【 2009年5月2日号 】
Phenom II X4 955 BEのOCイベント開催、液体窒素で全コア約6GHz
 Phenom II X4 955 Black Editionの発売を記念したオーバークロックイベントが3日(日)、OVERCLOCK WORKSで開催された。

 イベントでは著名オーバークロッカーによるオーバークロック実演と一般来場者によるオーバークロックチャンレンジが併催。オーバークロックチャレンジは、「オーバークロックは初めて」という初心者からマニアまで30名を超える参加者でにぎわった。

 また、AMDの「兄貴」こと、土居 憲太郎氏も来場、オーバークロックの様子を熱心に確認していた。


●液体窒素で6.3GHz達成
 ほぼ6GHz×4コアも


ほぼ6GHz

6.05G×2コア+5,94G×2コア時の計測結果
 Phenom II X4 955 Black Editionによるオーバークロック実演を披露したのはBooooon氏と鈍兵衛氏。両氏のメインツールは、こうしたイベントではおなじみの液体窒素だ。

 両氏は「CPUは冷やしつつ、電源部分を冷やさないようにする」といったコツなどを披露しつつ、着実にOC。クロック設定やファンの位置、時にはマザーボードなども変更しつつ、高クロックを目指す、といったかたちになった。

 結果、記者が確認できた最高クロックは6.38GHz。こうしたオーバークロックチャレンジでは、どれか1コアを集中的にオーバークロックするため、「全コア6.38GHz」というわけではないが、他のコアも同時に5,940MHz、6,050MHz、5,940MHzで動作。4コア全てが「ほぼ6GHz」で動作していた。

 ちなみに、このクロックは「まだ上を目指せそう」(Booooon氏)という数字。イベントで確保したCPUのうち、「全コアの耐性がそこそこありそうな個体」がその1つしかなかったため、思い切ったチャレンジがしにくく、結果として「ほぼ6GHz」というセンになったようだ。


●一般参加のOCチャレンジは豪華景品
 CPUは空冷で4.2GHz達成

 一方、来場した一般参加者によるオーバークロックチャレンジも好評。30名を超える参加者がPhenom II X4 955 BEや各社のマザーボード、ビデオカードを目指して争った。

 用意された部門は「CPUハイクロック部門」「メモリクロック部門」「オンボードグラフィックス部門」「ベンチスコア部門」の4つで、主にショップが用意した機材でOCチャレンジ。ショップ側が用意したTipsを読んだり、独自に試行錯誤したりして、高みを目指す姿が見られた。

 ちなみに、「“初めてオーバークロックをしてみた”という方も結構いらっしゃった」(ショップ)とか。

 また、これら機材には市販の空冷パーツが利用されたが、Phenom II X4 955 BEの空冷最高クロックは「約4.2GHz」(ショップ)とのこと。あくまでも大会レギュレーション内での数字だが、独自にオーバークロックする場合の参考になりそうだ。

 なお、同じレギュレーションを採用したWeb上のオーバークロック大会「CoDE 1st OVERCLOCK Super Challenge」も自作PC系SNS「CoDE」で実施中。こちらの実施期間は5月31日(日)までで、上位入賞者向けのプレゼントも用意されているという。

 このほか、OVERCLOCK WORKSでは、5月4日(月・祝)にオーバークロック自作教室/セミナーを実施、Phenom II X4 955 BEを使ったオーバークロック済みPC(Phenom II X4 oc tuned 3.6GHz)も近日発売する予定だ。後者のPCは「3.6GHz OCで安定動作させて出荷する」(同店)とうたう製品で、「ちょっと入門してみたい」「「最初から上のクロックで使いたい」という人向けとのこと。発売予定は「近日」。

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AMD製品

[撮影協力:OVERCLOCK WORKS]

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