Mini-ITXフォームファクタに対応した初のPentium M用マザーボード。ソケット版Pentium Mが利用できる単体マザーボードとしてもこれが初めて。 チップセットはi855GM+ICH4を採用し、オンボードデバイスはVGA、光出力付き6ch Sound、1000Base-T LAN、拡張スロットはPCI×1+Mini-PCI×1+PCカードスロット×1(基板裏面)+CFスロット×1(同)+DDR DIMM1といずれも豊富。メモリスロットはDDR DIMM×1で、対応メモリはDDR200/266。CPUは最大「1700+ MHz」対応で、CPU搭載の省電力機能「SpeedStep」もサポートしている。 「Mini-ITXフォームファクタ」とはいうものの、細部では組み込み向けの仕様を色濃く残しているので要注意。まず問題になるのが基板裏面のPCカードスロットとCFスロットで、これらの厚みがあるため「既存のMini-ITXケースには格納できず、スペーサーを使って無理に格納しようとするとI/Oパネル部がずれてしまう」(OVERTOP)という(I/Oパネルのシールド板も付属しない)。さらに、電源入力に付属ACアダプタ(60W)を使うのもハードルで、HDD電源もマザーボードを介して供給する構造のため、システム構成によっては電源供給が厳しくなる可能性も考えられる。ただし、これに関しては、ATX12Vの4ピンコネクタを使った電源入力も可能で、工夫次第では通常のATX電源を流用できるものと思われる。このほか、一部コネクタは特殊な小型仕様になっており、具体的にはセカンダリIDEコネクタが44ピンのシュリンク仕様に、FDDコネクタがフィルム型ケーブル用になっているのも問題点。後者については専用のフィルム型ケーブルが付属しているが、接続先のFDDは新品では出回っていない。 そのほかの主な付属品は専用のファン付きCPUクーラーやマニュアルなど。 なお、上記のほか、BLESS 秋葉原本店やテクノハウス東映でも3月中旬ごろに入荷予定。特にBLESS 秋葉原本店では「基板裏面のPCカードスロットとCFスロットを削除した通常ケース向けモデルが入荷する予定」としており、注目される。同店に入荷するのは国内代理店経由の製品で、付属品は80WのACアダプターなど。予価は39,800円という。また、テクノハウス東映ではMini-PCIスロットの代わりに「Mini-AGP」スロットを搭載した姉妹モデルLV-671MAも同時入荷する見込みで、両者の予価はいずれも「4万円前後」という。テクノハウス東映では対応ケースやMini-AGPビデオカードについても調査中で、「できれば同時入荷したい」とのこと。 このほかのPentium M対応マザーボードとしては、独自形状でCPUオンボード(超低電圧版900MHz)、ファンレスクーラー標準装備の「IP-4MTS2B」が先週少量発売されており、同モデルのソケットタイプも近日中に発売される見込み。 CPUに関してはOVERTOPやBLESS 秋葉原本店などがリテールパッケージ版Pentium M 1.4GHz~1.6GHz(実売価格23,762~33,953円)を販売中。 □関連記事 【2月28日】Pentium Mオンボードのマザーが初登場、低発熱を実証 http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20040228/etc_ip4mts2b.html 【2003年4月5日】Pentium Mのリテールパッケージ品が早くも発売に http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20030405/etc_baniasbox.html
[撮影協力:OVERTOP]
|