【 2009年12月12日号 】
Windows XPでは再設定が必要な1TB HDDが発売
未設定ではパフォーマンス低下、今後も増加?
 Windows 7/Vistaなどの最新OS向けフォーマット技術「Advanced Format Technology」を採用、「Windows XPでフルパフォーマンスを出すためには再設定が必要」というSerial ATA接続の3.5インチHDD「WD10EARS」(容量1TB/キャッシュ64MB)がWestern Digitalから発売された。

 実売価格は8,600円前後(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

●物理セクタを4KBに拡大する新技術を搭載

 このAdvanced Format Technology(以下AFT)は、物理セクタあたりのデータサイズを従来の512バイトから4,096バイトに拡大することで記録密度を高める技術。

 HDDのセクタは通常512バイトで、その前後にリードイン、セクタギャップ、ECC(エラー訂正符号)が付加される物理構造。AFTでは物理的なセクタ長を4,096バイト=512バイト×8個分に拡大、この物理上の1セクタ(4,096バイト×1)を論理上の8セクタ(512バイト×8)としてエミュレーションすることで、削減された(7個の)リードインやセクタギャップの分、容量効率を高められるという。

 同社によれば7〜11%程度ディスク容量を節約できるほか、(セクタあたりの)ECCの増加によりエラー訂正率も50%向上させたという。ドライブ−ホスト間のデータ転送は従来どおり512バイト。

 同社ではAFTについて「Windows 7/VistaやMac OSといった比較的新しいOS向けに最適化されており、特にWindows 7/Vistaのクリーンインストールに向いている」とも説明している。

●Windows XPでフル性能を出すためには要再設定
 2011年には標準に?

 ただし、「旧世代」に含まれるWindows XPで使う際は、本体ジャンパピンの操作や、同社Webサイトで配布されているユーティリティ「WD Align utility」を実行しなければ「フルパフォーマンスを発揮しない」(同社)と されているので要注意。

 具体的な作業は、HDDフォーマット前に、同ソフトを実行するか「7-8ピンにジャンパを接続する」(1パーティションかつディスククローンソフト不使用時のみ)とのこと。USB接続で使う際などにもユーティリティの実行が必要とされており、細かい条件についてはユーティリティ配布ページで確認できる。

 なお、HDDの業界団体であるIDEMA(International Disk Drive Equipment and Materials Association)でも、将来のストレージの大容量化に向け4,096バイトセクタを「BigSector」として提唱しており、2011年に移行することを発表している。

 実容量が2TB超のHDDを開発するためにも512バイト超セクタは必須で、今後は4,096バイトセクタが主流になるのは確実。4,096バイトセクタをサポートしない32bit版のWindows XPなどのユーザーは、今後は特に新製品のHDDを購入する際には注意が必要だろう。

 WD10EARSの主なスペックは、キャッシュ容量64MB、平均動作音量がアイドル時24dB、「Seek Mode 0」時33dB、「Seek Mode 3」時29dB、消費電力がリード/ライト/アイドル時5.4W、スタンバイ/スリープ時0.4W。


□WD10EARS(Western Digital)
http://www.wdc.com/jp/products/Products.asp?DriveID=763
□Advanced Format Hard Drive Download Utility/Advanced Format Technology(Western Digital)
http://www.wdc.com/en/products/advancedformat/
http://www.wdc.com/wdproducts/library/whitepapers/en/2579-771430.pdf
□BigSector.org(IDEMA)
http://bigsector.org/

WD10EARS

[撮影協力:パソコンショップ アークソフマップ 秋葉原 リユース総合館]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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