【 2009年9月26日号 】 | |
SSDをキャッシュとして使うHDD高速化キット発売、Adaptec製で約15万円 |
SSDをキャッシュとして用いることでHDDのパフォーマンスを向上させるというビジネス向けのAdaptec製キット「MaxIQ SSDキャッシュパフォーマンスキット」(以下MaxIQ SSD)が発売された。実売価格は148,000円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。同社製RAIDカードと組み合わせて使う製品だ。MaxIQ SSDは、HDDにSSDを組み合わせてHDDのパフォーマンスを向上させるユニークな技術で、ランダムリードにおけるHDDのパフォーマンスを、ランダムリードに優れるSSDで補うというのがコンセプト。アクセス頻度の高いデータをSSDに記録しておき、HDDに対してリード要求があった場合にSSDからリードするという仕組みだ。
これまでHDDの高速化は、複数のHDDをRAID構成にするなどして実現していたが、同社によれば、MaxIQ SSDを使用した場合のアプリケーションのパフォーマンスは、HDDのみを用いたシステムに比べて最大で5倍向上するという。また、資産/運用コストを削減できる点もメリットとしている。
キット内容は、MaxIQ SSD用にカスタマイズされているというIntel製Serial ATA接続2.5インチSSD「X25-E Extreme SATA SSD」の32GBモデル(以下X25-E)と、キャッシュ制御を行なう専用ソフトウェア。利用の際は同社製RAIDカードのAdaptec RAID 5Z/5/2シリーズが必要で、HDDとX25-E、RAIDカードを組み合わせることでシステムを構築できる。
今回の製品はストレージサーバやデータセンターなどのビジネス向けとあって高額だが、SSDをHDDのキャッシュとして用いるという発想はなかなかユニークだ。似たような技術を用いた安価な製品としてはSilverStoneから「HDD BOOST」が発表されているので、こちらも注目と言える。
□MaxIQ SSDキャッシュパフォーマンスキット/プレスリリース(アダプテックジャパン)
http://www.adaptec.com/ja-jp/products/CloudComputing/MaxIQ/SSD-Cache-Performance/
http://www.adaptec.com/ja-jp/_common/maxIQ/?hpBan=MaxIQ-JP&utm_source=hp&utm_medium=banner&utm_campaign=MaxIQ-JP
http://www.adaptec.com/ja-JP/company/pr/news/prarchive/2009/Sep/pr090910-2.htm□関連記事
【2009年9月10日】アダプテック、Intel SSDをリードキャッシュに利用する「MaxIQ SSD Caching」(Enterprise Watch)
http://enterprise.watch.impress.co.jp/docs/news/20090910_313555.html
【2009年9月5日】SSDをHDDキャッシュとして使うアダプタが解説、現在開発中
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20090905/etc_sstone1.htmlAdaptec MaxIQ [撮影協力:オリオスペック]