【 2011年5月21日 】
Windows Home Server 2011の発売イベント実施
スマホとの親和性や「実力を発揮できるチューナー」を解説

 DSP版Windows Home Server 2011の発売を記念したイベント、「Windows Home Server 2011 ラウンチイベント」が21日(土)に開催された。会場はカフェ ソラーレ リナックスカフェ秋葉原店(ブロックD2-[e2])。

 イベントではHome Serverに詳しいライターの清水 理史氏や「改造バカ」こと高橋 敏也氏、そしてWindows Home Serverの認定MVP(Microsoft Most Valuable Professional)である岡部 義浩氏/貞 祐光氏/金輪 直道氏などが登壇。

 新バージョンでのスマートフォンへの親和性の高さやDLNA互換の配信機能や「地デジ対策」、そして従来ユーザー向けの移行ガイドなどを解説した。


●スマートフォンへの親和性を解説


清水 理史氏
 まず、興味深いアピールだったのがスマートフォンへの親和性の高さ。

 これについては、「(1)標準搭載されたDLNA機能と、スマートフォン側のDLNAクライアントアプリを利用する」「(2)新たに用意されたスマートフォン専用デザインのリモートアクセス用Web画面を利用する」「(3)Windows Home Serverにアドインをインストールし、スマートフォン側にも対応アプリをインストールして利用する」という3つのパターンが示され、画像や動画などがスマートフォンから利用できることをアピール。

 なお、会場にはフリーでアクセスできる無線アクセスポイントとWindows Home Serverの実機も用意されており、窓辺ななみの壁紙や動画CMなどを視聴/ダウンロードできるようになっていた。


●「非常に親和性が高いチューナー」との併用で実力を発揮
 スマートフォンでの視聴が便利に

 また、「地デジ対策」として語られたのも興味深い内容。

 まず語られたのは、バッファロー製チューナーとサイバーリンク製配信ソフトを使って、TV番組を録画/配信できることや、アイ・オー・データの地デジアダプタ「テレキング」を装着、LAN内に配信している例などだが、その後、雑談的に話題になったのが「このへんで売られている、非常に親和性が高いチューナー」(登壇者)との組み合わせ。

 このチューナーの製品名は「ここではお話しづらい」として示されなかったが、登壇者によると、その製品と組み合わせることで、本来のWindows Home Server 2011の機能/性能を発揮できる状況になり、例えば、スマートフォンやSilverlightで外部から視聴する際も解像度やフォーマットを気にしなくてよくなるなど、利便性が高まるという。ただし、Androidは機種ごとに細かい問題があるため、注意が必要なんだとか。

 なお、Windows Home Server 2011では「そこらへんで売ってる“いけない製品”で抜いた、本来できちゃいけないファイル(なんたらTSファイル?)も、サムネイルが表示されるようになっている」という。


●高橋氏は自作術をアピール、UPSなどの解説も
 萌えキャラ(?)「鯖たん」登場


高橋 敏也氏
 また、「改造バカ」こと高橋敏也氏のセッションでは、開始早々、「Windows Home Serverだって萌えキャラが必要でしょう!」と力説。

 オリジナルの萌えキャラとして「鯖たん!!!」というコンセプトを紹介、知り合いに書いてもらったという没デザイン(著作権フリーで使っていいそう)や敏也氏自身が描いた先鋭的なデザインを複数紹介、会場の笑いを取っていた。

 一方、メインの内容は「Windows Home Server自作術」と題し、RAIDやUPSを併用した構成を紹介する、というもので、中でも注目できたのはUPSの解説。

 自宅でもAPCのUPSを使っているという同氏、注目されつつも、あまり詳しい知識が広まっていないUPSのポイントとして「UPSとはシャットダウンまでの時間を稼ぐもの」「矩形波タイプのUPSは、確かにPFC回路に負担をかけるが、“シャットダウンまでの数分間だけの供給”と考えるなら、UPSとしては機能するし、“無いよりはいい”と言える」「UPSは消耗品、うちでは2年でバッテリーを交換しているし、持っても5年」など、を説明していた。


●削除されたDrive Extenderの代替ソフトや、移行法も紹介


「自作の祭典」受賞者のPC構成

「自作の祭典」受賞者のPC構成
 このほかでは、Windows Home Server 2011で削除されたDrive Extenderの代替がアドインでできることや、ベースOSがWindows 7世代になったことでWindows 7でのファイル転送速度が向上「一般的なNASには負けることはなくなった」(清水氏)こと、アドインを併用することでサーバの電源をスケジュール管理でき、計画停電のスケジュールファイルを取り込むこともできること、さらにはWindows Home Serverのバージョン間での移行方法/併用方法や、「自作の祭典」で受賞したサーバPCなども解説された。

 なお、こうした情報やハードウェアの互換性情報などは、Facebookに開設されたコミュニティでまとめているとのこと。


●プレゼント抽選会も実施、売れ行きは予想以上?


抽選会の模様
 イベントの最後には、当日の購入者向けにプレゼント抽選会も実施。Windows Home Serverのイベントとしてはこれまでにない来場者数で、抽選券は140枚配布されたとのこと。

 また、21日(土)はアキバの各所でWindows Home Serverの売り切れを告知するショップが多く、予想外の売れ行きに驚く声も聞かれていた。



□Windows Home Server/システム要件(日本マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/windows/products/winfamily/windowshomeserver/default.mspx
http://www.microsoft.com/japan/windows/products/winfamily/windowshomeserver/features.mspx

□Windows Home Server 2011 発売開始記念キャンペーン(日本マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/windows/products/winfamily/windowshomeserver/whs2011campaign.mspx□Windows Home Server JP Forum(Facebook)
https://www.facebook.com/whsjp

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http://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/20110412_438952.html

日本マイクロソフト Windows Home Server 2011

[撮影協力:クレバリー2号店]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。