【 2011年1月29日号 】
Mini PCIeスロットでPCIカードを使うアダプタが「登場」、
Mini-ITXマザーでPT2の2枚挿しも

 Mini-ITXマザーボードなどにあるMini PCI Express(以下Mini PCIe)スロットでPCIカードを利用する、という変わった提案をオリオスペックが行なっている。

 Mini PCIeカードスロットからPCI Express x1スロットを引き出す変換アダプタ「GH-EMLX1-G1C13」(ABLY TECH製)と、PCI Express x1スロットからPCIスロット×2を引き出す変換アダプタ「GH-EB262-C13」の2つを組み合わせた提案で、「PT2の2枚挿しも動作した」(同店)という。

 実売価格は前者が3,980円、後者が6,280円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。


●2つのアダプタを組み合わせて活用


組み合わせた状態

GH-EMLX1-G1C13

Mini PCIeスロット部

GH-EB262-C13

Mini PCIeスロット部

フラットケーブルの赤い線を基板の▼印に合わせる必要がある

応用例?

応用例?
 この提案は、Mini PCIeカードスロットからPCI Express x1スロットを引き出す「GH-EMLX1-G1C13」とPCI Express x1スロットからPCIスロット×2を引き出す「GH-EB262-C13」を直列に接続する、というのがそのベース。つまり、マザーボードのMini PCIeスロットに前者を装着、後者を経由してPCIカードを利用する、というかたち。

 全てを直列に繋げるとケーブルの総延長が26cmとなり、ノイズの影響なども気になるが、同店では「両製品のフラットケーブルには互換がある」と説明、前者のMini PCIeカードと後者のPCIスロットカードをフラットケーブルで直結することで、「(ケーブル長13cmの)Mini PCIe - PCI×2の変換アダプタ」が完成するとしている。

 同店では実際にこの組み合わせでテストPCを作成、2枚のPT2が動作することも確認したという。

●注意点は多数、アイデア次第?

 ただし、こうした使い方はメーカーの意図するところではなく、「ショップとしても保証できない」(オリオスペック)ので要注意。

 また、注意点も多数あり、ショップでは「フラットケーブルを逆に挿してしまうと発火の危険があるが、逆挿し防止機構は無い」「Mini PCIeスロットの形状、配置によってはPCIスロットのブラケットの向きがマザーボードとは逆になってしまう」「ハーフサイズのMini PCIeスロットでは利用できない」「Mini PCIeスロットの位置によっては、マザーボードの他のスロットやケースなどと干渉する」などを挙げている。

 注意点がかなり多い上、搭載できるケースが実質的に存在しないなど、ハードルはかなり高いが、小型のMini-ITXマザーボードでPCIスロットを追加できるのはなかなか面白い。アイデア次第で利用法が広がりそうな興味深い提案といえそうだ。

※(2/2更新)記事初出時、GH-EB262-C13の型番を誤って記載しておりました。お詫びして訂正させていただきます。

□ABLY-TECH
http://www.ably.com.tw/main.htm

ABLY-TECH GH-EB262-G1C13

[撮影協力:オリオスペック]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。