 AOpen製のマザーボードでしか動作保証がないのは残念なところだが、対応製品のユーザーにとっては安価でDVI出力やテレビ出力が利用できるようになるということで、なかなか魅力のある製品といえるだろう。

□ADD Card(AOpen)
http://www.aopen.com/products/mb/add.htm
□関連記事
【2002年6月1日】AOpenからADDスロットを持った初のi845GL搭載Socket 478マザー発売
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020601/etc_add.html

 (AOpen ADD Card)

[撮影協力:BLESS秋葉原店コムサテライト3号店]


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